かしわグリーン観光社の石井です。
千葉県柏市の南東部に位置する鷲野谷という地域をご存知ですか?
私にとって、ときどき無性に行きたくなる場所です。
手賀沼をのぞむ台地上にある鷲野谷には、国の登録有形文化財の染谷家住宅があり、560年余りの歴史のある医王寺という浄土宗のお寺があり、オシャレなカフェWoodman’s Villageがあり、美しい自然があり…。
しかも、それらが建ち並ぶエリアは丸ごと中世近世の面影が残っているのです。
この鷲野谷地域に柏市民の皆さんをはじめ、様々な方をお連れし、着物を着て散策したり、伝統文化を体験をしたりして、“ミニ嵐山”気分を味わっていただきたい…。
そんな思いから、「まるっと江戸情緒、たっぷり和体験」というツアーを企画しました。
私は箏奏者でもあるのですが、昨年、染谷家住宅で箏の演奏をした際、お庭で撮影した下のスナップ写真がきっかけとなりました。
江戸や明治の建物が残る染谷家住宅はやはり和が似合う…。
伝統芸能に従事している私なら、「和体験」をテーマにした旅行コンテンツも実現でき、鷲野谷の魅力をお伝えできるのではないかと思いました。
私が初めて鷲野谷を訪れたのは2020年。かしわインフォメーションセンターに勤務していたときでした。
鷲野谷の静謐な佇まいや歴史の奥深さ、美しい手賀沼に心を奪われ、カフェWoodman’s Villageのカウンターに座ってコーヒーを飲んでいたときには、そよぐ風、鳥や虫の声、目の前に広がる手賀沼に思わず涙が出てきたのです。
私は柏生まれ柏育ち、生粋の柏っ子です。
単なる編集者・箏奏者だった私が、観光業に足を踏み入れることになったのは、このとき「地元にこんなステキな場所があったのだ」と驚いた反動ともいえます。
インフォメーションセンター退職後、アクセスの悪い鷲野谷地域などを巡るために自転車での観光をすすめる市民公益活動団体「ちゃーりんぐ柏」を設立。
最近ではサイクリングツアーのガイドとして、お客様を鷲野谷をご案内することもあります。
それでも、車両を利用すれば、もっと多くの方を鷲野谷にお連れすることができる…。
そんな思いから、地域限定の旅行業務取扱管理者の国家資格を取得して、今年の8月には「かしわグリーン観光社」という柏の観光に特化した旅行会社を設立しました。
私は鷲野谷の静けさや趣きが大好きです。
それらを保ちつつ、多くの方々をこの地にご案内したいと思っています。
弊社の企画旅行「まるっと江戸情緒、たっぷり和体験」は、和が似合う鷲野谷に来たいただいたお客様が着物を着て、伝統文化を楽しんでいただき、多くの方々にとっても、鷲野谷が“ときどき無性に行きたくなる場所”のひとつになっていただけたら嬉しく思います。
とはいえ、鷲野谷はまだまだ柏市民でもよく知らないという方が多いのが現実です。
そこで、鷲野谷の魅力を発信するPR動画を作りたいと思っています。
このエリアの目玉となるスポット「染谷家住宅」はご当主様の並々ならぬご決断のもと、修復工事を経て、この10月に一般公開されます。
鷲野谷の奥ゆかしさ・静けさを保ちつつ、多くの方々に来ていただくことが、鷲野谷の貴重な歴史的建造物、豊かな文化、美しい自然を守ることにつながると思うのです。
今回ご支援いただいた方でご希望の方(※)には、着物で動画に出演していただき、皆さまとともに、鷲野谷観光をしなやかに盛り上げていくことができたら幸いです。
※10,000円以上のご支援の方。ただし、着物レンタル&着付けサービスをご提供できるのは、20,000円以上のご支援からになることをご了承ください。
9月23日(月・祝) クラウドファンディング開始
11月11日(月) クラウドファンディング終了
11月25日(月)および12月2日(月) 撮影予定
12月 支援金の入金、リターン制作・発送
2025年1月1日(水) 動画公開予定
あまり知られていませんが、実は柏は歴史文化の宝庫なんです。
私の夢は、この鷲野谷伝統文化ツアーを皮切りに、多くの柏市民の方々が柏の各地域に歴史があることに気づき、郷土愛がめばえてくれるようになること、地域を慈しむ気持ちが自然に生まれること、そして市外から訪れた方々には「柏はステキな街ですね」と言ってもらえるようになることです。
皆さまからの温かいご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
最新の活動報告
もっと見るご支援ありがとうございました
2024/11/13 22:299月24日からスタートした鷲野谷観光のPR動画制作のためのクラウドファンディング。お陰様で無事、目標金額60万円に達しました。49日間、たくさんの方からご支援をいただき、本当にありがとうございました。今後は11月末と12月初旬に撮影会をおこない、来年1月1日には動画を公開する予定です。引き続き、本プロジェクトを見守っていただければ幸いに存じます。よろしくお願い申し上げます。(写真撮影:小川兄弟、染谷家住宅前の小道にて) もっと見る
400年続く伝統行事「鳥ビシャ」
2024/11/10 20:59染谷家住宅や医王寺の近くにある「星神社」では、毎年2月後半「鳥ビシャ」という行事がおこなわれます。しん粉という、うるち米の粉のお餅と、赤、黄色、緑などの食紅を練って作った鳥の形をしたものを、盆栽のようにしつらえた鳥木(トリボク)という木に飾ってお供えする行事で、約400年続いているそうです。もともと、関東地方には、その年の豊作を願って、半紙に「烏」や「鬼」の文字を書いた的を弓矢で射る「オビシャ」という行事がおこなわれてきました。鳥ビシャは鳥の供養も兼ねて始まったもので、鷲野谷地区のほかは、泉地区印西市の浦部地区の3か所のみで受け継がれているという、とても珍しい伝統行事です。写真は、本日、とあるフェスティバルで制作された鳥ビシャたち。この鳥木の下部には、よく見ると、亀までいますね。 もっと見る
雪景色も楽しみ…
2024/11/08 21:23写真は、主屋の縁側から見たお庭(南庭)の景色です。染谷家住宅を訪れた際は、縁側に座って、全景をご覧ください。きっと雪が降ったときも、ステキだろうな…と、冬場も訪れる気満々の筆者です。こうした染谷家の長屋門等の建造物、旧畑地、屋敷林が一体となった庭園は、幕末から近代にかけて整備された旧家の屋敷地の地割や庭園の様子をよく伝える重要な事例として、国の登録記念物(名勝)に登録されています。かつて染谷家を訪れた客人たちも、現代の私たちと同じように、この景色に心癒されたことでしょう。 もっと見る
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