2024/11/15 19:32
土蔵、蚕室(農業用倉庫)、母屋の3棟がすべて解体を終えました。唯一残ったカーポートには、ブルーシートを張り、保管場所を許されたモノたちのみが、窮屈に保管されています。改めて、更地になった土地を見ると大地の揺さぶりに怯え、この土地を信じることの出来なかった11か月前が嘘のように、ずっしりとした安心できる敷地に見えます。
3年ほど前から、父が、改めて終の棲家の整備として、屋根瓦、敷地回りのコンクリート舗装、カーポートに新築などを行いました。いよいよこれからゆっくり田畑を耕し、山林を守るため生活の基盤を整えた矢先の大地震、大水害と、すべてを表現した悲惨な姿から、一転、150年の歴史と父のやってきたすべてがなくなった更地を見る父の背中は寂しさと悔しさを滲ませていました。
ただ、今まで家族皆が感じていた「あの地震さえなければ」という思いは、公費解体を終えた今は、思うことはなくなりました。0からのスタートを切り、新しい目標を見ようとしています。