
神戸三宮駅から徒歩15分。賑やかなトアロードを少し離れると、映画のセットを思わせるような静謐な佇まいの「シュウエケ邸(旧ハンセル邸)」が迎えてくれます。この異人館は、歴史ある建物と美しい庭園が織りなす特別な空間です。
表通りからは見ることのできない和洋折衷の庭園では、季節ごとに咲く草花と青々とした芝生が訪れる人々を包み込みます。ここでは、日常の喧騒を忘れ、ゆったりとした時間を楽しむことができます。
そして、館内に一歩足を踏み入れると、アンティークの家具や大きなシャンデリアが目の前に飛び込んできます。その瀟洒な館内では、まるで19世紀末にタイムスリップしたかのような感覚に浸ることができます。
壁面には、明治時代の浮世絵をはじめとする約200点の絵画が飾られ、神戸港が開港した1868年以降の国際的な文化交流の歴史を垣間見ることができます。これらは装飾品としてだけではなく、異国文化が交差し花開いた時代を今に伝える役割も担っているようです。
1896年に英国の建築家A.N.ハンセルによって建造されたこの邸宅は、英国の建築様式を基調としながらも、日本や他の国々の影響を巧みに取り入れたデザインが特徴です。1954年から現在に至るまで、シュウエケ家が邸宅を守り続け、1995年の阪神淡路大震災での被害からの修復を乗り越えて、歴史的な遺産として保存されてきました。
邸内には美術品や骨董品のギャラリーが設けられていて、当時の異文化交流の華やかさを感じられるほか、当時の外国商人たちの暮らしぶりを伝える家族写真も展示されています。
神戸の国際性や異文化との交流を象徴するこの邸宅は、北野町のなかでもとても貴重な存在です。静かに佇む「シュウエケ邸」は、日常を忘れさせてくれる隠れ家のような場所。異国情緒あふれる神戸の魅力がぎゅっと詰まったシュウエケ邸で、歴史の息吹を感じる特別なひとときをお楽しみくださいね。



