
前略、船の上より。
平素よりお世話になっております。
当プロジェクト編集部 特集記事担当です。
本日も引き続き 船の上(フェリー屋久島2)よりお送りします。(厳密には 外からスタートにはなるんですけど)
車両貨物受付所(南埠頭1号上屋)
今回の後編で特集記事も3本目となります。
少し一旦、振り返りを挟ませて頂きます。
これまでのあらすじ
※316文字、だいたい1分で音読できる文字数にしておきました。
動画(ナレーション付)は流石に作れませんでした。
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「じゃあ、見に行きましょうか」
「え、どこから」
「あそこです」
えっと・・・どこから・・・?
「ここです」
「ここ!?????」
先程の画像中央部にある黒い縦長の穴、見えるでしょうか。
なんとここから入ることに。
一体、どこに連れて行かれるというのでしょうか。
足を踏み外そうものなら だいぶ大変なことになる
「あ、ここに繋がるんですね」

降り立った場所は車両甲板(B1F)
ちょうど、この日はスプリンクラーなどの取り換え作業をしていました。
私の知っている高所作業車と違うシステム
「さっきから鳴ってた(機械)音ってこれだったんですか」
「いや、そこも。いやそこに今から行きますよ」
「???」
さらに階段(一般立入不可)を降りて下へ。
匂いと空気ががらりと変わりました。
オイルや機械。整備工場のような ああいう匂いに近い空間。
薄暗くて、そして機械やパイプに溢れてる空間です。
「ここがエンジンルーム、機関室です」
こんな機会でもなければ来ることのない空間。
ただただ圧倒されてしまいます。
文字としては認識できるのに具体的に何なのかが分からないものが多い。
自分の身体より大きい機械に囲まれていると、不思議な気持ちになります。
「かっこいい!」という少年的な気持ちと「なんか怖い」という未知なるもの(かつ巨大なもの)に対する恐怖感が同時に押し寄せてきます。
「あ、それがエンジンですよ」
「え、どれですか?」
「それです」
どれがエンジンでしょうか?
「前に9×2…みたいな話をしたの覚えてます?」
「ああ、動力部が左右で9基ずつ?みたいな」
「それがこれです、A列とB列」
「え、じゃ今見えてるこれ全部が!?」
これも!?
反対側のこっちも!?
「エンジンです」
「ええ~~~~(語彙力の消失)」
あれエンジンって何だっけ?ってなるほどの衝撃。
軽く話には聞いてはいたものの、いざ目にすると理解が追いつきません。
そうか、まぁこれだけ大きいものを動かすためには
パワーもそれだけ必要…いやそれにしても…。
「ヤバいっすね(語彙力の限界)」
目上の人の前で「ヤバい」という社会人としても良くない言葉を漏らしてしてしまう不始末。気が利くとかそういう話でもなく。もう「何も言えない」というより、本当に「何と言えばいいのか分からない」といった感じです。
「今回の故障箇所はこのエンジン自体ではなくて…」
「あ、降りますよ、こっちです」
鳴り響く機械音や空気感の違いとかも要因にはあるのでしょうが、そもそもの衝撃が大きすぎて話が全然入ってこない感覚に陥ります。
それはそれで「ヤバい」ので必死にメモをとりながら写真を撮ります。
シュキジュンカツユ セットリングタンク…?
「で、さっきのエンジンがここ(左側)でここ」
「真ん中の部分(の空間にあった部品)、ここが今回の故障箇所」

「これ(右側)が減速機で」
(エンジンなのに減速…??なんで??)
「ここ(空間部分)にエンジンと減速機を繋ぐ部品、分かりやすく言うとクッションみたいなそういう働きをする部品があったんです」
「なるほど…?そこに不具合が見つかって…」(不具合がおきたままだと どうなるんだ…?)
「ガイスリンガーとかカップリングって言うんですけど」
(ガンスリンガー?????銃の使い手? カップリング?誰×誰?)
…はい。
今回のフェリー屋久島2の長期欠航に関わる部分(部品)。
おそらく、きっと皆さんも一番気になる箇所だと思います。
実際に一番 私も気になる(≒わからない)部分でした。
なので、今回はちゃんと ここで説明を挟みましょう。
教えて!おりた先生!!!
船のエンジンの仕組み
減速でパワーアップ!
ガンスリンガーではない
シンプルな力や速さだけではダメ。バランス大事。
本当にざっくり、一言で言ってしまうと
「とにかくめっちゃ大事(重要)な部品。」
ここでもう一回 別角度から見てみましょう。

「ごん、お前だったのか」ではないですけれど、とても胸に来るものがありませんか? 間違いなく、航行を支えてきた重要な部品です。
説明を聞いてから、この空間を見た時。
個人的にはただ「停まった」とか「壊れた」とか「代替品(交換部品)の調達が難しい」とか、そういった「事実」以上に感慨深さと言いましょうか。
ショックな部分が大きかったです。
「頑張ったんですね、きっと。早く部品、届くと良いですね」
「(???)そうですね…」
「あ、ちなみにこれは?」
「ああ、インタークーラーですね。これも今回交換します」
知らない部品がいっぱいあって、全部が船を支えてる
これもエンジン周りの部品らしい。曰く空気を取り込むことで冷却もしつつ燃焼効率を上げてエンジンの燃費や性能を向上させる部品なのだそう。
船の中は本当に知らない名前(機能)でいっぱいです。
そして、そのどれもがびっくりするような値段がします。
安全な航行のためには交換や修理点検が必須。
「えっと…これ年間、いくらくらいかかるんですか?」
「年間の燃料費も含めてということなら、億単位ですよね正直」
「わあ・・・」
機関室の中にいて「船って何もかもスケールが大きいな」とは思っていましたが、やはりそういった(金額的な)部分もスケールが大きいんだなと。
改めて(立場を忘れて)、プロジェクトの意義を思い知りました。
きっと私も変な面持ちになってたんでしょう。
気を効かせてしまったのか、機関制御室にも案内してもらいました。
特撮で見る「基地(司令部)」みたいな感じ、かっこいい。
「こういうの好きなんじゃないですか?」
「わ!基地みたいだ!好きです!!」
配電だけでも凄いスイッチの量
書き慣れてる感じのあるチョーク文字
パンピングプラン(排水とかバランスとかのものらしい)
「いやあ…見れて本当によかったです」
「そこまで感慨深そうに言われると不思議な気持ちになりますね」
デジタルメーターでは味わえない浪漫感。
「普段というか、こういうことでもなかったら見る機会一生なかったと思うので、そういう意味でも感動してますよ」
「(・・・でも)?」
人だけでなく、船だけでなく。部品もまた離島を「支えている」「ああ、いやなんでしょう。仕組みを知らなかったていうのもあるんですけどきっと。今回の故障というか、破損した部品も含めてなんかこう みんな頑張ってるんだな、頑張ってきたんだなって。私も頑張らないとなって思ってしまって。ああうまく言えないんですけど。ごめんなさい。」
「そう言ってくれる、思ってくれたなら嬉しい限りですよこちらも」
錆と摩耗は「歴史」であり「勲章(傷跡)」なのかもしれない。
ランプウェイから降りて、ふと後方を振り返ります。
色々と見聞きする前とは全く違う感覚で。
いつもよりフェリー屋久島2が大きく見えました。
「今日はありがとうございました」
「ドック入り前に連れて来れて良かったです」
「いつ行かれるんですか?」
「天候も見つつ ドック会社とも調整中なんですけどそうですね…」
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3月某日
この日、私はまた南埠頭に来ていました。
天候、海の状況などにより少しだけドック入りの予定が早まったとのこと。
幸いにも連絡を頂けたこともあり、駆けつけました。(元々、休みだったので急いで準備したのは内緒)
いつもより少し物々しい雰囲気
周りにいる人の数も多く、どことなくピリピリとした雰囲気があります。
前後から伸びるロープの先には見慣れない船が。
曳船(えいせん)とかタグボートとか呼ばれるものらしいです。
こちらは長興丸。
詳細についてはこちら
そして船尾側、こちらにも一台のタグボート。
こちらは明興丸。こちらの方がパワーがあるそう。
詳細についてはこちら
なかなか見ない光景であること、土日と重なっていたこともあり通り過がりの方も「何をやってるんだろう?」と見に来ていました。
そんな通りすがりの方々と私もしばし雑談を交わします。
「タグボートだね、これはどっかに動かすの?」
「聞く所によると、ドックに運ぶらしいですよ」
「自力では行けないのかな、この感じだと」
「なんか機関部品の故障で運休してたって聞きましたよ」
「ですです(※鹿児島弁で同意の意)」
「どっちがパワーがあるんだろう、お兄ちゃん調べられる?」
「あ、はい(スマホで検索する)」
どうやら昔、船に乗っていたことがあるらしく凄く興味津々な様子でした。
そんな折、船員さんから声をかけられました。
「すみません、もう少し下がってください(危険です)」
「あ、ごめんなさい」
どうやらもうすぐ動くそうです。
余りにも太いロープ。当たったら、大変なことになりそう
岸と繋がっていたロープが下がり、そのまま巻き取られると…
少しずつ船が下がり始めました。岸から離れていくフェリー屋久島2。
動く、動くぞ!
どんどんと離れていくフェリー屋久島2。
止まっていた「刻」が動き出したかのようにさえ感じられます。
シンプルにこれを引っ張れるタグボートもすごいと思う
タグボートの力を借りて少しずつ動くフェリー屋久島2。
気付けば、船尾側にいた私の前に、もう船首側のタグボートが目前。
少し暖かさも感じる春の青空へ汽笛が鳴り響きました。
前後でアクセルとブレーキの役割をしているそう
仕組み的には車の牽引と同じく、中(フェリー屋久島2)でも舵を握って動かす(向きを整える)必要があるそうで。ぼんやり見ている分には「動いてるなぁ」くらいですが実際は3隻でうまく連携を取っているそうです。
運良く分かりやすい写真が撮れましたので載せます。
向きが・・・!
くるりと変わった!!!
桜島へ向かい、ぐるりと弧をかいて曲がって進むフェリー屋久島2。
せっかくなのでタイムラプスで撮ってみました。
(こうやってみるとかわいい)
「いってらっしゃい」と心の中で呟きました。
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そして今日(2025年3月7日)現在、フェリー屋久島2は入渠中です。
3月末の運航再開に向けて着実に進んでいます。
個人的にも運航再開がすごく待ち遠しくなりました
ある意味では私の中では「当たり前」になりつつあった風景。
南埠頭にフェリー屋久島2は今、居ません。

正直、少し寂しいような気もします。
だからこそ、早く帰ってきて欲しいし、運航再開の日はお見送りもしたい。
そんな風に思ってしまうほどには、私も少しだけフェリー屋久島2の「ファン」になってしまったのでした。皆さんはいかがだったでしょうか。
少しでもフェリー屋久島2の魅力、フェリー屋久島2に関わる人達の想いなどが伝われば嬉しく思います。
以上、特集記事担当でした。駄文拙文失礼致しました┏○┓(ズサーッ
(終わり)
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担当雑記
だいぶ本文が長くなってしまいましたので手短に。
今回の後編で特集記事(フェリー屋久島2)は終わりです。
チャレンジの主軸である「離島航路の重要性や現状」という部分やプロジェクト内容に関する部分だけでなく、今後もフェリー屋久島2そのものや、それに関わる物事にフォーカスした内容をお届けしていければと思っています。
ぜひ、プロジェクトのお気に入りやSNSなどしていただき
更新を楽しみにして頂けましたら幸いです。
今後ともフェリー屋久島2。
そして本プロジェクトへの応援・ご協力をよろしくお願い致します。
(特集記事担当)
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