
前回の売り場設営に続き、ご報告です。
みなさまへのリターン発送の準備が進みつつあります。もう少々お待ちください。
さて、再生陶器について、お伝えしたいことがございます。

能登半島の中でも、この能登瓦をお預かりしたのは輪島市門前町の海岸線を奥に進んだ「深見」という集落でした。そこで地震による被害家屋の復旧作業を学生ボランティアらと進めていました(実は今回の報告記事は学生ボランティアの現地コーディネーターである私、山本克彦が書かせていただいてます)。

黒く鮮やかな光沢、土の色とのコントラスト…割れた瓦たちを手にするだけで、その美しさを感じました。ずっしりとした重さ…「伝統的に土葺きを使用せず、全ての瓦を緊結線などで留め付ける工法」であることが特徴だいうお話もお聞きしました。

廃棄するためには土嚢袋に入れる必要がありました。ボランティアの学生たちは、能登瓦をハンマーで割りながら袋詰めをしていました。なんとも悲しい気持ちになりました。そんな風景があって、なんとかこの能登瓦を活かしたい(生かしたい)と、再生陶器のプロジェクトが誕生しました。

仕上がった再生陶器は“能登瓦”そのもののイメージです。しかしこのプロジェクトで姿を変えた「能登瓦 → 陶器」は修復や復元ではなく、再生なのです。
むずかしい話はここまでにしますね。
一度、能登瓦の姿を微粉砕し、新しい土とのバランス、焼き上げるまでの過程、温度も湿度も時間も…試行錯誤があって、再生陶器が完成しています(これは小川公男さんの職人技ですね)。

再生陶器についてお伝えしたいこと、それは釉薬(ゆうやく)が塗られていない部分に見える「黒い小さな粒々」のことです。バニラアイスで見かけるバニラビーンズシード(種子)のような、よく見ると、ここにもあそこにも…と気づく粒々。
これが生まれ変わる前の、最初の能登瓦の表面の黒い部分、瓦として生きて来た、その証なのです。

再生陶器がみなさまに届きましたら、能登瓦の美しさ、能登半島の風景を思い描きながら、そっと陶器の隅々までご覧いただければと思います。
お茶も珈琲も美味しくいただける能登瓦再生陶器…小さな粒々に思いを馳せるそんな楽しみ方もあることをお伝えしたく思いました。
そして実際に能登半島への旅を計画していただき、総持寺通り商店街へお立ち寄りいただけますと幸いです。



