
一般社団法人A-GOALケニア担当の田口さんにキベラスラムの現地の様子をお聞きしました。田口さんは、大学生の頃から海外で色々な支援活動を始め、現在はお仕事のかたわらA-GOALの活動にも取り組んでいます。
Q1 キベラスラムでは人々はどんな家に住んでいますか?
トタン屋根の家がほとんどです。6畳で10人が住んでいるような家族も珍しくなく、その中でご飯を作ったり寝たりしています。簡易的な家なので、雨や風の時は雨漏りしたり壊れたり、またどこかで火事が起こると全体に火が広がってしまいます。
Q2 キベラスラムに行って驚いた事はなんですか?
マイナスの面としては、ゴミを捨てる場所が決まっていないので、町中にゴミが溢れています。人々は、ゴミはいつか土にかえると思って捨てていて、プラスティックが自然に還らない事を知らない人が多いのだと思います。誰も悪くない状況でそうなってしまっているのは考えさせられます。
プラスの面は、子供達や人々がとても明るく楽しそうだったことです。毎日一生懸命生活し、生き生きとしていて、自分が思っていた大変な状況の人たちという印象が変わりました。また、貧しいはずなのに私にも食べ物を分けてくれようとするといった人々の優しさなど、現地の人達から教えてもらう点も多かったです。ぜひ日本の子ども達にも見てほしいと思った点です。
Q3 サッカーをするための広場やグラウンドはどんな場所ですか?
サッカーグラウンドは土のグラウンドです。ただ、それはリーグが開催されている時に試合で使用する場所で、子どもたちが自由に使えるわけではありません。また、そのグランドと学校のグラウンド意外に日本の公園のような広い場所はあまり多くありません。普段は線路の横や、ゴミ捨て場、路地などの空いているスペースで練習している子もいます。

Q4 サッカーボールを持っている子はいますか?
リーグに参加している子供達にはスラム外に住んでいる子も参加しています。スラム外に住んでいる子たちの中には、比較的裕福な子もいてサッカーボールを持っている子もいますが、キベラスラムに住んでいて個人でボール持っている子はほとんどいません。チームでもボールが無くて困っているとコーチから連絡を受けたこともあります。
Q5 服などは手に入るのですか?
スラムの中にはマーケットがあり、その中で海外から寄付された古着や靴などがたくさん売られていて、衣類は手に入りやすいです。キベラスラムはアフリカ最大のスラムでもあり、ヨーロッパ各国からの寄付の物資もたくさん届いています。しかし、それがどのように実際に困っている人の手に届いているのかというのは不明瞭な部分があります。
Q6 キベラスラムではサッカーは人気がありますか?
サッカーは一番人気のスポーツです。リーグに参加するチームにはコーチがいますが、コーチが指導方法を学ぶ環境もあまり整っていません。その反面、リーグに参加するチームから学ぶこともあります。私が現地でリーグを見て、とてもいい文化だなと持ったのは、試合終了後に両チームで円陣を組む事です。相手へのリスペクトの気持ちが表れていて、とても良い習慣だと思いました。
Q7 サッカー以外に人気のあるスポーツはありますか?
バスケも人気があります。ケニアの人は身長が高い人が多いので、バスケットも人気があるのだと思います。
Q8 サッカーをして、子供達に変化はありましたか?
一番大きな変化はリーグによって毎日が充実する子どもたちが増えたことだと思います。サッカーをすることで、できなかった事ができるようになった経験をして、前向きになれるような経験を皆さんもしたことがあると思います。
また、キベラスラムには子供達がドラックに手を出すなど悪い事も身近にある状況ですが、楽しいことに夢中になる経験をすることで、そういったものから離すことができています。
Q9 田口さんが考えるキベラスラムの子供達の未来について教えてください。
キベラスラムに住む子供たちは、自分自身で自分の未来への選択ができない子が多いのが現状です。そういった子供たちが色々な経験をすることで、自分の未来を選べる人になってほしいと思っています。
A-GOALは、みんなが大好きなスポーツであるサッカーの力を使って、人と人の距離を縮めて絆を作り、信頼関係を作って食糧なども支援しています。そんな風に接点を作ることが大事だと考えています。僕は、日本の子供達にもアフリカの人たちの事を知ってほしいと思っています。知ることで想像したり、人を思いやったりする事ができるようになると思います。違う人たちを理解することは、色々な課題解決の一歩になると思います。
インタビューをしての感想
田口さんにキベラスラムのことを聞いて、僕はそこに住む人々の様子にとても驚きました。6畳の広さに10人くらいで住んでいる家族が多いというのは、自分の今の生活と全く違うものでした。どんな生活なのか想像するのは難しいですが、とても大変だろうと思いました。でも僕が思っていたのとは違い、田口さんはみんなが毎日楽しそうに暮らしているという話もしてくれました。日本の子供よりも楽しそうに見えるというのは意外でした。またサッカーの試合が終わった後、両チームが一緒になって円陣を組むという習慣は、相手へのリスペクトを示すいい方法なので、日本でもやりたいなと思いました。キベラスラムのこと以外にも、田口さんがなぜこのような活動をしているのかなど、学生の頃のお話などを色々としてもらえてとても楽しく、勉強になりました。






