ピアノの鍵盤は誕生以来ずっと白黒です
ピアノは古くからあるメジャーな楽器の1つですが、ピアノの鍵盤はずっと白黒です。
近年、ストリートピアノ等で外装が多彩なものもありますが、貸し出しのみで購入できなかったり、それらのピアノでも鍵盤は白黒だったりします。
演奏時によく見る鍵盤部分に自分の好きなイラスト・写真などを印刷できたら、
・表現の幅がより広がる
・見た目からピアノに興味を持つ
・ピアノをもっと楽しめる
・部屋の雰囲気にピアノの見た目を揃えられる
など、様々な効果があると考えています。

白黒のピアノももちろんかっこいいですが、ギターなどのように見た目でも楽しめる世界を目指しています。
製品詳細
製品名はピアノーラです。ピアノーラはステンレス製のカバーに画像が印刷されたアクリル板を接着させています。これをピアノの鍵盤一つ一つに被せることで鍵盤全体でイラストなどを表現いたします。

ピアノーラの有無で弾き心地ができるだけ変わらないように
・表面はアクリル
・厚さは約1.5mm
にしました。
人やピアノを傷つけないように角は丸くしています。
製品名に込めた思い
ピアノーラ(pianaura)はピアノ(piano)とオーラ(aura)を合わせた造語です。
曲の雰囲気を表現できるようにとの思いで名付けました。
イラスト
今回印刷しているイラストは、イラストレーターのクメキさんに描いていただきました。
小嶋がJupiterを練習中に「鍵盤に星空のイラストが欲しい!」と思ったので、星空のイラストを描いていただきました。

木星(Jupiter)は幸運の星と呼ばれることもあるようで、88星座の中で幸運に関連する動物の中から、うさぎ、イルカ、一角獣を描いていただきました。
これまでの活動
このプロジェクトは佐賀大学博士後期課程3年の小嶋と研究室の後輩で当時佐賀大学修士課程2年の中川の2名で昨年の4月から動き出しました。
試作の過程
まずは「ピアノの鍵盤にイラストなどを表示する」という目的をどのような手段で達成できるかを考えました。鍵盤から作る、シールにする、プロジェクターで上から映すなど、色々考えましたが、
・今の私たちが製作、販売可能な規模
・既存のピアノで使える
・イラストを切り替えられる
・ピアノに優しい
・弾き心地をできるだけ変えない
等の条件から、ピアノに被せる形を試すことにしました。
思いついたアイデアを確認するために手元の紙やプラスチックで作ってみました。

私たちはITの専門家でプラスチック加工や金属加工については何も知らなかったので、プラスチック加工や金属加工の専門家に連絡しました。
ピアノの白鍵と白鍵の間は非常に狭いので、カバーには薄さが求められました。薄さ、強度、価格などの条件からステンレスで試作したのが右の写真です。
その後も「ピアノの鍵盤の形状がメーカーや機種によって違うから、カバーがはまらない」「カバーが隣の鍵盤と擦れる」などの問題が発生し、それに対応できるように試作を重ねました。
プロピアニストからの意見
ピアノーラのアイデア、良さを多くの人に知っていただきたかったので、クラシックピアニストのりほピアノさんにご連絡したところ、ご快諾いただき、今年の2月2日に案件動画としてピアノーラを使った動画を公開していただきました。
ピアノーラを使用して演奏した様子や感想をいただいたので、ぜひご覧ください!
・白と黒の鍵盤に慣れてるから嫌かなと思ったが、全然良かった
・(ピアノの)タッチはあまり変わらないと思う
・カバーで数ミリ高くなっているけど、それもあまり気にならない
・ピアノーラが外れやすい
などの感想をいただきました。
ピアノーラが外れやすい問題の対応
ピアノーラが外れやすい問題については協力会社様に相談して、すでに外れにくくいたしました。
改良したピアノーラで中川が演奏している動画を以下のURLで公開しています。
https://youtube.com/playlist?list=PLi2KvI5Huhn75OekcftveOzdGjMyqWh5y
量産までの課題
これまで、金型を用意せずに試作を進めてきました。ピアノ1台分(1セット)を金型なしで製作するとステンレス部分で約15万円かかり、製作期間も長くかかります。
このままでは量産できず、販売価格も非常に高くなってしまいます。
できるだけ多くの人にピアノーラを使っていただきたいので、金型を用意することにいたしました。
そして金型費用などを集めるために今回クラウドファンディングを行います。
対応機種
ピアノーラはピアノに被せて使用します。ピアノの白鍵の形状がメーカーや機種によって異なるため、使用できない機種がございます。
下記の表は現在確認ができている一覧になります。
電子ピアノ

アコースティックピアノ(アップライト、グランド)

最新の対応機種情報はこちらからご確認ください。
https://www.twels.co.jp/pianaura-compatible-models/
チーム
組織としては、小嶋と中川の2名です。
アクリル板への印刷やステンレスの加工、箱などはそれぞれ別の協力会社様に依頼しています。

佐賀大学 博士後期課程3年。2025年4月から休学中。twelS株式会社 代表取締役社長。
プロジェクト開始の経緯
2024 年 4 ⽉から博⼠後期課程 3 年になり、同級⽣はライフステージが進んでいるのに⾃分は変わっていないことに焦りを感じ、⽣活を豊かにするために 4 ⽉に趣味でピアノを始めました。
ピアノは全くの初⼼者だったため、最初ピアノのどの鍵がドなのかもわからず、「鍵盤はなんで⽩⿊なの?」と思いました。
グスターヴ・ホルストさん作曲の Jupiter を練習していたときに、鍵盤が星空のイラストだったら素敵だしドレミの位置もイラストで覚えやすいと思いました。後輩の中川と雑談しているときにその話をしたら、中川も「おもしろいですね!」「ヨルシカさんの春泥棒と桜のイラスト合いますよ!」と意気投合し、2 ⼈でプロジェクトを⽴ち上げました。

佐賀大学 修士課程卒。2025年4月から 他の会社に勤務。副業という形でこのプロジェクトに関わり続けています。
プロジェクト開始の経緯
もともと⺟がピアノをしていて家にピアノはありましたが、⼦供のころはピアノに興味がなく、ピアノを弾いていませんでした。 7 年ほど前に趣味でピアノを始めましたが、もっと早く始めておけばよかったと思うことがあります。
学部 4 年⽣のときに⼩嶋さんにアプリ開発のアルバイトに誘われ、半年間ほど⼀緒に開発していました。 アルバイトでは馴れ合いではなく仲間(⽢えのない関係性)だったので、その後も率直な意⾒が欲しいときにお互い相談していました。
⼩嶋さんがピアノを買ったと聞き、それからはピアノに関する雑談などもよくしていました。深夜に 2 ⼈で雑談していた時に⼩嶋さんがピアノーラのアイデアをひらめき、「これがあったら⼩さい⼦どもがピアノに興味を持つかもしれない!」と思い⼀緒にプロジェクトを始めました。
リターンについて
ピアノーラ1セット
・ピアノーラ(白鍵カバー)52個
・ピアノーラ(白鍵カバー13個)が入る箱×4個
プラスチックの箱に入れてお届け予定です。

有料になりますが、プラスチック箱から桐箱に変更可能です。

桐箱は上面がアクリルになっており、スライド式です。


桐箱に変更ご希望の方は、箱の個数分(1セットなら4個、1/4プランなら1個)【プラ箱→桐箱変更】のリターンもご購入ください。
オーダーメイドについて
今回、クメキさんに描いていただいたイラスト1種類のみこちらで用意していますが、他の画像でも印刷可能です。下記サイズの画像をご用意できる方のみリターンでご選択ください。
1セットの場合: 横16,293px × 縦2,054px
1/4プランの場合:横4,073px × 縦2,054px
例えば、下記のような印刷が可能です。画像中の黒くなっている部分がピアノの黒鍵部分にあたり、ピアノーラに印刷されない部分になります。
「The Bridge at Argenteuil」(National Gallery of Artから取得しています)

「神奈川沖浪裏」(The Metropolitan Museum of Artから取得しています)

印刷したい画像のどの部分が印刷されないかを確認したい方は、下記URLからZIPファイルをダウンロードして、展開後、お手持ちの画像と重ねてご確認ください。
黒と白は画像の色に合わせてわかりやすい方をお使いください。
https://www.twels.co.jp/non-printing-area/
上記ZIPファイルには、下記のようにA〜Dの4パターンと1セット用の合計5パターンの確認用画像がまとめてあります。

画像加工プランについて
リターンの1つ【ピアノーラ1セット(プラ箱、オーダーメイド、画像加工)】は、ピアノーラに自分の持っている画像を印刷したい、だけど画像編集は苦手という方向けのプランになっています。
オーダーメイドには
1セットの場合: 横16,293px × 縦2,054px
1/4プランの場合:横4,073px × 縦2,054px
の画像が必要になります。
この大きさの画像は持っていないけれど、複数の画像を合わせるとこの大きさを超える場合に、ご要望をお聞きして、印刷したい画像を私たちが代わりに加工してオーダーメイドの大きさの画像にいたします。
リターンをご購入いただいた方に加工後の画像をご確認いただいてから印刷いたします。
PR動画のメイキング動画について
ピアノーラのPR動画を制作いたしました。
メイキング動画が含まれるリターンをご購入の方限定で、上記PR動画の撮影の様子を編集した映像をメイキング動画としてお渡しいたします。
お渡しするメイキング動画の参考画像
スマホで撮影した映像のため、画質が悪いです。画質は下に載せている画像程度になると思います。
撮影準備の様子

演奏の様子の撮影1

演奏の様子の撮影2

録音した音の確認の様子

スケジュール
6月末 クラウドファンディング終了
7月 金型の製作依頼
8月ごろ 印刷会社に印刷の依頼
8月ごろ 金型完成後、カバーの製作依頼
9月ごろ アクリルとカバーの接着
11月ごろ リターン発送
リスクと課題
・対応機種について、それぞれ1台ずつでしか確認できていないので、同じ機種でも鍵盤の形状に個体差が大きければピアノーラが被せられない、隣の鍵盤と干渉するなどのリスクがございます。
・部品の製造に遅れが生じた場合、製品の配送が遅れる場合がございます。遅延が発生しないよう最大限努力はいたしますが、万が一遅延が発生した場合には、速やかに支援者のみなさまへご連絡いたします。
最後に
ピアノを好きな人が多く、製造業が強く、漫画やアニメなど創作にも熱心な日本だからこそ作れる製品だと思っています。ピアノを始めたけれど難しくて挫折しそうな人への贈り物、イラストを絵として部屋に飾ることも良いと思います。
音楽をもっと楽しめるように、まずはピアノの白鍵部分で色々なイラスト・写真を楽しめるように取り組んでまいります。応援よろしくお願いいたします。
最新の活動報告
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自己紹介(中川)
2025/06/02 17:00みなさん、こんにちは!ピアノーラの開発メンバーの一人、中川勇翔(なかがわ ゆうと)です。このページを見てくださっているみなさん、ご支援や応援、本当にありがとうございます!前回は代表・小嶋の自己紹介をお届けしましたが、今回は中川が自己紹介をさせていただきます!簡単に自己紹介佐賀大学大学院の博士前期課程(修士課程)を卒業後、現在はIT企業でエンジニアとして働いています。ピアノーラには副業という形で関わっていますが、熱量は本業並みです…!代表の小嶋とは、大学時代に同じIT系の研究室で出会いました。ピアノとの出会い昔から音楽が好きだったというわけではありません。家にピアノはあったのですが、子どものころは興味がありませんでした。高校に入ってから友達とカラオケに行く機会が増えて、自然と音楽に興味がわくようになり、「ちょっとピアノ弾いてみようかな」と思って鍵盤に触れたのが始まりでした。弾いてみると意外と楽しくて、気がついたらハマってました笑ピアノーラのきっかけとここまでの活動きっかけは、2024年4月のある日の深夜の雑談でした。小嶋が「鍵盤が白黒なのもったいなくない?」と話してくれたのがピアノーラの原案です。最初は「面白そうですね~」なんて話していたんですが、気がついたら本気で開発する流れになっていました。最初は「ピアノーラ」という名前もなくて、「鍵盤の上でイラストを楽しめるものがあったら面白いよね」というふわっとしたアイデアだけがありました。そこから、鍵盤に被せるカバーに決定し、素材や形、使い心地などを検討・試作を繰り返し、今の形にたどり着きました。2025年3月ごろには試作品が完成し、私がピアノーラを使って演奏した動画をSNSに投稿しています。もしよかったらそちらもぜひ見てみてください!ピアノーラ演奏動画ピアノーラを使用できない機種がたくさんあったり、高額だったりとまだまだ改善すべきところはありますが、これが今の私たちの全力です。ピアノーラにかける想い実は趣味としてギターも弾いています。初心者がギターを買うときによくされるアドバイスとして、「見た目で選べ」というのがあります。私が初めてエレキギターを買った時も、5,000円くらい予算をプラスして見た目が気に入ったギターを選びました。一方ピアノは基本的に白黒で(一部ストリートピアノに素敵な外装が施されたものもありますが)、「見た目で選ぶ」という話はほとんど聞いたことがありません。もちろんクラシックな見た目も素敵だと思いますが、別の選択肢があってもいいと思っています。ピアノーラがあることでピアノを見た目で楽しむ機会が少しでも増えたらいいなと願っています。最後に今後もピアノーラを通して、ピアノにもっと気軽に、もっと楽しく触れられる世界を目指していきます!引き続き、応援よろしくお願いします! もっと見る
スポニチの1面にカラーで「ピアノーラ」をご紹介いただきました
2025/05/27 14:13本日5/27(火)発行のスポーツニッポン新聞(西部本社版)の1面左下に弊社の新商品であるピアノのイラスト鍵盤カバー「ピアノーラ」をカラーでご紹介いただきました。一人でも多くの方にピアノーラを知っていただき、今までずっと白黒だったピアノの鍵盤を見た目でも楽しめるように引き続き取り組んでまいります。応援よろしくお願いいたします! もっと見る
自己紹介(小嶋)
2025/05/26 23:10皆さん、こんにちは!ピアノーラの開発者の一人、小嶋恒(こじま ひさし)です。5月20日からクラウドファンディングを開始し、今日で7日目です。現在、9名の方にご支援いただいています!リターンの金額、目標金額ともに高額になってしまいました。また、大手メーカーではなく無名の2人が作っているものに対してご支援いただき、誠にありがとうございます。今回、量産に向けて金型製作費などを集めるためにクラウドファンディングを実施しています。金型製作にどうしてもお金がかかってしまうため、目標金額が高くなりました。今日は小嶋がピアノーラのプロジェクトを始めるまでの経緯をご紹介いたします。(1)自己紹介佐賀大学大学院 博士後期課程3年です。大学の学位は、普通の大学4年間(学士)→2年間(修士)→3年間(博士)となっており、私はそこの9年目ということになります。ただし、今年4月から休学しており、現在10年目です。大学院では情報科学を専攻しており、検索エンジンを作っています。つまり、専門はITです。(2)私の環境学部のときには同級生が60人以上いました。修士に上がる際に多くの人が就職し、修士の同級生は10人くらいでした。博士に上がると同級生は誰もいませんでした(みんな修士で就職しました)。学部と修士で研究内容は違いましたが、研究を進めて実用化し、実際に社会の役に立つところまで持っていきたかったので、修士や博士に進みました。博士課程では同級生がいないので、研究室の後輩と積極的に話すようにしていましたが、その後輩も私よりも先に卒業します。SNSを開くと同級生の結婚、出産報告や旅行などの投稿が目に留まります。一方私はというと、給料ももらえず、世界中で誰もやっていないことに取り組んでいて大変です(誰かがしていることをそのまましても研究にはなりません)。正直、しんどいです!!!(3)ピアノを始めたきっかけそんな1年前のある日、修士卒業後就職した友達と話していたら「生涯続けられる趣味っていいよね」という話になりました。周りは給料をもらって楽しそうだったり、結婚して幸せそうな中、自分はお金もなく四六時中パソコンの前で作業し続けることに耐えられずパソコンから離れる時間が欲しかったので、パソコンから離れられる趣味を始めたくなりました笑私は音楽が大好きでよく聴いています。学校で鍵盤ハーモニカとリコーダーは習いましたが、それ以外は何もしたことがない素人です。ですが、楽器を弾いてみたかったので、学部生の時にクロマチックハーモニカを買ってみました!ハーモニカを選んだ理由は、電源不要で持ち運びが簡単だからです。購入したハーモニカしかし、続きませんでした。理由は、・綺麗な音を出すことが難しい・音感に自信がないので正しい音を出せているかわからない・アパートでは近所迷惑になるから部屋で練習できないでした。友達と話している時に「電子ピアノならこれらの問題を解決できる!」と思い、1年前の4月に電子ピアノを購入しました。購入した電子ピアノ(4)ピアノの難しさ私は「他の人ができていることなら自分にもできるんじゃないかな!」と気軽に始めてしまいます。自動車の運転免許取得などはその考えで良かったのですが、ピアノではダメでした。届いたピアノでいざ弾いてみようとすると、鍵盤は白と黒で何も書かれておらず、「ド」の鍵がどこかすらわかりません。ピアノを見たことはもちろんあるので、鍵盤が白黒なのは分かっていましたが、いざ目の前にすると違いますね。ピアノ演奏では右手と左手が別々に動くことも知っていましたが、気にしていなかったので、実際にやってみるとその難しさに絶望しました。ピアノを弾ける人たちを心の底から尊敬した瞬間です。(5)ピアノーラのきっかけピアノへの認識が甘かったと絶望しながらも、研究室にピアノを趣味で弾いている後輩がいたので、アドバイスをもらいながら練習しました。最初に弾いた曲は、ピアノを購入したときに付いていた楽譜にあったグスターヴ・ホルスト作曲の「Jupiter」(簡単に弾けるように編曲されたバージョン)でした。Jupiterの練習では、まず弾きながら楽譜を覚える、覚えたら鍵盤と手を見て練習する、としていました。楽譜を覚えたら、白黒の鍵盤をずっと見ながら弾くことになりますが、そのときに「ここに星空のイラストがあったらJupiterに合うな」と思いました。イラストレーターさんに実際に書いていただいた星空のイラストアドバイスをくれていた後輩にそのことを話したら、意気投合して一緒にこのプロジェクトをやることになりました。ちなみに、私たちの専門はITなので、今回のような製造業の知識は全くありません。しかし、ここでも「他の人ができていることなら自分にもできるんじゃないかな!」と気軽に始めました。今回はやって良かったと思います! もっと見る




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