企画展開催にあたり、廣島一夫さんに縁の方々にご挨拶方々ご案内をお送りいたしましたところ
一人息子さんでいらっしゃる廣島開さんから、次のようなメッセージが届きました。
ご本人の承諾をいただき、ご紹介させていただきます。
「父が生きておりましたら、今回の展示に選ばれた竹籠を見て何と言ったでしょうか。
きっと一つ一つの籠を丁寧に見て批評し、縁が壊れていれば縁の巻き直しをしなければ、と言っ
たことと思います。「こりゃ~巻き直さにゃ、てにゃわんわん」と日之影の言葉で。
そして、ご遠方にお住まいの開さんが里帰りされると
「私を足代わりにして、父は日之影の集落をあちらこちらと訪ね歩きました。その年亡くなった方
へのお墓参りが目的でした。そして訪問先の土間に下がっている竹籠をみては、修理することを
申し出ておりました。生涯、自分の作った竹籠に愛着と責任を持ち、竹細工にこだわり竹細工職
人としての矜持を持っていた人でした。」
頂いたお手紙に思わず涙してしまいました。廣島さんはやっぱりすごい!
開さんはこの企画展は父の三回忌の供養をして頂くようだと言ってくださいました。
そのお言葉と廣島さんのお仕事を汚さぬように努めて参ります。
(写真は、廣島さんが愛用されていた道具類)