はじめまして。この度、沖縄県那覇市を拠点に、地域のことばである「沖縄語」を受け継いでいくための「しまくとぅば塾(≒方言塾)」を開設するために、皆様のご支援をお願いしたいと思っております、一般社団法人文華樹 代表理事の羽場雅希と申します。
私たち一般社団法人文華樹は普段、「『教育』を通じて、人々が文化を継承し、自らの未来を自分の手で切り開ける社会を実現する。」という理念のもと、大学受験生を対象とした教育事業を営んでおります。
一般社団法人文華樹ホームページ 代表挨拶より
いわゆる「方言」は、地域で受け継がれてきた大切な文化の一つです。そんな文化が衰退している、「方言」が消えつつある現状をなんとか変えていきたい。そうした思いから、私たちはいわゆる「方言塾」を通して、沖縄のことばの一つである沖縄語を次世代に受け継いでいく活動をスタートすることにしました。
※沖縄のことば(しまくとぅば)は「方言」ではなく「言語」だとされますが、ここでは一旦「方言塾」と表現させてください。
私個人としては、学生時代から高校受験塾のアルバイト講師として国語の授業を担当していました。そして現在も法人の代表を務めながら、予備校講師、高校教員として主に大学受験の現代文・小論文という「ことば」を扱う仕事をしております。その中で素敵なご縁に恵まれ、2023年にはZ会様から学習参考書を2冊出版させてもらう経験もできました。
著書『スマートステップ現代文』『スマートステップ小論文』
これまで、ことばを扱う仕事をしてきた中で、ことばの大切さやその力、難しさを感じる瞬間に多々巡り合ってきました。そして、ことばが「自分のものになる」ことによって広がる世界があるのだと感じるような出来事を何度となく経験してきました。その経験を、このプロジェクトにも活かしていきたいと考えています。
このプロジェクトをともに推進していく共同責任者、上原についても私から紹介させてください。
那覇出身の上原ノーマン浩です。一般社団法人文華樹で理事・沖縄事業部統括を務めております。
私と上原は、学生時代のアルバイト先で出会いました。社会に出てからはSNSを通して交流する程度でしたが、転機は2019年のある日。ニュースサイトを見ていた私の目に、とある新聞記事が飛び込んできました。
2019年10月31日に起こった首里城火災。そしてその後すぐに立ち上がった「首里城復元支援プロジェクト『BORN AGAIN』Tシャツ」の記事。中心に写っていたのは上原でした。
このプロジェクトは、復興支援のオリジナルTシャツを販売し、売り上げからTシャツの原価を除いた全額を県に寄付するというものです。
本人曰く、「あのときは血と魂が騒いで居ても立ってもいられなかった」そうです。このプロジェクトを通して、「沖縄だけではなく海外や県外の方々、それに『首里城には行ったことないけど』という方も含め海外、県外の方々に購入してくださって、首里城、沖縄のことを思ってくれている方々がこんなにも沢山いてくださるのだと感じられてとても嬉しかった」とも語っていました。
私たち一般社団法人文華樹の理念のベースには、「自分たちが自然と与えられ、受け継いできた『良き物』を、次なる世代に受け継いでいく」という価値観があります。「ことば」を含め、文化を継承することはその根幹をなすものです。
「消えゆく言語」の一つと言われる沖縄のことばを受け継ぐ活動に、皆様の温かいご支援をどうかよろしくお願い申し上げます。
私たちはこの沖縄語塾を「しまくとぅば塾 ちむぐくる」と名付けました。
「ちむ」「くくる」ともに沖縄のことばで「心」の意味。「ちむぐくる」は「心、精神」を強めた表現で、主に「真心」を表します。私たちは、「しまくとぅば塾 ちむぐくる」という名に、しまくとぅばを心を込めて伝えていくのみならず、しまくとぅばの中に秘められた「心」を受け継いでいくという決意を込めました。
しまくとぅばでしか伝わらない感覚、標準語にすることで失われる感覚。しまくとぅばの中に表れる優しさや信仰、しまくとぅばを使うことによって届けられる「良さ」を伝承していきます。
「しまくとぅば塾 ちむぐくる」ロゴイメージ
私たちが「しまくとぅば塾 ちむぐくる」を通して実現したいと考えている柱は次の3点です。
そして、「しまくとぅば塾 ちむぐくる」の参加者の皆さんには学んだことばを普段から活用したり定期的に触れ続けたりしてもらいながら、その中にある伝統や心を感じ取り、沖縄の新たな魅力を発見・伝達してほしいと思っています。
また、将来的には沖縄県内の他の地域のことば、さらには全国に存在する消滅の危機にあることばや文化にも目を向けて活動していきたいと考えています。
「しまくとぅば」とは沖縄のことばを指します。
同じく沖縄のことばを表す際に用いられる語として、主に沖縄語を表す「うちなーぐち」がありますが、沖縄のことばには島によって、地域によって大きな違いが存在します。そして、言語学的な定義によれば、それらのことばはそれぞれ別の「言語」として識別すべきであるとも言われます。
私たちはそれら沖縄のことばを故郷(しま)のことば、「しまくとぅば」という語を用いて、島ごと・地域ごとのことばとして認識し、それぞれの言語に焦点を当てて理解・継承していくことを目指します。
世界には約3,000の言語が存在するとされ、そのうちの約2,500の言語が失われつつあると言われています。そして、ここ日本にも消滅の危機にある言語がいくつも存在しています。
平成21年2月に国連教育科学文化機関(UNESCO)が発表した”Atlas of the World’s Languages in Danger”(第3版)では、日本語の中でも次の8言語が消滅の危機がある言語として掲載されています。
【極めて深刻】アイヌ語
【重大な危機】八重山語、与那国語
【危険】八丈語、奄美語、国頭語、沖縄語、宮古語
日本における「消滅の危機にある言語」(UNESCO発表による)
これらの「方言」を話す方々は高齢者であるケースが多く、次世代の担い手の創出が急務であると言われています。そして、私たちが「しまくとぅば塾 ちむぐくる」をスタートさせる沖縄では、「しまくとぅば(=沖縄のことば)」に対する親しみを抱いている人は調査対象者の8割を超えている(令和5年度調査)一方で、「しまくとぅば」を使う頻度は決して高くありません。
ある言語・方言が失われることによって、地域の文化に触れる手がかりを失うことにもつながると言われます。また、地域の言葉を学ぶことで、その地域の記憶や魅力を再発見することにもつながります。そして、消えてしまった言語を復興するのは非常に困難。失われてしまってからではもう遅いのです。
私たち一般社団法人文華樹の主な活動拠点は東京ですが、沖縄でしまくとぅば塾を開校することを決意した背景には、とあるYouTuberさんとの出会いがありました。
沖縄サムライ MGさん(左)
2023年、夏。私が沖縄を訪れた際、YouTubeチャンネル「沖縄サムライ」のMGさんからこんなお話を聞かせていただきました。
「子どもたちが方言を徐々に徐々に知らなくなってきている。今こそ方言塾ってあってもいいと思うし、今しかない。一大事だよ。自分たちは方言を聞けるけど、上手くは喋れないわけよ。
方言の中に沖縄の良さが詰まっているし、方言でしか伝わらない感覚があるわけよ。その中にちょっとした優しさがあったり、信仰があったり。それを使うことによって届けられる良さがあるわけよ。方言がなくならないようにしなきゃいけないなと。
方言塾やりたいね。俺たちが勉強になるぐらいな。沖縄の人が勉強したくなるような「しまくとぅば」。今しかないよ。喋れる人がいなくなっちゃったら聞き取りもできなくなってしまう。失われてしまったら終了。残さなきゃいけない。」
この時から私たちの「しまくとぅば塾」計画がスタートしました。
もちろん、日本全国で同様の事態が起こっています。私たちの活動拠点である東京都や創立の地である千葉県でも失われゆく言語・文化が存在しているはずです。それらの保全活動を行なっていくことの重要性は認識しています。
とはいえ、まずは私たちと協働してくださる方々のお力をお借りしながら活動できる場所から、何より、方言塾プロジェクトを始動させようとする私たちの背中を強く押してくださった方々の住む沖縄から、その第一歩を踏み出していきたいと考えています。
初年度は2025年6月(予定)から毎月1回、全10回の開催を予定しています。 毎回、沖縄語の講師を招聘して「楽しみながら深く学ぶ」をコンセプトに講座を展開します。
毎回の講座は那覇市内の会場で開催しますが、オンライン同時配信も行うため、どこにお住まいの方であっても受講できます。
また、当日の様子は全て収録し、後日見逃し配信形式での受講も可能になっています。そのため、全10回の講座全てには参加できないという方でもその内容をご覧いただいた上で次回講座から参加することができます。
初年度は2025年6月(予定)から毎月1回、全10回の開催を予定しています。1期あたりの経費としては会場費、人件費、設備費等で合計280万円程度です。また、私たちは広く全国の方々に「しまくとぅば」への関心を持っていただくため、広報活動にも力を入れていきたいと考えており、現時点では広告宣伝費(Web制作費を含む)として300万円ほどを想定しています。
ご支援いただいた資金は、「しまくとぅば塾 ちむぐくる」の運営費及びCAMPFIREへの手数料(17%)に充当させていただきます。
1期(全10回)あたりの経費内訳
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・会場費:約70万円
・設備・事務経費:約60万円
・人件費(講師謝金を含む):約150万円
・広告宣伝費(Web製作費を含む):約300万円
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計:約580万円+手数料
ご支援いただくリターンとして、「しまくとぅば塾 ちむぐくる」オリジナルグッズと、「しまくとぅば塾 ちむぐくる」を体験いただけるチケットやダイジェスト映像、スポンサー枠をご用意しております。
繰り返しになりますが、私たちはこのプロジェクト「しまくとぅば塾 ちむぐくる」を通して、沖縄のことば・文化を受け継いでいきたいと思っています。どうか皆様の応援やご支援で、このプロジェクトにお力添えをお願いいたします。
最後に少しだけ、私の正直な気持ちを綴らせてください。
「しまくとぅば塾 ちむぐくる」を立ち上げようと決意したとき、そして準備を進める中で常に、ある葛藤がありました。それは、「千葉県出身の人間が代表を務め東京を中心に活動している法人が『地域のことば』という大切なものを扱うことが許されるのだろうか」ということです。そしてその答えはYesかもしれないし、Noかもしれません。おそらく、私が判断できることではないのでしょう。
でも、準備を進める中で沖縄の方々と交流させていただくうちに、私たちを応援してくださる方にたくさん出会うことができた、その事実が私たちの背中を押してくれています。その温かい応援・ご支援に心から感謝しつつ、まずは第1期を成功させ、第2期、第3期……と継続しながら、未来の世代にまでしまくとぅばを受け継いでいけるよう全力を尽くしていきます。そして、このプロジェクトが独りよがりになることのないよう、さまざまな方の声に耳を傾けながら、歩を進めていく所存です。
私たちのはじめの一歩は小さくとも、その一歩で踏み固めた道が次なる世代へとつながっていくのだと信じて着実に進んでいきます。
改めまして、皆様の応援とご支援を心からお願い申し上げます。
最新の活動報告
もっと見るクラウドファンディング最終日になりました
2025/02/28 04:56早いもので、「しまくとぅば塾 ちむぐくる」のクラウドファンディングもいよいよ最終日となりました。ご支援くださった皆様、応援の声を寄せてくださった皆様本当にありがとうございます皆様からいただいたご支援・応援の声をしっかりと形にしていきます。 残り数時間となりましたが、引き続き応援よろしくお願いいたします。併せてSNS等での情報拡散へのご協力もいただけますと嬉しいです!クラウドファンディングは本日で終了となりますが、ここから開講当日まで、そしてそれ以降もしっかりと準備を進めていきます。みなさんからいただいたご支援や応援を糧に、「しまくとぅば」の保存・継承に少しでも寄与できるよう、全力で挑む所存です。引き続きご支援・応援のほど、どうぞよろしくお願いいたします! もっと見る自己紹介002:上原ノーマン浩(一般社団法人文華樹 理事)
2025/01/26 23:00こんにちは、羽場です。 1月24日から開始した「しまくとぅば塾 ちむぐくる」クラウドファンディングも4日目に入りました。 今回は、一昨日に引き続き、今回は私と共同で責任者を務めております上原ノーマン浩をご紹介します。①陸上競技漬けだった学生時代 1990年に那覇で生まれた上原は、中学校の頃に市別の駅伝で那覇市の代表で選ばれて以来、興南高校、亜細亜大学と陸上一色の日々を過ごしてきました。 ちなみに、その当時の記録は〈興南高校在学時〉・沖縄県高等学校総合体育大会 駅伝大会 6区 区間 1位・沖縄県陸上競技協会男子第5回タイムスロードレース10000m 1位・第21回海邦国体記念記録大会 1500m・5000m 1位・沖縄県高等学校総合体育大会1500m 1位・沖縄県高等学校総合体育大会駅伝大会優勝・7区 区間1位〈亜細亜大学在学時〉・日本学生陸上競技個人選手権大会 1500m 全国入賞8位・沖縄県民体育大会 1500m 1位 故障の影響もあって、本人が走ることは叶いませんでしたが、所属していた陸上競技部は東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)に出場しています。②沖縄の特別さに気づいたカナダ・アメリカ そんな陸上競技一色だった大学時代を終え、「自分の夏休み」という意味も込めて、ワーキングホリデーで1年間カナダでの生活を送り、その後3ヶ月ぐらいかけてアメリカ縦断の旅に出ます。 世界の広さを感じ、カルチャーショックを受けた一方で、日本や地元沖縄を誇りに思えてくるようなことも沢山あったと言います。 このときのことについて、「同じ『海』『山』を見ていても、グラデーションや植物、匂いだって全然違う。文化も食も、全く違う。日本についていろいろ質問されたときにきちんと答えられなくて恥ずかしい思いもしたから、日本について、地元沖縄について、いろいろ調べ始めるようになった。それもあって、いつか日本に戻ったら地元沖縄のために何かできればという気持ちを抱くようになった。沖縄は今でも僕にとって特別な島なのですが、その背景にはこのときに海外で感じたことがまだ残っています」と語っていました。③帰国してからの東京生活 海外から帰ってきた後は沖縄で生活することも考えたものの、「まだ沖縄にいるタイミングではない」と思ったこと、社会人になるなら「東京で勝負してみたい」と思ったこともあって、何をするかは明確に決まらないまま東京に。 結局「半年だけアルバイトをして、その後に就職しよう」と決めて、アルバイトを始めます。私(羽場)と上原が出会ったのはこの時です。大学までアルバイト禁止の競技者生活をしていた上原にとって初のアルバイトでした。 その後、当初考えていた通り就職活動を始め、紆余曲折を経て大手不動産ディベロッパーに入社。メインの戸建て事業部にて営業売上、達成率2冠、全国1位、チーム全国1位にも貢献した後、主任昇格、チームマネージャーへ昇進した後に退職し、故郷沖縄に戻ります。④首里城復元支援プロジェクト『BORN AGAIN』Tシャツ 沖縄に帰ってきてまだ間もない2019年10月31日、首里城の火災が起きました。そして翌11月、上原は首里城復興祈念チャリティーTシャツ「首里城復元支援プロジェクト『BORN AGAIN』Tシャツ」プロジェクトを立ち上げます。上原は以前、その当時のことをこう振り返っていました。「やっぱり「沖縄のために」というか、血と魂が騒いで居ても立ってもいられなかったんです。しばらく心に寂しい気持ちを抱えるなら、少しでも良くする為に本気で動こうと思いました。」「このプロジェクトを通して、沖縄だけではなく海外や県外の方々、それに「首里城には行ったことないけど」という方も含め海外、県外の方々に購入してくださって、首里城、沖縄のことを思ってくれている方々がこんなにも沢山いてくださるのだと感じられてとても嬉しかったです。」⑤一般社団法人文華樹理事としてさて、そんな上原ノーマン浩ですが、昨年から私たち一般社団法人文華樹の理事として加わり、このプロジェクトの現地責任者として奔走してくれています。彼の沖縄に対する熱い思い、「伝統」への情熱にどうぞご期待ください!この「しまくとぅば塾 ちむぐくる」クラウドファンディングも残り32日間となりました。もし、少しでも「面白そう!」「興味ある!」と共感頂けた方は、「しまくとぅば塾 ちむぐくる」のクラウドファンディングページへのご支援・拡散のご協力をしていただけると嬉しいです!https://camp-fire.jp/projects/818419/view もっと見るなぜ「しまくとぅば塾」を始めるのか
2025/01/26 11:28こんにちは、羽場です。 1月24日から開始した「しまくとぅば塾 ちむぐくる」クラウドファンディングも3日目に入りました。 現在の支援総額は105,000円(達成率10%)です。 ご支援くださった皆様本当にありがとうございます。 皆様からいただいたご支援・応援の声をしっかりと形にしていきます! まずは残り33日間、引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。 さて、今回は私たちが何故「しまくとぅば塾」を立ち上げようと思ったのか、私たちの感じている問題意識を少しご紹介したいと思います。沖縄での出会い 結論から言えば、沖縄での出会ったYouTuber「沖縄サムライ」MGさんとの会話が全てのきっかけです。 MGさんとは2023年の夏、とあるきっかけで知り合いました。 MGさんが当時企画していたフェス「ティガニーフェス2023」をお手伝いさせてもらう中で、打ち合わせ時にMGさんがふと口にした「方言塾やりたいね」という一言。この言葉をお聞きしたことが、私の中で「しまくとぅば塾」を考え始めるきっかけとなりました。「地域の言語」に意識を向けることはほとんどなかった 私は千葉県生まれ、千葉県育ち。大学に入って以降は現在に至るまでほぼずっと東京に住んでいるので、ほとんど首都圏から出たことがありません。そんなこともあってか、「地域の言語」というものと正面から向き合う機会はそれほど多くありませんでした。生まれ故郷のほぼ隣、千葉県長生郡白子町 もちろん、故郷の千葉県にも方言はあるし、目立たないものの東京にも方言は存在します。大学在学中は様々な地域から学生が集まってくることもあり、方言に接する機会はそれなりにあったはず。 それでも、MGさんからお話を聞いたこの時ほど「地域のことば」という存在を強く意識したことがなかったのは間違いありません。「危機感」としか言いようのない感情と、一つの伝統が失われつつあることに言い知れぬ寂しさを覚えました。日本における、消滅の危機にある言語 東京に帰ってから、「方言」や言語について少し調べてみることに。するとすぐに見つかったのがユネスコ(国連教育科学文化機関)による調査結果でした。 ユネスコは平成21年2月に"Atlas of the World's Languages in Danger"(第3版)で、世界にある約3,000の言語のうち、約2,500の言語が消滅の危機にあるという衝撃のデータを発表しました。その中でユネスコは危機度を【安全】【脆弱】【危険】【重大な危険】【極めて深刻】【絶滅】の6段階に分類しており、日本の8言語もそこに含まれていました。【極めて深刻】アイヌ語【危険】八丈語・奄美語・国頭語・沖縄語・宮古語【重大な危険】八重山語・与那国語 地図を見ていただければわかる通り、ユネスコが消滅の危機に瀕しているとした8つの言語のうち、7言語が「琉球弧」と呼ばれる南九州から台湾に至る弧状列島に属している「琉球諸語」。MGさんの言葉通り、沖縄のことばは消滅の危機に瀕しているということになります。※それ以後も日本では東北地方のことばなど、「消滅の危機にある言語」は増えていると言われています。 この後も少しずつ情報を集めながら、今は「しまくとぅば塾 ちむぐくる」共同責任者としてともに準備を進めている友人の上原に相談した結果、「しまくとぅば塾」開業に向けて本格的に動いていこうという話になったのでした。言語の消失=文化の基層の喪失 言うまでもなく、言語というのはその地域で受け継がれてきた無形文化の一つです。そしてその地域のことばは、地域のアイデンティティ・文化の基盤となります。 そんな「地域のことば」が失われてしまうということは、地域文化の基盤が失われてしまうことを意味します。 MGさんのお話を聞きながら、私が覚えた危機感や寂しさはそんな「文化の基層の喪失」という事態に対する寂しさだったのではないかと思っています。 おそらく、全国各地で同様の事態が起きつつあるのだろう。でも今は、考え始めるきっかけを与えてくれた沖縄のことばに思いを馳せるところからはじめていこう、この「しまくとぅば塾 ちむぐくる」で「ことばを受け継ぐ」ことを形にしていこうと決意しています。 この「しまくとぅば塾 ちむぐくる」クラウドファンディングも残り33日間となりました。 もし、少しでも「面白そう!」「興味ある!」と共感頂けた方は、「しまくとぅば塾 ちむぐくる」のクラウドファンディングページへのご支援・拡散のご協力をしていただけると嬉しいです!https://camp-fire.jp/projects/818419/view もっと見る
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