
「ファスト風土」と揶揄されるように、都市の風景が画一的になり、地域固有の魅力が失われていく中で、それを守り繋ごうとする相川考古館の取り組みに、心から敬意を表します。元来、商店街の専門店は単なるモノ売りではなく、晩御飯のお買い物をするご婦人たちの社交や、買い食いする子どもたちを見守る場として、地域コミュニティには欠かせない存在だったと思います。今回リノベーションの対象となる「旧中沢肉店」も丁字路という場所性も相まって、我々伊勢崎人の大切な原風景の一つです。役目を終えて時を止めた空間が別の形で再生され、場の価値や存在意義がもう一度高まり、その高まりが周辺エリアにも広がっていくことを心から期待しています。




