
"町屋"は、江戸時代に短冊状に町割りされ、町人の住む店舗併設の都市型住宅としてつくらていった。その構造は、明治・大正・昭和と引き継がれていったが、社会の変化に伴い、駐車場が無いなど、不便さも相まって、現代では、町ぐるみで新たな価値を創造する自治体が増えている。
基本的な構造自体は、店に入ると、建物の奥に続く細長い通路があり(通り土間)、その通路の右ないし左に部屋が設けられる。道路側に店舗、奥が住居という造りになる。
入口左手・揚げ物を販売する場所(コロッケ1個60円)
旧中沢肉店さんの建物は、店に入ると通り土間がある。入口左手(南側)に揚げ物の部屋、右手(北側)に食肉加工の部屋がある。奥に進むと居住スペース、土間の一番奥には流しがあり、町屋の形態が見られる。
入口右手・食肉加工の部屋(よくお肉を量り売りで買ってました。)
明治期では穀屋として使われていたが、昭和になり、肉屋へ。食肉加工の部屋には、水冷式の冷蔵庫が備えられており、店舗部分は後々、道路側へ部屋が広げられる形で改装されている。
冷蔵庫の裏側には、板があり、あがりはながみられる。おそらく、冷蔵庫の部分までが土間であったことが考えられる。
通り土間と店舗の間には間仕切りがされており、一部がそのまま残っている(トップ写真)。
懐かしの黒電話もそのまま。
この店舗側の部分は、色々考えた結果、明治期の穀屋時代に戻す予定で、全体的には土間の部分になります。




