▼はじめにご挨拶
「前回はフランス、今回はドイツのスタートアップシーンへ!」
こんにちは、小酒井圭佑です。
今年3月、クラウドファンディングを通してパリのスタートアップキャンパス“StationF”へ行って参りました。(前回のプロジェクト概要→https://camp-fire.jp/projects/view/49904)
帰国後、プロジェクト報告会まで行わせていただき、形にまとめることができました。(プロジェクト報告会の概要→https://www.facebook.com/events/359259004582729/?notif_t=plan_user_invited¬if_id=1526351556186658)
StationFでの取材結果を発表
ご協力、ご来場いただいた皆様ありがとうございました。
▼当プロジェクトの概要
前回のプロジェクトを通して、スタートアップを盛り上げるための仕組みづくりに興味を抱きました。なぜなら、ヨーロッパのスタートアップ支援の仕組みづくりの上手さを現地で目の当たりにしたからです。
例えば、フランスでは”French Tech Visa”と呼ばれる起業家、投資家向けのビザが発行されており、採択された起業家は4年間フランスに住んで、働くことができます。加えて、”French Tech Ticket”は海外のスタートアップを選抜し、一年間フランスのインキュベーション施設に入居可能など、海外スタートアップの受け入れ態勢が整っています。
また、The Familyと呼ばれるスタートアップの成長支援(ファンディングやマーケティングなどあらゆるナレッジを提供)を行っている組織があります。活動はナレッジ提供にとどまらず、「スタートアップが気になるけどいきなり転職はなあ」と思っている大企業勤務の方や「将来はスタートアップとして世の中にイノベーションを起こしたい!」と思っている学生を対象に、支援先スタートアップで働く機会を提供しています。この活動は非常に効果的です。なぜなら、スタートアップが気になる人たちは実際に働く機会を得ることができ、スタートアップ側はそれらの人材を獲得できるチャンスとなるからです。
以上のようにフランスでは、日本ではまだ行われていないスタートアップを盛り上げるための仕組みづくりが存在しました。そして私は、フランスだけではなく、ヨーロッパ各国でそのような仕組みづくりが存在すると考えています。なぜなら、ヨーロッパのスタートアップに関するニュースを最近目にすることが多くなったからです。
フランスとライバル視されるドイツのスタートアップシーンを視察したい!
今回のプロジェクトでは、ドイツのスタートアップシーンを探りに行きます。
以下の図では、2017年に行われたVC投資額のヨーロッパ地域別割合を表しています。
2017年度におけるヨーロッパの地域別VC投資額状況
(参考:https://www.slideshare.net/gdibner/europe-israel-venture-capital-data-2017-85618703)
ドイツは第3位にランクインしており、前回訪問したフランスより約$1B(約1,100億円)も上回る規模になっています。
ドイツに行くことで、ヨーロッパにおける起業家を生み出す・支援する仕組みづくりをより深く学び、日本で伝えることができると考えています。前回のプロジェクト発表会後、地方でスタートアップを盛り上げるために人材をどのように集めるか地方創生を行っている組織の方や、オープンイノベーションを加速するためにスタートアップとどのようなコミュニケーション、交流を行うべきかについてCVCの方から相談を受けました。そこで、ヨーロッパにおけるスタートアップシーンでの具体例をお伝えしました。今回のプロジェクトでも日本のスタートアップシーンにとって有益な情報・体験を得て帰国したいと思っています。
▼ドイツには何があるか
例えば、スタートアップ支援を行っているFactory Berlin。こちらは、”The Community of Innovators“をスローガンにGoogleによって2014年に設立されました。SOUNDCLOUD、techstarsやZendeskと数々のスタートアップが入居しているそうです
また、HARDWARE.co。2013年に設立され、ハードウェアスタートアップの成長支援を行っているVCだそうです。
ただ、情報源が限られており、日本にいながら調べることの限界を感じています。
例えば、個人的には、(Factory Berlinの施設内でどうやって交流がなされ、イノベーションを加速する仕組みづくりを心掛けているのだろう?)、(HARDWARE.coは製造業が強いドイツにおいて、どのようなスタートアップ投資基準を設けているのだろう?)といった疑問を持っています。
そして、その答えは日本にいてはわからないと考えています。なぜなら、前回のプロジェクトで実際に現地に足を運んでヒアリングをしたことで、インターネットから得られる情報だけでは、実情を理解することに限界があると体験したからです。
なお、ドイツのスタートアップ支援組織は、60以上存在するそうです。(参考:https://medium.com/mentornity-blog/50-accelerators-and-incubators-in-germany-9e8e22116205)
▼このプロジェクトで実現したいこと
ネットでは得られない(現地でしか知ることができない)スタートアップに関する情報を得て、日本で伝える。
例えば、前回のプロジェクトでは、StationFに訪問するまでは、スタートアップとVCは施設内で距離感が近く、スタートアップが困っているときにVCが蓄積したナレッジを常に提供できる環境だと思っていました。しかし、実際にはStationFではスタートアップとVCが施設内にもかかわらず離れて入居していました。そして、パートナーVCは気になる事業領域のスタートアップが入居した際にStationF側からフィルタリングされた情報を貰い、直接会うという流れになるということを知りました。
また、StationFに行きたいとおっしゃっている方は多く、気軽に訪問できるイメージをお持ちの方が多いと感じますが、実際にはセキュリティが非常に厳しく、わざわざフランスに行ったとしてもStationFに入ることは非常に困難であるということを知りました(また、その施設に飛び込みで入るためにはどのような方法を取ればいいかも体得しました。)
StationFのここから先は入ることが非常に困難
これらはネットでは得られず、実際に体当たり的に現地で経験するしか得られない情報だと思っています。ドイツにもこのような現地でしか理解できない情報があるという仮説のもと当プロジェクトを企画しました。その中で、個人的に注目するスタートアップに出会うことも目標としています。
▼もう一度、クラウドファンディングプロジェクトを企画したきっかけ
前回のプロジェクトで感じたのは、支援してくださった方々含め、関わってくださったすべての方々と大きなコミュニティが出来上がったということです。もし、クラウドファンディングを行わずたった一人でフランスに行ってレポート作成や発表会を行っても、人を巻き込むことが困難だったと思います。クラウドファンディングは熱意を持った方々がご支援、関わってくださり、その熱意が伝播し、強大なコミュニティとなるための最も有効なプラットフォームだと考えています。前回ご支援頂いたのはスタートアップ、アクセラレーター、インキュベーター、政府、エンジェル投資家、コワーキング研究の方々など非常にダイバーシティに富んでいました。このような多様性のあるコミュニティを大きくして、ゆくゆくはそのコミュニティからコラボレーションが生まれるような仕組みづくりも行っていきたいです。
▼リターンについて
■ドイツ完全取材レポート
ドイツでの取材内容にスタートアップのデータを加えて、ドイツのスタートアップエコシステムで注目されている事象についてまとめた完全レポートをご提供します。また、前回のフランスとの比較も具体的に記載できると考えています。(2018年10月末までにデータのダウンロードリンクをお渡し予定。)
前回のレポート資料の例(1)
前回のレポート資料の例(2)
■帰国後の報告会
ドイツから帰国後、写真とともにを成果発表報告会を開催します。(2018年11月までを予定。)
前回の報告会の様子
▼資金の使い道
渡航費、滞在費(1週間分)15万円
▼当プロジェクトへの意気込み
クラウドファンディングプロジェクトは実行者一人では絶対に成し遂げることができません。そして、前回のプロジェクトでご支援頂いた方々や関わってくださったすべての方々とのご縁に恥じないように走り続ける責任があると思っています。また、それに比例して成果を上手に伝えるための資料作り、発表などをレベルアップするよう心がけます。前回ご支援頂いた方と今回のプロジェクトをご支援頂く方たちのためにしっかりと泥臭くやり切ります。
▼プロフィール
小酒井圭佑(こさかいけいすけ)
コンサルタント。1995年生まれ。大阪出身、M&A仲介ベンチャー、スタートアップ支援企業を経て、グローバル企業の戦略支援、システム改善を行うCapgemini(株)に新卒で入社。個人的には、スタートアップエコシステムづくりに興味があります。
▼実行にあたっての注意点
8月中の1週間を予定していますが、やむをえず渡航できない場合はご支援頂いたお金はすべてお返しします。
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