
【活動報告27日目】
いよいよ、残り3日となりました。ここ2〜3日で寄付があれよあれよと増え、ついに80万円を超えるご支援をいただきました。本当にありがたい限りです。
「応援してるよ」と声をかけてくださる方も増え、プレッシャーと同時に、大きな励ましを感じています。
ただ、そんなふうに応援していただくと、自分がなんだか立派な人間のように思えて天狗になりそうになったり、クラウドファンディングの記事を読んだ方に「80万円も集めるなんて、すごい人なんだろうな」と思われてしまうこともあるかもしれません。
でも、それはお互いにとってあまり良くないことかもしれない。そこでこのタイミングですが、今日はあえて、私のちょっと情けない“失敗談”をひとつ、お話させてください。
長野県には、生活していくうえで避けて通れない「区」という仕組みがあります。東京にいた頃はほとんど意識しませんでしたが、こちらでは色濃く存在していて、しかも隣の「区」でも運営の仕方がまったく違っていたりします。
その「区」には、住民になると半自動的に加入することになり、色々な役割が回ってきます。区長をはじめ、副区長、青少年育成委員、班長などなど。私も何度かその役を経験しました。
私が班長だったときには、「班員の方から集金する」という役目がありました。当時の班員は6名ほど。集金内容は、区費や赤い羽根募金、その他もろもろ…。たしか、2か月に1回くらいは集金に回っていた記憶があります。
しかも、班員の方が不在の場合は、再訪しなくてはならない。だんだんと「これ、いつまで通い続けるの…?paypayは無理にしても、私の家のポストにお金入れといてくれれば良いのに」と嫌になってきて、社会福祉協議会に電話をして「赤い羽根募金と寄付金募集、同時にやってくれませんか?」と相談したこともあります。小さな抵抗です。
でも、そんなことをしても回ってくる、回覧板と集金依頼…。
そして私はとうとう、“禁じ手”を使うことにしました。
「集金せずに、自腹でまとめて払ってしまおう!」という作戦です。
「全員が寄付してくれた」ことにして、あとからもらえばいいや…と思ったんです。が、バレました。
当時の区長から、保育園に娘を送った帰り道に電話がかかってきて、こう言われました。「集金、行ってないよな?でもお金は来てる。不思議だな〜。もしかして…お前が払ったのか?」「もし班員の方が本当に払わなかったらどうするんだ?連絡があったぞ」と。
完敗でした。
今でも冗談を言い合う仲の区長さんですが、きっと私の性格を見抜いていて、気づいていたんでしょうね。
「たかが集金、されど集金」。この地域に長年住んでいる人たちは、どの時期にどんな集金が来るかをちゃんと把握しているんです。私の作戦は、あっさりと崩れ去りました。
自分が納得しないと動けない私は、こうして少しずつ地域の人たちが大事にしている「慣わし」との妥協点を探ってきました。移住したての頃は、納得できないことには全力で抵抗していましたが、あるとき「何を大事にしているかが文化である」という話を聞いて、腑に落ちました。
それ以来、無理のない範囲で「調整して歩み寄る」ことを実践しながら、暮らしています。






