
学生時代の一時期、河内地方にある某大学で教材を作るお手伝いをしていたことがある。阪急京都線沿線の私はその時、自転車で枚方公園駅まで出て、そこから京阪本線〜大阪環状線を経由するルートで通っていた。そしたら朝のラッシュ時に2〜3分の間隔で淀屋橋行き準急が連発されているではないか。阪急ではあり得なかったこのダイヤにびっくり仰天した当時の印象が今も強く残っている。座席が収納された5000系の天井を眺めているうちに、わずかな時間で京橋に到着。すっかり偉大なる複々線のとりこになってしまった私であった。「よみがえる20世紀の列車たち第2章4私鉄Ⅰ」の編集作業を進めながら、そんな時代の京阪の鉄道風景を思い出していた。




