3月28日、ミャンマー中部を震源地とするマグニチュード7.7の大地震による死者は1700人にのぼり、負傷者3400人、行方不明者は300人を超える、未曾有の災害となっています(3月30日現在:出典)。この事態を受け、ピースウィンズは日本から医師・看護師・調整員を含めた緊急支援チームの派遣を決定。本日夜の便で隣国タイに向けて出発しました。
死者1700人、負傷者は3400人に。マンダレーではM7.7の地震後も余震が続く
もっとも大きな被害を受けたミャンマー第二の都市マンダレーでは、家屋だけでなく、大きなビルや学校などの建物も次々と崩壊し、現地では閉じ込められている人たちの捜索救助活動が続けられる一方で、火災なども発生。一部病院などは機能不全に陥っていることも報告されています。
地震で建物が崩落すると同時に、一部地域では火災なども発生。学校や病院などが被害を受けたという
また、空港をはじめ、周辺の道路やインフラも地震で破壊され、電気や通信も遮断。さらに30日にもマグニチュード5.1の地震が発生する(出典:外務省)など断続的に余震が続いている状況です。
ミャンマーは、2021年2月以降、情勢不安が著しく悪化しており、国内で多くの人びとが避難を強いられています。UNHCRによると、国内で推定300万人以上が国内避難民となり(出典)、なかでも今回の被災地の中西部にはおよそ160万人以上の国内避難民が生活(出典)していました。
あらゆる可能性を模索。隣国タイで待機
市内の多くの建物は崩壊。住家のほとんども壁などにヒビなどが入り、倒壊する不安から被災者は路上に避難し生活している
そうした状況下で起きた今回の大規模震災は、マンダレーの住民を含め、特に脆弱な立場にある人びとの生活をさらに圧迫し、人道危機はより深刻な状況になることが予想されています。
ピースウィンズは発災直後から調査を開始し、並行して医師、看護師、調整員を含めた緊急支援チームを編成。ミャンマーは現在、情勢不安の影響で現地入りするにはさまざまな調整が必要なため、日本やミャンマーの関係各所と連絡を取りながら、医療支援や物資支援などを視野に、あらゆる可能性を模索しています。
一秒でも早く、一人でも多く命を救うために、第一陣はまず隣国タイに入り待機。準備が整い、現地入りの許可がおり次第、被災地に向かう予定です。




