先日ギターの長谷川くんの思い出話にも出た「中国のマドンナ」という曲(DEMO音源21:40から、ライブ音源20:25からには中国の民族楽器を入れようと思い立った・・・
まずは日本ではあまり馴染みのない楽器かも知れない「琵琶(PiPa)」
日本で「琵琶」というと耳なし芳一のベンベンベンという感じをイメージするかも知れませんが、中国の琵琶はまた全然違った楽器です。
まず、耳なし芳一はバチを使ってベンベンベンと弾きますが、中国の琵琶は写真のように指に付け爪をつけてそれで弾きます。
弦は4本あって、それだけ聞くとウクレレのような楽器を想像するかも知れませんが、調弦は下からA-D-E-Aと不規則で、これで三和音のコードなどを弾くことは不可能です。
コード楽器ではなく旋律楽器なんですねぇ・・・
ちなみに日本の三味線のように、下2弦はベンベンと伴奏のように使って、上2弦でメロディーを弾きます。
フレットは指板と一体化していて、ギターのように簡単に調整出来る作りではありません。ですので微妙にフレット音痴なのは構造上仕方のないこと・・・ですので単音弾きの場合でもビブラートをかけて弾いたりします。それがこの琵琶独特の「歌い方」なんですね。
ギターの指弾きみたいに指の外側から内側に弦をはじくのではなく、デコピンみたいに内側から外側に弦をはじきます。
特に特徴的な弾き方はトレモロ!!
5本の指を連続してデコピンして細かい音符を弾き続けます。(下の動画参照)これこそが中国琵琶!!
さて、中国のマドンナのレコーディングも無事に終わり、そうなると欲が出て来ます。
実はこのアルバムの中に、主人公の初恋を歌う書き下ろしの曲を入れたいとずーっと思ってたのですが、私のインストの曲で「ろう君の初恋」という曲がイメージにぴったりだったのでそれを二胡バージョンで入れることにしました。
この曲は96年に中国で発売した私のソロアルバム「亜州鼓魂」の中に収録したのが最初でした。その後五星旗などで演奏したり、今回ピアノトリオ「おすし」でも演奏してますが、実は「亜州鼓魂」のバージョンには琵琶も入っているのです。
20数年ぶりに琵琶の入ったバージョンを録音してみました〜
来週には二胡と、また日本人には馴染みのない「楊琴(YangQin)」という楽器も録音します〜完成をお楽しみに!!