2018/07/20 18:00

みなさんこんにちは!サーモンです。
第1回目の活動報告は読んでいただけましたでしょうか?
前回はプリプロダクションについて監督に説明していただきました。(いいところで話をそらされてしまいましたが……)
 
ちなみに前回は仮ナレの説明が途中で終わってしまったので、補足しますよ!
仮ナレ(仮のナレーション)は声優さんがキャラクターに声を吹き込む前の段階。映像のタイミングを合わせるために必要な作業になります。制作スタッフが声をあてる場合もあり、猫企画も弊社のスタッフが参加しました!

今回はプロダクションについて粟津監督に聞いてみましょう!
まず、3DCG工程とありますが……

 

なんだか難しそうなお話の予感がしますが、聞いてみるしかない!
 
(サ)「粟津監督!おはようございます!」

(粟)「サーモンちゃん。また来たの?」
 
(サ)「はい。今日はプロダクションについて教えてください!そもそも3DCG工程って何をするんですか!」
 
(粟)「そうだね、3DCG工程と言っても、一つ作業ではなくて、いろいろな作業が含まれとるんだよ。それについて説明するね。ちょっと長くなるけどいい?」
 
(サ)「わたし、弓道やっていたので集中力には自身があります!」

 

 
(粟)「弓道? ああ、だから弓矢を持っとるんだ。…まず、プロダクションを細かくみるとこの表のような流れになるんだ。作品によって工程は様々。『猫企画』は1〜8番のような流れで進めとるよ」
 
(サ)「こんなに沢山の作業があったんですね!!モデリング、リギング、アニマティクス……カタカナばっかで全然わからないです」
 
(粟)「一個ずつ説明していくね。①の〈モデリング〉というのはキャラクターや背景、小道具などの形状を作っていく工程のことだよ」

(サ)「うわぁなんだか難しそう。これは例えば一つのキャラクターを作るのにどれくらい時間がかかるんですか?」
 
(粟)「キャラクターの形、容姿や髪型など複雑な要素が多いほど時間がかかるんだ。『猫企画』に登場するタクミは比較的シンプルだから4日くらい、やや複雑なユガミは8日くらいかけているよ」
 
(サ)「確かに絵を描く時も細かい要素があるほど描くのが難しいですね」
 
(粟)「そうだね。でも、モデリングで出来上がったモデルはこのままだと動かすことができないんだ。じゃあ、ここでサーモンちゃんに問題」
 
(サ)「はい!!」
 
(粟)「僕たちは体を動かす時に、あるもののおかげで自由に動けとるわけだけど、それって何かわかる?」
 
(サ)「体を動かす時……えーと、何だろう?」

(粟)「ヒントは、サーモンちゃんが持っているもの。サーモンちゃんは手に弓と何を持ってる?」
 
(サ)「えっと、魚の骨……。あ、骨!」


 

(粟)「正解!骨があるから指や足を自由に動かすことができるよね。だから、3Dキャラクターたちにもちゃんと骨が入っとるんだ。骨を入れて動きをつけるための仕組みを作る作業、これが②の〈リギング〉だよ」

(サ)「あっタクミくんに骨が!!モデルだけを作ってもそれだけで動かせるわけじゃないんですね。③の〈アニマティクス〉というのは何ですか?」
 
(粟)「〈アニマティクス〉は一般の人にはいちばんわかりにくい工程かもね。絵コンテの全体をラフなデータを使って3DCG化したもののことだよ。2Dのアニメで言えば〈レイアウト〉という工程に近いかな。この段階でカメラワークやキャラクターの動きをだいたい決めておくんだ」
 
(サ)「なるほどー。じゃあ、④の〈アニメーション〉は〈アニマティクス〉をもっと細かく動かしていくことですか??」

(粟)「そのとおり! サーモンちゃんもだんだんアニメの作り方を理解してきたみたいだね」
 
(サ)「へへへ~。わたしもアニメ作れますかね~?」
 
(粟)「それはどうだろうね…。〈アニメーション〉のコツはね、『猫企画』のようなアニメ調の作品では誇張したメリハリのある動きをつけるのが大事なんだ。繊細さと大胆さ、そのどちらも求められる作業なんだ。…あと、〈アニメーション〉に含まれる工程で〈モーションキャプチャ〉というのもあるんだけど、これは役者さんの動きをコンピュータに取り込むことだよ。『猫企画』でも一部に使っとるよ」
 
(サ)「ふむふむ。この次は⑤〈エフェクト〉ですね。っと良いところですが、私はここでお暇します!」
 
(栗)「えっ!?行っちゃうの!?」
 
(サ)「監督!今日はありがとうございました!また次回お願いします!!」
 
(栗)「えっあ、ちょ……行ってしまった」

 

 

3Dってこんなに色々な作業があるんですね……と言ってもまだま前半!次回は〈エフェクト〉から続きを聴いていきたいと思います!お楽しみに!