日本初優勝を目指して ー火星探査機の世界大会への挑戦ー

私たちARES Projectは、5月末に米国ユタ州で開催される火星探査機の学生世界大会University Rover Challengeの決勝大会に出場しました。私たちは現在、この大会での優勝を目指して活動しています。

現在の支援総額

604,750

40%

目標金額は1,500,000円

支援者数

47

募集終了まで残り

23

日本初優勝を目指して ー火星探査機の世界大会への挑戦ー

現在の支援総額

604,750

40%達成

あと 23

目標金額1,500,000

支援者数47

私たちARES Projectは、5月末に米国ユタ州で開催される火星探査機の学生世界大会University Rover Challengeの決勝大会に出場しました。私たちは現在、この大会での優勝を目指して活動しています。

ARES Projectは、東北大学、慶應義塾大学の学生を中心とする火星探査機開発チームです。私たちは、火星探査機の学生世界大会University Rover Challenge(URC)への出場を目指して活動をスタートしました。約2年間の開発期間を経てついに昨年予選を突破し、URCの決勝大会に日本のチームとして初めて出場しました。

私たちは現在、東北班は東北大学、東京班は100BANCHを拠点に活動しています。東北班は探査機本体を、東京班はロボットアームを主に担当しています。月1回程度で両拠点のメンバーが集まり、アームと探査機本体を合体させての実験などをおこなっています。

火星探査機の国際大会へ出場し、日本勢初優勝を目指す

©University Rover Challenge, 2019 

私たちは、火星探査機の学生世界大会である、University Rover Challenge (URC)に出場し、日本勢初の優勝を目指します。米国ユタ州の火星実験場Mars Desert Research Stationにて毎年開催される本大会には、世界各国の大学から100チーム以上が参加しています。

2025年は5月28日~31日に開催され、大会では、以下の4つのミッションが課せられ、その合計得点によって優勝チームが決まります。


私たちはURCに優勝するために、この大会に集う世界の強豪チームに負けない探査機を作り上げることを大きな目標として、日々の活動に取り組んでいます。URCで課されるミッションをクリアするためには、まず強靭で軽量な機体、砂地や岩場で自在に移動可能なタイヤとステアリングが必要です。さらに、繊細さとパワフルさを両立し柔軟な動きに対応するロボットアーム、地面を掘削しサンプルを採取するとともに探査機内で生命を検知可能な生命分析装置の搭載が求められます。また、これらのシステムを制御するソフトウェアと回路の開発も必要になります。


私たちはどう挑むのか

資金の用途

このように、火星探査機の開発には、機械設計・電子回路・制御・科学分析など、多様な分野にまたがる専門技術が求められます。火星に模範したURCのフィールドでは、わずかな誤差や不具合が結果を大きく左右するため、各分野において高い性能と精度を両立する技術力が試されます。この複合的な開発の高度化に伴い、必要となる資金規模も年々大きくなっています。

また、私たちは、試作と検証のサイクルを回し続けることで、課題を見つけ出し、改良を重ねる開発プロセスを大切にしています。この開発理念に基づいた環境づくりを実践し続けるためには、継続的な資金の投入が不可欠となってきます。そして、この理念を貫いてこそ、URC優勝という目標に一歩ずつ近づけると私たちは考えています。

今回ご支援いただいた資金は、URC2026への挑戦に向けて、主に以下の用途に活用させていただきます。



立ち上げの背景

車輪型の探査機による惑星探査は、実際の月・火星探査にて広く用いられている手法であり、さらなる発展が見込まれる宇宙開発において、探査機開発の技術・経験は欠かせません。

世界では、学生を対象とした大規模な火星探査機の国際大会が開催されています。参加チームには、欧米の先進国のみならず、アジア、アフリカ、南米の大学も数多く名を連ねます。ところが、昨年までに日本から大会に参加したチームは存在しませんでした。

そんな中、私たちは2022年3月に日本初となる学生による火星探査機開発チーム「ARES Project」を立ち上げ、2024年のURC大会に日本初のチームの一つとして参加しました。


日本の宇宙開発をより活発に

しかし、日本において、学生による探査機開発の分野はまだまだ充実しているとはいえない状態です。そこで私たちは、これからも継続的に世界大会に挑戦し続け、そこで得た知見や培った技術を蓄積していくことで、探査機開発に挑戦しやすい環境を整えていきたいと考えています。未来を担う学生たちへ探査機の開発環境を提供していくことを通じ、わが国の宇宙開発をより活発にしていくことを目指しています。


宇宙を目指し、地球に還元する

また、本プロジェクトによって培われた技術の応用範囲は惑星探査にとどまりません。探査機の自動運転技術の開発や精密な作業を実現するロボットアームの開発は、災害救助ロボットや自動運搬ロボットなど、幅広い領域に応用可能です。宇宙を目指して世界に挑戦し、培った技術を地球に還元していくことも私たちの目標の一つです。

宇宙を知ることは、我々と、我々の住む地球を知ることに繋がります。特に、地球と同じ太陽系の惑星であり、かつて生命が存在した可能性が議論されている火星の探査は、地球の成り立ちや生命の起源を解き明かす重要な鍵となります。どこで、どのように生命が誕生し、進化してきたのか。その謎を解くことは、将来の地球環境保護への道筋を立てる手がかりにもなり得るはずです。

私たちはチーム立ち上げ以来、様々な改良を重ねながら7基の探査機を開発してきました。初期は試作してはまた一から作り直すことの繰り返しでした。

過去に開発した火星探査機

しかし、そのような試行錯誤の中で得られた知見を積み重ねていくことで、最新の機体である「ARES 8」は一つの機体を改良していくという形で開発を続け、大会で通用するレベルまで成熟させることができました。


ARES 8

ARES 8

ARES 8

ー 大会出場 ー

ー イベント出演 ー

ー 学会発表 ー

私たちARES Projectは、実践的な開発活動に加え、学術的な研究活動を積極的に行っています。開発技術を学術的な側面から検証し、そこから得られた知見を学会発表を通じて広く共有することで、今後の宇宙開発の発展に貢献していきたいと考えています。


ー メディア出演 ー

ー 実験 ー

■ 開発フェーズ 1:新機体開発と国際発信

<2025年10月〜12月>

10月:URC2026を見据えた新機体の本格開発スタート

11月:URC2026 第一審査書類提出、ロボット・宇宙フェスタふくしま 2025 出展予定

12月:新機体の初期完成・検証開始

■ 開発フェーズ 2:実証・改良と国内フィールド実証

<2026年1月〜3月>

1月:12月の検証結果を考慮した機体改良

2月:URC審査書類準備・提出、新機体実験の本格化、鳥取ローバーチャレンジ(TRC)準備

3月上旬:鳥取ローバーチャレンジ(TRC)2026 出場・国内フィールド実証

■ 開発フェーズ 3:最終仕上げとURC挑戦

<2026年4月〜5月>

4月:TRCの成果を活かし、最終設計・戦略をURC向けに調整

5月:機体の最終調整・現地搬送手配

5月末:University Rover Challenge (URC) 2026 本戦出場(アメリカ・ユタ州)


応援メッセージ





皆様のご期待に沿えるよう、努力してまいります。よろしくお願いいたします!

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支援金の使い道

集まった支援金は以下に使用する予定です。

  • ローバー開発費、大会渡航費

※目標金額を超えた場合はプロジェクトの運営費に充てさせていただきます。

支援に関するよくある質問

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最新の活動報告

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  • こんにちは、ARES Projectです!12月1日(月)〜12月3日(水)の3日間、仙台国際センターで開催された宇宙ロボティクス国際会議 iSpaRo2025にて、ブースをお借りして私たちの活動紹介を行いました。今回の展示では、世界大会の場で実際に走行したローバーのARES7とARES8、自作ドローン、活動内容をまとめたポスターを展示させていただきました。ブースには、世界中の大学のロボティクスに精通された先生方や学生のみならず、日本の宇宙産業をリードする名だたる企業の方々にもお越しいただき、設計に関するご質問や、今後のご協賛の可能性についてお話しする貴重な機会となりました。また、海外からのご来場者の方々へは、普段の活動内容に加えて技術的な内容まで英語で説明する必要があり、対応したメンバーにとって大変有意義で学びの多い経験となりました。iSpaRo関係者の皆様、ご来場いただいた皆様に深く感謝申し上げます。私たちARES Projectは、皆様からの応援と今回の貴重な経験を糧に、URC2026に向けて今後も精進してまいります。 もっと見る
  • クラファン公開に伴い、ARES Project を支えるメンバーたちの想いをお届けします。第7弾はロボットアームの制御を担当するAsahi。bashなどのシェルと仲良くなりすぎて、自分のことをashと呼んでいるソフトウェア星人です。本当は今年5月の世界大会を最後に引退する予定だったAsahi。しかし、不本意な形で敗退した悔しさに耐えきれず、もう一年だけ挑戦を続けることに決めました。「中途半端で終わるのは許せない。これは俺の信念だから。」大会からの帰り道、彼は言いました。そんな彼の想いが、きっとARESを世界一に導いてくれるはずです。ASAHI:アーム制御リード✴︎ ARES で担当していること今はロボットアームの制御を中心に開発を進めています。同時に、イキイキと取り組む後輩たちにさまざまなことを教えながら、ARES Project の代替わりも少しずつ進めているところです。技術の話に戻ると、今年は昨年度よりメンバーが増えたこともあり、作業を分担しながら効率的に開発を行っています。ロボットアームの制御の目的は、手先でミッションに応じた物体を拾ったり、ギミックを操作したりすることです。要するに、遠隔でロボットアームの手先を思い通りに動かせるようにすることが最終的なゴールになります。URC2024, 2025は、各関節のモーターを個別に回しながら、最終的に手先を目標位置へ導くという、非常に基本的かつ古典的な手法で制御を行っていました。しかし今年は、手先を目標に向けて直感的に動かすと、その位置に応じて関節角度が自動的に決まる「逆運動学(Inverse Kinematics)」の実装に挑戦しています。この技術にはURC2024にも一度挑戦しましたがうまくいかず、URC2025でも大幅アップグレードの影響で間に合いませんでした。つまり、今年は三度目の挑戦になります。自作のロボットアームということもあり、市販品と大きく異なる点が多く、解決すべき課題は常に自分で考えながら進める必要があります。そのぶん大変ですが、非常にやりがいがあります。開発が進むほど、うまくいかない期間が長く続くのは日常で、ほとんど最後の瞬間以外は問題ばかりです。他のメンバーが着々と成果を出す中で焦りを感じたり、「自分のせいでURCに間に合わなかったら…」と不安になることもあります。それでも、新しい技術を学び、自分の手で制御を実現し、メンバーが作ったロボットアームや電装と協力して成果を形にしていく過程は、チームで挑む意義を強く実感できる瞬間です。苦しい時間も含めて、とても有意義だと感じています。✴︎ 大切にしていること基本に忠実であることは、とても大切だと考えています。開発に限らず、今の世の中には便利なビルトインツールやプラグインが数多く存在します。それらを使うのは楽しいですし、効率も上がります。しかし、便利さの裏側で多くの処理がブラックボックス化され、理解が追いつかないまま実装を進めてしまう危険もあります。だからこそ、僕が開発するときは、まずある程度の事前知識をしっかり身につけたうえで、便利な機能を取り入れるようにしています。抽象度の高いパッケージを使うことで安定性が上がることも多く、その点はトレードオフを見極めながら選択します。ただ、どちらかといえば“レガシー寄り”の考え方が好きなので、可能な限り中身を覗き込み、「なるほど、こうなっているのか」と理解しながら使うことが多いです。そうしておけば、大会本番でトラブルが起きたとしても、原因を推測して対応できると考えています。これは開発に限らず、もっと広い範囲にも言えることだと思います。今は“飛び道具”のような手軽なテクニックが蔓延し、小手先の見せ方を工夫するだけで評価されてしまうような時代です。しかし、どこかで限界が来るのは明らかで、表面的な薄っぺらさでは勝負できなくなります。だからこそ僕は、派手さよりも、基本に忠実に、丁寧に積み重ねていくことを大切にしています。それが僕のモットーです。✴︎ PASSION今いちばんハマっているのはゴルフです。止まっているボールをただ打つだけなのに、想像以上に難しくて、気づけば夢中になっていました。最初は「なんとなく簡単そうだな」と思っていましたが、実際にやってみると奥が深すぎて、どんどんのめり込んでいきました。トレーナーをつけたりレッスンに通ったりすれば上達は早いらしいのですが、僕はプロ選手の動画を見て、フォームを真似したり、自分なりに考えた改善点を試したりするのが好きです。打ちっぱなしのモニターのデータを見ながら「ここが悪いんだな」と分析して、一人で黙々と取り組む方が性に合っています。止まっているボールを棒で打つだけーーそれゆえに、うまくいかない原因はすべて自分の中にあります。だからこそ、フィードバックをして改善していくプロセスがたまらなく楽しいと感じています。無理やり ARES に結びつけるなら、ゴルフもロボット開発も「力任せではうまくいかない」という点が共通しています。ゴルフでは、思いきり力んでフルスイングしなくても、脱力して芯に当てればボールはしっかり飛んでいき、まっすぐな球が打てます。つまり、基本に忠実であること、力でごまかさないことが大切なのです。✴︎ 今後ARESで挑戦したいことARESには、高い専門性と探究心を兼ね備えたメンバーが多く、彼らは確実に次世代の宇宙開発を牽引する存在だと感じています。私は社会人として当面は経営に携わる予定ですが、そのフェーズを終えた後には、開発に軸足を移し、ARESのメンバーと協働しながら新しい技術領域に挑戦したいと考えています。本当に今のARESの結束力やチーム力があれば本当に宇宙に手が届くのでは...と思うほどなので、みんなで作った探査機を宇宙へ送り込むまでやってみたい感はあります。かなり大変な道のりになりそうですが、大学生活を捧げて探査機開発を行ってきたメンバーとならやれそうです。また、昨年ソルトレイクシティで滞在したリッチフィールドのAirbnbを仲間たちと共同で取得し、現地でバーベキューをしたり、遊びに行ったりしたいです。開発ばかりでかなりきつい思い出もありますが、初めてのURCに挑戦した場所なので、思い入れの深い場所です。人生が続く限り、仲間とともに前向きに学び、探究し、楽しみながら生きていきたいです。 もっと見る
  • こんにちは、ARES Project です!11月25日 ( 火 ) ~ 11月28日 ( 金 ) の4日間、北海道札幌市で開催された 第69回宇宙科学技術連合講演会に参加し、ポスター発表を行いました。今回のポスター発表では、URC2025に向けて開発したサイエンスミッション用機器についてご紹介しました。これまで取り組んできた装置を多くの方々に直接紹介でき、非常に貴重な経験となりました。会場では、他大学の先生方やJAXA、企業の方々と議論する機会に恵まれ、設計に関する助言や団体としての今後の方向性について多くの示唆を得ることができました。また、これまで切磋琢磨してきた学生ローバ団体や、新たにローバ開発に挑戦する団体とも活発に情報交換を行い、互いの知見を共有できたことも大きな収穫でした。さらに、ルナクルーザーやMMXなど月面ローバや宇宙探査ミッションに関する講演を聴講し、最前線の研究動向を肌で感じることができました。今回の参加は、ARESとしての広報や交流の場としても有意義であり、自身のモチベーションを一層高める機会にもなりました。 もっと見る

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