ついに目標にしていた「土地の貸し借りをしていない住民100人のインタビュー」を終えることができました!累計は118人!パチパチ。今回は、その一日の様子を少し切り取って書いてみたいと思います。どのようなインタビューなのかはnoteをぜひご覧ください調査方法私の調査方法は、アポ無しで家を訪ね、そこにいる人に話を聞くというスタイル。こうした“飛び込み”が成立するのも、田舎のゆったりした空気があるからこそだと感じます。また、基本マサイ語でのインタビューなので滞在するにれて知り合いになった英語ができるマサイに少しお金を払うから通訳して欲しいと頼んで一緒にインタビューをしていました。進路はレンジャーに任せる宿泊施設を出て坂を下りながら、いくつかのお宅を訪ねました。同行してくれたレンジャーは村の道や家の位置を熟知していて、「あの家の人は知らないから今日はパスしよう」というように進路を決めていきます。近所に住んでるからこその感覚があるんだろうなぁということでその感覚を信じて、私はすべてを任せていました。下っていった坂ごちそうになったミルクティー3件目の家では、ミルクティーをいただきました。マサイの村では、お客さんにチャイ(ここでは甘いミルクティーのこと)を出すのが習慣で、断ると失礼にあたるそうです。お腹も空いていたので「欲しい!」と答えていただいた一杯。飲んでみるとスパイスが少なく、アールグレイのような香りでとても飲みやすいものでした。宿泊先のチャイはシナモンたっぷりなので、このシンプルさがむしろ好みでした。話をしていると近所の人たちも集まってきて、にぎやかな雰囲気に。無言でさらっと家に入ってくる人もいて、まだ慣れないながらも「これがここの日常なんだな」と感じていました。好みの柄のシュカを譲ってもらう次に伺ったのは、ネックレスを作っているおばあさんのお宅。鮮やかな黄色と水色のシュカ(マサイが日常的に使う布)を身にまとっていて、一目で「素敵!」と思いました。大切なものではないかと心配しつつ尋ねたところ、800円ほどで譲ってくださることに。市場で買えば1500〜2000円ほどするので、特別に分けてもらえたのだと思います。さらに「私が作っているネックレスを観光客に売ってほしい」とお願いされ、信頼を寄せてもらえた気がしてとても嬉しかったです。だいぶ派手だがマサイの衣装と合わせると負けなくてかわいいシャラシャラがついている母親に息子との結婚をお願いされる別のお宅では牛乳をごちそうになりました。加熱していない牛乳は少し不安でしたが、断れないので一口。ほんのりヤギの風味があり、ぬるめで出されたのがまたドキドキしました。それでも「マサイガールと言われたい一心」で飲み干しました。笑驚いたのは「息子と結婚してほしい」とお願いされたこと。これで二度目でした。もちろん笑って流しましたが、レンジャーの男の子は「またか」という顔で苦笑い。近所のおばあちゃんに話しかけられて長話しているときの、あの日本的な空気感と重なり「そこは世界共通なんだな」なんて思っていました。いただいた牛乳マサイの強靭な体力に圧倒されるこの日は坂を下ってきた分、帰りは登り。私は息を切らしてゼーハーしていましたが、レンジャーは平然と歩いていました。「本当にすごい体力だ…」と感心しながらも、不思議と心は軽く「これもまた面白い経験だな」と感じました。最後にこうして一軒一軒を訪ねていると、暮らしの空気や人とのつながりがじんわりと伝わってきます。支援してくださる方々のおかげで、このような時間を重ねられているな、と心から感謝しています。観光で見るサバンナは本当に美しく、一生の思い出に残るものばかりです。でも美しさの裏側には、「どう資金を集めるか」「誰が何を得るか」という静かな課題があります。だからこそ、そこで暮らす人々の声や日常を伝え、今当事者は何をしたいのか、を知るべくこれからも頑張ろうと思います。






