令和7年度沖縄プロジェクトチーム第1次調査派遣
2025年5月14日〜5月20日にかけて、沖縄本島南部を中心にJYMA(日本青年遺骨収集団)の沖縄プロジェクトチームによる第1次調査派遣を実施しました。全国から集まった大学生メンバーを中心に、文献や過去の証言をもとに入念な事前準備を行い、ご遺骨が残されている可能性が高い地点を調査しました。今派遣はクラウドファンディングの目的でもある来年2月の沖縄自主派遣に向けた準備派遣でもあります。
慰霊碑を前に、周辺の戦史を確認する
7日間にわたって実施された調査派遣では、これまであまり調査されていない地点や激戦地となった場所などで戦闘の痕跡を発見することができました。記録上それらの場所では多くの日本兵が戦死したとされています。しかし、このような痕跡を発見することはできても、ご遺骨の存在を確認することはできませんでした。このような場所は今後も、陣地の位置関係や戦後の土地利用の有無などを詳しく調査する方針です。
地表に残る戦闘の痕跡
活動後半にはようやく沖縄戦の戦没者と思われるご遺骨を確認することができました。戦後80年が経った今もなお地表にご遺骨が残されており、足の骨の一部や歯など、一目見ただけでわかる状態でした。地表面だけでなく堆積した土砂のなかに埋まっているご遺骨もあると思われ、今後許可取りなどができ次第、時間をかけて丁寧に収容したい場所です。
また、戦時中に兵士が生き埋めになったとされる地点の調査では、地元の地権者や自治体の方々に直接お話を伺い、当時の状況やこれまでの経緯について詳しく知ることができました。そのうえで、今後の本格的な収容活動に向けた同意もいただくことができ、次のステップへ進むための大きな成果となりました。
慰霊碑とその周辺を調査
今後も当団は現地調査の精度を高めながら地元の方々との信頼関係を大切にし、行政機関への許可申請や事業周知を進め、1柱でも多くのご遺骨を故郷へお還しできるよう活動を継続して参ります。
今回の調査派遣は、皆さまからの温かいご支援により実現しました。戦争の記憶の風化が危惧される今、私たち若い世代がその現場に立ち、声を聞き、手を動かすことの意義を強く実感しております。引き続き、応援のほどよろしくお願いいたします。




