「刺さる写真ばかりでした」
「これまでのフォトブックとは一線を画し、
人の強烈な個性を映し出したもの」
写真集「SCAR」に、そんな光栄な言葉をいただきました。

富山大学の形成再建外科・美容外科の初代教授として、診療と研究に取り組まれ、乳がん患者のQOLを向上させる乳房再建手術や性別適合手術、形成外科医の育成など、多方面で活躍していらっしゃる
佐武利彦教授。
去年12月22日、Nスタで「乳房再建」に関する特集番組があり
それを見たSCARメインカメラマン山田氏から
「富山大学の佐武先生に写真集を送ってください」と連絡がありました。
すぐに佐武教授ご本人から直々に、
丁寧な謝辞と、身に余るメッセージをいただきました。
「刺さる写真ばかりでした。
笑顔で穏やかな表情も多いのですが、辛い、悲しみ、蔑むフォトもありその表情が脳裏に刺さりました。破壊され、創造され、今の患者さんがある。」
「メッセージ性の強い個性的な写真集ができたのですね。おめでとうございます。
多くの方々にこのフォトブックを知っていただけるよう、わたしも折に触れて紹介させていただきたいと思います。」
「SCAR」これまでのフォトブックとは一線を画し、
人の強烈な個性を映し出したものと映りました。」
著作「乳がんを美しく治す」では、患者さんのありのままの写真を掲載し、
アラーキーの「いのちの乳房」では、医学監修もさせていただいた、
そんな第一線でご尽力されている教授からの身に余る言葉で
制作者冥利に尽きると、心から感激いたしました。
一人一人違う人生に寄り添う手術の方法を一緒に模索してくださるー
そんな医師の在り方を求めている人が
多くいるはずです。
わたしも罹患当時、
同じように寄り添ってくれる外科医に執刀していただけたことは幸いだったと、そのことに感謝しています。
佐武教授 2012年の取材記事より
↓ ↓
あなたがどんな人であるかをぜひ聴かせてください
私が大学病院でさまざまな外科手術を手がけるようになったころは、乳がん手術も温存方式がようやく出てきたころで、まだまだ全切除が中心的な術式でした。
医師にすれば切除するだけのことかもしれませんが、一人ひとりの患者さんにとっては乳房を失った状態が一生続くのです。
「再建」ということに関心が向いたのは、そうした患者さんたちの辛さを目の当たりにしたことがきっかけでした。
それから大学病院の先生に再建術の指導を受け、徐々に自分の手術に取り入れていくうちに患者さんからの要望も増え、気が付けば乳房再建がほとんど自分の専門のようになっていました。長時間に及ぶ手術で体力を要しますが、私にとって一番の原動力となっているのは、きれいで自然な乳房を取り戻して喜ばれる患者さんたちの存在に他なりません。
私が手がけてきた患者さんには、乳房再建手術を受けることで、手術前よりも積極的な人生を送っている方がものすごくたくさんおられます。それほど乳がん患者さんたちにとって、再建手術には大きな意義があるのだと思います。逆にいえば、「再建したらこんな生活がしたい!」ということを具体的に思い描き、その気持ちを抱き続ければ、大変な手術もその後の治療も乗り越えていけるはずですし、私たちもそうした患者さんのお役に立つことが最大の喜びです。
あなたがどんな人であるかを私たちに教えてください。
そして、どんな方法であなたの乳房を再建していけばよいかを一緒に考えていきましょう。
(取材:2012年9月)
https://www.e-bec.com/archives/1267




