下北沢にCREAMという場所を立ち上げてから、気づけば5年が経ちました。
ここで多くの人々が出会い、何かを始め、時には終わり、また新たなスタートを切る。
人生の節目が交差するような、素敵な場所になりました。
音楽やカルチャー、お酒を通して沢山の人々が交差し、繋がっていく。
そんな場面に何度も立ち会ってきました。
でも、時の流れとともに出演者もお客さんも、そしてスタッフも、それぞれの人生を進んでいきます。
生活のリズムやスタイルが変わり、必要とされる“遊び場”も変化してきたことに気づきました。
もちろん自分達が大切にしてきた“音楽”が与えてくれる喜びや“みんなで楽しむ”事の大切さは今も変わりません。
ただ、時に「今の自分達にぴったりな場所」を求める気持ちも生まれてきたのです。
"「次の10年」の自分たちのために"
確実に年齢を重ねていく中で、自分や一緒に働くスタッフ、友人達の10年後20年後の事を考えるようになりました。
いつまでこの生活を続けていけるのか?
自分の置かれた環境、周りにいる家族・友人等によってもたらされる変化が今後どのように生活に影響されていくのか。
面白く感じる反面、不安とも取れる感情が頭の中を巡るようになりました。
だからこそ、新しい「帰ってこられる場所」を作りたいと思いはじめました。
どんな人でも気負わずにいられて、でも自然と元気になれるような場所を。
"隠れ家のような場所で、自分達らしい新しい遊び場をつくる"
そんな中、私が出会ったのは中目黒の一軒の古民家でした。
下北沢とはまた違う表情をもつ街。
洗練された空気の中に、どこか懐かしさの残る下町っぽさも息づいています。
かつては町工場や古着屋が立ち並び、夢を抱いたクリエイターやアシスタントたちが集う街でした。
再開発の中で変わりゆく下北沢の“これから”を、一足先に映し出している街かもしれません。
そんな中目黒の、喧騒から少し離れた静かな路地に佇む一軒の古民家。
ここを、自分たちらしい「居酒屋」として生まれ変わらせたいと思ったのです。
1階は立ち飲みスペース、2階を座敷とし、心地よい距離感で人と人が繋がる隠れ家のような場所を目指しています。
温かい和食に、ゆったり流れる音楽。
この空間で、みんなが無理なくリラックスしながらも、少しの冒険心を持てるような場所。
それが、私が作りたい“ちょうどいい遊び場”です。
ここでは、ただお酒を飲むだけではなく、静かに自分の時間を楽しんだり、 誰かとの会話に集中できる空間を大切にしたいと思います。
みんなで騒ぐだけじゃない。 穏やかなひとときを味わい、心地よく過ごせる。
そんな新しい形の「帰ってこられる場所」を目指しています。
"なぜ居酒屋なのか?"
その理由はシンプルです。
私自身、音楽やアートだけでなく、人が生きる上で欠かせない“食”の部分も、もっと掘り下げていきたいと思うようになりました。
そして、もっと日常的に人々と“つながる”場所が必要だと感じたからです。
なにより、「居酒屋」は日本が誇る文化だと、私は思っています。
CREAMで培ってきた「カルチャー/クリエイターの融合」というテーマは、この新しい場でも変わりません。
いくつになっても、自分達を育ててくれた場所・カルチャーへのリスペクトを持って、
クラブやライブハウス、“CREAM”で思いきり遊べる大人でいたい。
だからこそ、今の自分たちの感覚で今回の新しい試み“ちょっといい居酒屋”をつくってみたいと思っています。
それには古民家の持つ独特の温かさや親密さが、新しい居場所の土台になると信じています。
“音・楽・衣・食・住”が交わる新しい「伝統」を生む場所。
今度は音楽だけでなく、食や暮らしまでが交差し合うことで、 きっと新しい可能性が広がる。
そんな予感がしています。
"コンセプト:江戸と今をつなぐ、新しい「日本らしさ」"
インバウンド層が増え続け、国際化が進む中で、あらためて<日本らしさとは?>を意識するようになりました。
年齢を重ねるごとに、自分のルーツに目を向ける機会も増えてきました。
祖母と一緒に観ていた時代劇の世界。落語・歌舞伎・和楽器・舞踊。
そんな日本が世界に誇る伝統文化を、大切にしたいという思いがあります。
古き良き日本の知恵や美しさを、現代の感性と掛け合わせることで、 私たちらしい「新しい伝統」を育んでいけると信じています。
それは、江戸から明治にかけて文明開化が起きたような、”新しい時代への転換”とも言えます。
古民家という器の中で、時代や感性が溶け合い、広がっていく。
そんな場所を作りたいと思っています。
"CREAMとの連携"
そして、CREAMと共に培ってきた人々との関係や経験をこれからも大切にしていきたいと考えています。
音楽を軸にしたイベントや生活は変わらずに、 音楽や食事、そしてコミュニティが交差する場所として、
CREAMと共に新たな展開を目指します。
音楽は、私たちにとって一生切り離せないもの。
それを手に、これからも新しい挑戦を続けていきたいという思いは変わりません。
でも、それと同時に今の生活に寄り添うような空間も作りたかった。
心地よく過ごせる空間で、音楽を穏やかに楽しみながら、 新しいつながりを築いていけるような場所。
それが私の求めていた、次のステップだと思っています。
"「ただいま」が言える居場所を、一緒に"
これから今年9月のOPENに向け、内装工事や開店準備を進めていきます。
<お店を立ち上げる。運営する。>
これはCREAMや今までの経験を経て、私たちの自力でなんとかできます。
が!
私達が考える理想的な内外装&レイアウトにできるか否かは皆様の応援にかかっております!
応援してくれる皆さんの声や思いも大切にしながら、一緒に育てていけたら嬉しいです。
このプロジェクトに“ちょっと面白そう”と興味を持っていただけたら、ぜひ力をお貸しください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
新しくOPENするこのお店で、お会いできるのを楽しみにしています!
最新の活動報告
もっと見る近況報告と先行お試し会のご案内
2025/12/02 16:53こちらの活動報告は支援者限定の公開です。
クラファン終了しました!
2025/08/22 13:33この度は「のゐの」クラウドファンディングにご支援・応援いただき、誠にありがとうございました。皆さまからいただいたご支援や温かいメッセージのおかげで、無事にプロジェクトを終えることができました。今回のクラウドファンディングを通じて、私たちのお店づくりを一緒に楽しみにしてくださる方がこんなにいるのだと実感し、とても心強く、感謝の気持ちでいっぱいです。現在準備を進めておりますが、当初予定していたオープン時期より少し遅れが出てしまいそうで、それに伴いリターンのお届けも予定より遅れる可能性がございます。年内秋のオープンを目指し、皆さまのお手元にお届けできるよう努めてまいりますので、今しばらくお待ちいただけましたら幸いです。今後も随時こちらで進捗をご報告させていただきます。皆さまのお気持ちをしっかりと形にして、より良いお店づくりに励んでまいりますので、引き続きあたたかく見守っていただけましたら幸いです。改めまして、本当にありがとうございました。「のゐの」でお会いできる日を、心から楽しみにしています。 もっと見る
新店舗の名前、決まりました!
2025/08/04 17:14現在絶賛準備中の中目黒新店舗の名前がついに決定しました!その名前は -のゐの-「のいの」と読みます。パッと見、ちょっと不思議な響きかもしれません。ですが、この名前には私たちのルーツと遊び心が詰まっています。CREAMの前身とも言える池尻にあった「sour」、そして現在の「CREAM」以前からもし新店舗を出すならONIONかなぁとよく話をしていました。新店舗の事を色々と考えていく中で、次の一歩となるこのお店にはやっぱり「ONION」にちなんだ名前をつけたい。そこから生まれたのが「のゐの」です。自分たちらしく遊び心を加えて、ONIONを逆から読んで和の響きを感じられる名前にしました。古民家の風情を活かした居酒屋にぴったりの、ちょっと不思議で、どこか懐かしい名前。「のゐの」で、誰かの夜がちょっとだけ良くなるように。そんな思いで、オープンに向けて準備しています。クラファンを通じて応援してくださっている皆さんへ、心からの感謝と、ささやかなご報告でした。これからも順次情報を発信していきますので引き続く応援よろしくお願いします! もっと見る






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