誰かの役に立つピアノを一緒に作って、みんなと共に希望と笑顔を奏でたい♪

困難を抱えながらも未来を見つめて日々葛藤する子ども・若者が、メッセージ性のあるピアノ「Wrapi(ラピ)」を制作し、地域の人々と音楽でつながる場をつくります。子ども・若者が「誰かの役に立てた」という実感を得ることで、自信と希望を育むきっかけになることを目指しています。

現在の支援総額

376,500

376%

目標金額は100,000円

支援者数

37

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2025/09/25に募集を開始し、 37人の支援により 376,500円の資金を集め、 2025/11/10に募集を終了しました

誰かの役に立つピアノを一緒に作って、みんなと共に希望と笑顔を奏でたい♪

現在の支援総額

376,500

376%達成

終了

目標金額100,000

支援者数37

このプロジェクトは、2025/09/25に募集を開始し、 37人の支援により 376,500円の資金を集め、 2025/11/10に募集を終了しました

困難を抱えながらも未来を見つめて日々葛藤する子ども・若者が、メッセージ性のあるピアノ「Wrapi(ラピ)」を制作し、地域の人々と音楽でつながる場をつくります。子ども・若者が「誰かの役に立てた」という実感を得ることで、自信と希望を育むきっかけになることを目指しています。

社会課題の解決をみんなで支え合う新しいクラファン

集まった支援金は100%受け取ることができます

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『モンシロチョウの朝に』

今朝は青空だった。

私は一軒の家の前に立っていた。


音楽教室の運営をしている私は、 レッスンをつくる日もあれば、終わりを告げなければならない日もある。

今日は、その「終わり」を伝えに来ていた。


よく手入れされた庭。

そこにモンシロチョウが一羽、ふわりと舞っている。

――でも、胸の中は少し曇っていた。

昭和歌謡を歌ったり、体を動かして楽しんだりするレッスンは、皆さん本当に楽しそうだった。

けれど、コロナを境に環境は一変した。 体調の問題、ご家族の介護、生活の変化。

「続けたいのに、続けられない」という声が、次々に増えていった。


5人いたクラスは、徐々に減り、最後に残った1人の生徒さん。


その方はレッスン開講当初から、本当に熱心な方だった。

先生がコロナ後の再開に迷っていた時、心のこもった手紙を送ってくださったほどだ。

その手紙がきっかけで、レッスンは再び息を吹き返した。あの時の嬉しさを、私は忘れていない。


だからこそ、


「レッスンを続けられなくなりました」


と伝えることが、たまらなくつらかった。 電話では言えなかった。 顔を見て、ちゃんとお詫びがしたかった。


玄関先に出てきた生徒さんは、少し驚いた表情をされた。

事情を説明すると、ひとつ深く息をつき、

「そうでしたか。わかりました」


と受け止めてくださった。


だけどその優しさが、逆に胸に刺さった。 もっとできることはなかったのか。 本当に全力を尽くしたと言えるのか。 その想いが頭の中で渦巻いた。


そのときだった。 玄関がガラッと開き、奥様が出てこられた。


「あの…すみません。少しお話が聞こえてしまって。


もしよければ、私が主人と一緒にレッスンに入ることはできますか?」


思わず言葉を失った。 生徒さんも驚いていた。


「私、その時間なら空いているんです。でも心配なのは…」

奥様は少し照れたように続けた。

「私、思いっきり音痴なんです。歌が下手で。でも、主人と一緒にできるなら…」


その一言に、胸が強く震えた。


音楽が上手いかどうかではない。

その時間を「一緒に過ごしたい」と思う気持ちがある。 その人を思う心がある。 そのただ一つの理由で、音楽は成り立つのだ。


「もちろん大丈夫です」

気づいたら、私はそう答えていた。


奥様は「少し考えてみますね」と家の中に戻り、 そして手にリンゴジュースを持って戻ってこられた。 「よかったらどうぞ。失礼ですけれど、お持ち帰りくださいね。」

私はお詫びに伺ったはずだった。

なのに、差し出されたのは“思いやり”そのものだった。


帰り道、さっきより青く見える空の下で、モンシロチョウが高く飛んでいった。

★ 未来を奏でるピアノプロジェクトが目指していること 

今朝のこの出来事に、今回のプロジェクトに通じる核心があります。

音楽は「うまく演奏するため」だけではなく、“人と人が支え合う場所をつくるため”にもある。

ラッピングされたピアノは、 その「つながり」のきっかけになる楽器です。

  • 一緒に弾く

  • 一緒に聴く

  • 一緒に過ごす

もちろんデザインも同じです。ただクオリティーを求めているわけではありません。

そのビジュアルの中にある若者の想い、それを音といっしょにくみ取る心。

そんなコミュニティーが出来ればいいなと思って活動を続けてきました。 そこに生まれる あたたかさ を、もっと広げたい。 この活動は、そのために進めています。

あらためて、皆さまへ

ご支援や応援は、

「ピアノがショッピングセンターに設置される」という物的変化だけでなく、


こうした“心の温度のある時間”を生み出す力 になっています。

本当にありがとうございます。


これからも、丁寧に、ひとつひとつ紡いでいきます。


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