流鏑馬は全速力で走る馬の上で手綱を離して両手で弓矢を扱います。
また、和式馬術では馬上で乗り手が上下動しないために、馬を脚で挟まず、鐙に全体重をかけて腰を浮かせて乗ります。
手綱で馬を操作したり、安易に脚で馬を挟んで体を安定させることがないため、技量が高くなければ、正直なところ、流鏑馬は「危険」といえるかもしれません。
日本の伝統文化は数あれど、流鏑馬ほど危険と隣合せのものはないのではと思っています。
相当の覚悟を持った者にしか流鏑馬の射手は務まりません。
しかしながら、高い技量さえあれば、危険性を相当以上に低くすることができるため、射手は厳しい稽古を積んで技を身につけ、それを向上させ、安全に流鏑馬を行えるようにしています。
そのために必要なのが稽古場です。
御殿場で稽古を始めてから早1年4か月が経過しました。
25名が御殿場まで毎週通って稽古に励んでいますが、その間、誰一人として辞めることなく、ここまでやってまいりました。
片道数時間の行程であるにもかかわらず、見上げた根性の持ち主たちです。
それだけ流鏑馬には魅力があり、且つ安全に行うため技量向上に努める必要があるということですが、それ以上に、門人たちの志の高さを誇りに思います。
とはいえ、門人も人間なので、さすがに疲れが見える者がいることも確かです。
御殿場に移った当初は、1年程度で鎌倉にも戻れるのではないか…という淡い期待もあったのですが、蓋を開けてみれば、二度目の冬を越しているところです。
稽古に通うためだけにスタッドレスタイヤに交換する必要があったり、貴重な日曜日に移動だけで4~5時間もかけて家族から白い目で見られたり…といった様々な障壁を乗り越えるためのモチベーションを維持し続けるのもなかなか大変です。

まさに、流鏑馬を護持継承するという「使命感」あってのことです。
このたびの新鎌倉教場は、多くの方に足を運んでもらい、流鏑馬の魅力をお伝えできる施設であるとともに、次世代育成のために欠かせません。
そして、使命感を持って流鏑馬に取り組んでいる門人にとっても、待望の稽古場です。
どうか危険と隣合せであろうとも流鏑馬をやり切る覚悟を決めた者たちの志を汲み取っていただき、また、新しくこの厳しい世界に足を踏み入れようとしてくれる者たちの志に期待していただき、多くの方のご賛同とご支援をお願い申し上げます。
【5月15日まで!目標金額1500万円】
神事・流鏑馬を護持継承する大日本弓馬会の稽古場「新鎌倉教場」を古都・鎌倉に整備
https://camp-fire.jp/projects/868621/view



