
本プロジェクトでは、「島に愛のある関係人口プラス100万人」を掲げています。
では、具体的に「島に愛のある関係人口」や「未来のシマ共創会議」が、島で生きる当事者に何をもたらすことができるか。
リトケイの活動コミュニティ「うみねこ組」から、人口5人の島を継ぐ梅本さん、東京からご夫婦で沖縄県の宮古島に移住されていた蛭川さんの島との関わり方やその想いについてご紹介しました。続いての当事者は、愛媛県の中島で看護師・保健師として活動する吉屋寿則さんです。
離島での暮らしを支えるのは、人と人のつながりです。愛のある関係人口を100万人増やす──それは地域ケアの未来を切り開く挑戦にも感じました。

私は大学在学中、広島県・大崎上島でボランティア活動を行い、「島で最期を迎えたい」という声に深く心を動かされました。
その想いを胸に、看護師・保健師の資格を取得し、新卒で大崎上島へ移住。訪問看護師として在宅医療に携わりました。その後、愛媛県・中島にある特別養護老人ホームに勤務し、離島で暮らす高齢者やがん患者、そして終末期を迎える方々の生活を支え続けています。
看護とは、単に病気や障害に対応するだけではなく、「人がその人らしく生きられる環境」を守り、整える営みです。離島は都市と異なり、医療・介護・福祉の資源が十分ではない中で、地域全体が生活の舞台となり、支え合いの仕組みが生命線となります。
現場で痛感するのは、医療的ケアだけでは人は満たされないということ。日々の買い物や近所での立ち話、季節の行事や自然とのふれあい──こうした暮らしの営みこそが健康を支え、安心感を育みます。島の「顔の見える関係」は、地域ケアにおけるヒューマン・コンタクト(人と人が直接関わり、互いの存在を感じ合う関係)の原点であり、孤立や不安を和らげる大きな力となります。
ここで、ある島で暮らす高齢者の語りをご紹介します。友人との絆が、その人の暮らしをどれほど支えているか。
「4人の仲良しの友達のうち2人が島にいて、『片麻痺になっても遊びに連れて行ってあげる』『おむつも替えてあげる』と言ってくれるんです。そのときは本当に嬉しかったですね。だから、自分の生活が難しくなるまでは家にいたいと思えるんです。片麻痺でもできることは意外と多く、時間はかかっても家の中で生活できます。生活ができるなら、やはり家にいたいんです。」
こうした関係性があるからこそ、島の人々は安心して暮らせます。では、あなたならどんな関わりでその暮らしを支えますか?

今回のプロジェクトが目指すのは、愛のある関係人口をプラス100万人にすることです。これは単なる観光や移住の促進ではなく、生活環境が健康に影響する要素を豊かにすることにつながる取り組みです。
この未来をともに描くために欠かせないのが、3つの“チカラ”です。
地から──島の風土と文化が育む、暮らしに根ざした力
知から──学びと経験から生まれる、未来を切り開く知恵
力──人と人を結び、困難を乗り越える行動力
この3つの“チカラ”が重なり合うとき、島の暮らしはより豊かに、そして健やかに未来へと息づいていきます。
共創会議であなたのアイデアも交えながら、想像を超えるシマの未来を一緒に創りませんか?
大崎上島・中島
吉屋寿則(看護師・保健師)




