2017/07/13 22:13
(胡粉下地を塗って、ヤスリで表面をなめらかにした状態)
株式会社文化財マネージメントの宮本です。
実は、地蔵菩薩像の修復はすでに完成しているのですが、こちらでのお伝えが遅れておりました。
今回は、像本体の最終工程についてご報告します。
過去の修理塗膜を落とした頭部、手先、足先に、白色顔料である胡粉(ごふん)を膠水で溶いた「胡粉下地(ごふんしたじ)」を塗りました。
ヤスリで研ぐ作業をくり返し、表面をなめらかにします。
凹凸を整えた下地の上に、膠水で溶いた「金泥(きんでい)」を塗りました。細かな金粉がムラにならないように、数回塗り重ねました。
(金泥を塗っているところ)
顔料で眉、瞳、唇を描き、仕上げに金泥の表面をメノウ棒で磨き、艶を上げました。
(眉、瞳、唇を描き、金泥の表面の艶を上げた面部)