先日、メーベンや同級生と関口先生の施設に伺がった時、先生の同僚でいらしたA先生もご一緒でした。関口先生は98歳、A先生は80歳。年齢は18歳も離れていたのですが、退職されてからもお二人はよく会っていたそうです。私はA先生とはゆっくりお話したことはなかったのですが、10年前の同窓会にも来てくださり、私のことを覚えていてくださいました。A先生がこう仰いました。「私達教師はね、たくさんの生徒達に同じ様に同じ事を一生懸命伝えるのよ。でもね、あなたのように教師の想いを受け取ってくれた生徒は本当に稀なことなのよ。あなたの前回のムービーを観て、関口先生は教師冥利に尽きると思うわよ」それを聞いて私は感動したとともに、だからこそこの2作目をより良いものにしなくちゃ！と思ったのでした。

ショートムービー第二弾を作るきっかけをお話ししましょう。昨年11月、私は小学校同級生と、ある駅の改札で待ち合わせをしていました。「久しぶり〜」と会うやいなや、私のケータイが鳴る。電話「もしもし、山本さんですか？関口忠子の娘です」私「山本です、初めまして！関口先生に何かあったのですか！？」娘さん「いえ、実家の冷蔵庫に、山本さんの名刺が貼ってあったものですから。母は最近老人施設に入りました」これを聞いて、私も同級生も鳥肌が立ちました。年賀状を出しても電話をしても、しばらく先生と音信が取れなかったのですが、娘さんからの電話で私達はまた繋がれたのでした。その年末に、メーベンから「今年で定年退職するから、来年日本に行きます」という連絡が。それならメーベンと先生を絶対会わせなくっちゃ！ということになったのです。この写真が、先生の冷蔵庫に貼られていた私の名刺だそう（名刺は10年くらい前のもの、個人情報は全部変わってます）

昨日の美しい夕焼けを、「火の鳥」みたいだなぁと眺めておりました。火の鳥の命は永遠ですが、私達人間の命には限りがあります。この世に生まれてせっかくいただいた命を、赤々と燃やして周りを明るく元気にしたい。一人一人の小さな炎が、仲間と一緒になれば大きくなって、周りへとどんどん広がっていく、そんなイメージを持っています。

私のドキュメンタリームービーにはシナリオがありません。頭の中に構想はありますが、シナリオなんて用意してもその通りにはならないからです。私は、メインシーンの撮影日に、メーベンにも同級生にも「セリフ」を用意しませんでした。ただメーベンに1つだけ、「先生と会った時、もうすぐ孫が生まれることはサプライズにしてね！」と伝えました。11月末に、メーベンはおばぁちゃんになるんです！

このムービーを作るきっかけになったのが、『約束』というキーワードです。メーベンが来日して恩師と再会することになった時、突然私の頭に『約束』という詩が降りてきました。その詩を元にして、同級生であり「歌う銀行員Kado」さんが、今回の主題歌に作り上げてくれました（パチパチパチ！）そして先日のメインシーン撮影では、Kadoさんがギター演奏と美声で歌いあげてくれました。これがムービーの中でどう構成されるのか？楽しみにしていてくださいね！来年2月21日㈯のムービーお披露目会では、Kadoさんが生演奏いたします！