
今回は「写真集が出来るまで」というテーマで、制作過程の一部をご報告したいと思います。
<大まかな流れ>
① 写真をセレクト
② レイアウトを決めて入稿データを作成
③ 仕様決定(サイズ・紙の種類など)←今回のご報告
④ 色校正(印刷された色味が意図通りか確認)
⑤ 校了 → 印刷 → 製本 → 完成
制作の裏側として、今回は 写真集の仕様 についてお話しします。
藤原印刷さんとサイズや表紙を決めた後に「束見本」というサンプルを作っていただきました。束見本とは、実際に使用する紙や綴じ方で印刷せずに製本した“仮の本”のことです。
事前に何十〜何百種類もの紙サンプルを見せていただき、その中から気になる用紙を選び、最終的に3種類の束見本を準備していただきました。

・紙の種類:OKミューズガリバー

・紙の種類:サンシオン

・紙の種類:サンシオンPP(ラミネートされたもの)

写真では質感を伝えるのが難しいのですが、この中から最終的に 「OKミューズガリバー」 を選びました。
決め手は、ほんの少し波打ったような紙質と細かな凹凸。高級感がありながらも手にすっと馴染み、表紙をめくるときの感触が一番しっくりきたからです。厚みも程よく、硬すぎず柔らかすぎず、まさに理想的でした。
表紙の質感は、ぜひ実際に手に取って体感していただけたら嬉しいです。
さらに、見開き部分には「扉」と呼ばれるページを入れることにしました。扉があることで本の雰囲気がぐっと引き締まります。今回は五島の名産でもある椿を少し連想させる色を選んで差し込むことにしています。

このように、写真だけでなく 紙質や質感といった部分 にもこだわりながら制作を進めています。完成までぜひ楽しみにお待ちいただければ幸いです。




