神話が生まれる ~ 祈りと芸能の再生
香川県三豊市・賀茂神社に伝わる「蔦島の大蛇(つたじまのおろち)」の神話をもとに、
能・浪曲・落語・舞踊・ラップ・電子音楽などを融合した、新しい芸能作品を奉納上演します。
この公演は、単なるパフォーマンスではありません。
日本各地で失われつつある「土地に根差した芸能」を再びよみがえらせ、次の世代へと手渡していくための試みです。大人も子どもも楽しめ、そして誰でもが上演できる作品として仕上げています。
消えてゆく伝統
私たちがこの神話を芸能にしたきっかけは、昨年、この地に伝わる伝統行事に参加したことです。
ここには600年以上伝わる「長床(ながとこ)神事」というものがあります(香川県指定無形民俗文化財)。都からのお客を迎えてお酒を酌み交わす神事ですが、その神事の間には『蔦加茂(つた・かも)』という能の謡(歌唱)が謡われます。この能は『蔦島(つたじま)の大蛇(おろち)』の神話をもとに作られた能です。
かつては多くの人が謡うことができたこの謡ですが、昨年、参加したときには謡うことができる人はたったひとりになっていました。その方もご高齢。このままではその伝承が途絶えてしまうかもしれない。
「国の伝統文化を大事にしよう」
国も、そしてさまざまな政党も、そう声高にいいます。しかし、だからといって何かをしてくれるわけではありません。むろん予算を付けてくれることもない。
「このまま600年以上も続く伝統を途切れさせてはいけない」
そう思いました。
しかし、能の謡は何をいっているかわからない。子どもや若い人が興味を持ってはくれない。そこで、子どもも、そして若い人も楽しめる、そして…
「自分もこれを継承してみようかな」
…そう、思える作品を作ろうと思ったのです。
神話の復活に集まった人たち
最初にこのことを話し合ったのは多度津(たどつ)町のファミレス。
この地に住む海谷英明、その神事に参加した能楽師の安田登、海岸寺の住職の上戸暖大、そしてその仲間たちの五人で深夜まで話し合いました。
そのときにどんな作品にしようかということが決まりました。
その話をいろいろな方にお話ししました。
最初に賛同して下さったのは、土地の方たち、特に『蔦島(つたじま)の大蛇(おろち)』の神話にも登場する「四田一本(よんたいっぽん = 塩田、鴨田、河田、吉田、倉本)」の皆様です。
しかもただの賛同だけではなく、「よっしゃ!」と体も投げ出し、このプロジェクトに参加してくださり、そして上演資金の獲得にも尽力してくださいました。
また、安田が芸能関係者にこの話をしていくと…
ラッパーで小説家でマルチクリエイターのいとうせいこうさんが「じゃあ、能の一部をラップにしちゃいましょう」と言い…
浪曲師の玉川奈々福さんや落語家の笑福亭笑利さんは「能の謡は難しいから、そこは落語や浪曲で皆さんにわかりやすく伝えます」となり…
Eテレのオフロスキー(『みいつけた!』)の編曲も手掛け、かつ明和電機にも所属する電子音楽のヲノサトルさんも「編曲と演奏は俺にまかせろ!」となり…
元・宝塚歌劇団の大﨑緑さんは「動きは私が振り付けます」となり…
美術家の山下昇平さんは「じゃあ、みんなであやつれる龍、作っちゃいましょう」となり…
そして、安田がいつも一緒にやっている東京雑戯團のメンバーや、能の謡を教えている京都、東京のメンバーたちも「私たちも出演します!」となり…
なんかすごい作品になりそうなのです。
そして、「僕たちだけでなく、伝統文化を大切にしようという方にもクラファンという形で参加していただこう」となり、クラウド・ファンディングを立ち上げることにしました。
神話は共同体に根差したものです。しかし、共同体や神話は土地にしばられません。出演・クラファン・応援など、さまざまな形で参加することによって、その「神話」によってつながるネットワークが生まれます。
クラファンを通じて、ぜひ「蔦島の大蛇」神話によって生成されるドラゴン・ネットワークの一員になっていただければと思います。

いただいた支援金は、交通費・宿泊費・出演料・大道具、小道具・音響・照明・記録映像などの実費として大切に使わせていただきます。
※出演者は変更になることもあります。
どうか、あなたもこの芸能の「再生」に、共に立ち会ってください。
ちょっと自慢のパンフレットと出演の機会も
3,000円以上ご支援の方にはパンフレットを送らせていただきます。このパンフレットには…
・『蔦島の大蛇(つたじまのおろち)』の絵本
・当日の上演写真
・出演者の写真
・上演台本
・コラム
…などが付いている、ちょっと自慢のパンフレットです。ぜひ、ご支援をお願いいたします。
また、ご支援いただいたすべての方には、本番へのミニ・出演(歌・ラップ)と、そのための公演前のミニ・レッスンがあります。見るだけでなく、一緒に謡いましょう!(当日、参加の方のみ)
『蔦島の大蛇(つたじまのおろち)』の物語
『蔦島の大蛇』の物語を子どもたちも楽しめるように作った絵本風の動画です。
文章は安田登、絵は生成AIとPhotoshop、そして音声は読み上げソフトの『VOICEPEAK』です。…なので、突っ込みどころ満載ですが、それはご寛恕を(笑)。ご支援が集まりましたら、美術の山下昇平の絵、そして出演者の声で動画と紙の絵本を作り、パンフレットに載せます。
《物語》
都の賀茂神社の宮司が、讃岐の国(香川県)にある仁尾の神社が当社の御分体だという夢を見た。船に乗って讃岐に行くと、仁尾という町に賀茂神社があった。
参拝していると不思議な女性が現れ「この沖にある蔦島という島には大蛇(オロチ)が住んでいました」と言う。
「そのために、人も近寄れず、舟も近づけず、島は蔦と蔓と雑草と棘で覆われていました。
しかし、ある日、眩しい光を放つ白木の祠が島に流れ着いたのです。人々が舟で近づいて見ると、それは都の賀茂神社の神様の御分身でした。
鴨田、河田、吉田、塩田、倉本の「四田一本」の人々は神様をこの地に勧請し、仁尾の人々は真摯に拝した。すると大蛇は海に消え、蔦島も仁尾の町も豊かになったのです」
そう女性は言った。
都の宮司が「大蛇はどんな姿をしていたのですか」と尋ねると、女性は答える。
「オロチの目は ほおずきのように真っ赤で、山が八つもあるようなとても大きな蛇です。体中にはいろいろな木が生えていて、お腹も血で真っ赤になっています」と。
そのとき、時間がぐるぐると巻き戻されて、「今は昔」になり、昔の蔦島がよみがえり、大蛇も現れた。大蛇は体をくねらせ、島を揺さぶり、海を荒れさせたので、人々は恐れ、逃げ惑った。
そこに島を守る神、別雷(わけいかづち)の神が現れ、剣で大蛇を斬り刻んだ!が、切られた大蛇は六体に分かれ、また神に向かって来た。
神がさらに力を振るうと、空は曇り 山も揺れて 波はぐるぐる巻き返し、大地もうなり始めた。
私たちの過去・現在の活動内容、実績
チームの主要メンバーである安田登を中心としてメンバーの活動の一部を紹介します。
※以下の他に能の公演の主催などもしています。
●シュメール神話『イナンナの冥界下り』
2015年6月6日:那須の二期倶楽部(山のシューレ)初演後30回以上公演
2018年2月 イギリス(ロンドン)、リトアニア(ヴィリニュス)公演
●人形劇『銀河鉄道の夜』
2021年8月7日:ギャラクシティ(プラネタリウム)
2022年12月25日:カメリアホール
2025年9月6日:凱風館
●『天守物語』(泉鏡花)
2017年10月8日:金沢21世紀美術館
2019年2月10日:島根県民会館
https://www.kanazawa21.jp/tmpImages/videoFiles/file-52-13-e-file-26.pdf
●『芸能開闢古事記』
2020年11月22日:島根県民会館
https://www.youtube.com/watch?v=2WRoZ9Y_Mss&list=PLoxlEOR9cqhtIrEHB6zwVPu4tpj7oPh2l&index=1&t=561s
●『冥界の秘儀』
2025年6月7日:新宿歌舞伎町能舞台
計画の具体的なスケジュール
・地元の方たちへの取材、打ち合せ
・台本完成
・出演者決定
・稽古・リハーサル
・大道具、小道具制作
・集客
プロジェクトの進捗状況、現在の準備状況
すでに「地元の方たちへの取材」は終わり、何度か「打ち合せ」が完了。
また、「台本の完成」、「出演者決定」は終わり、現在「稽古」が始まっています。
ご支援の使途
交通費(東京⇄仁尾):14人(出演者25名。14名以外は自費)
宿泊費:14人(出演者25名。14名以外は自費)
運搬費:大蛇、シンセサイザー等
舞台技術:照明、音響等
大道具・小道具:大蛇等製作費
衣装:能装束等の賃貸料
記録撮影・編集
雑費:駐車場整理、入場整理など
支援品作成費:パンフレット、巻物、Tシャツなど
CAMPFIRE手数料
プロジェクトの関係者紹介、協力体制
イベントが行われる予定の香川県三豊市に在住の海谷(本プロジェクトオーナー)が地元の伝統文化の継承と地域の振興を目的として、本プロジェクトは企画・運営されております。
また、このパフォーマンスの母体は、安田登(能楽師・作家)が関心を寄せた地元のとても古い神事に、インスピレーションと共感を得て集まったプロの芸能の方々です。
また、安田の創造的発想に共感を得た地元の心理カウンセラーや大手出版編集者など多種多様な才能を持つ有志がこのプロジェクトを支えています。
一方で、プロジェクトオーナーの住む三豊市仁尾町では、神事を大切に思う方々や地域の振興に深くかかわる方々にも興味を持っていただいています。その中でも、神社の元氏子総代の倉本氏、次期総代の塩田氏らが、役職を別にして、地元スタッフとしてとても大きな役割を担って頂き、地域での差配を一手に担って頂いています。
プロジェクトオーナーである海谷と創作責任者である安田の思いが伝わり、その共感の輪の広がりが、上演するまちと「創作」の現場の人々の結びつきを生んでいます。
さらに、この活動による様々なケミストリーが、この重要な文化行事(仁尾町 加茂神社に伝わる”長床神事”)の継承につながることを強く願っています。
第三者からの評価、受賞実績、メディア掲載実績
上記の『イナンナの冥界下り』に関してはアーツカウンシル東京より3年間で900万円ほどの助成金が下りました。
また、上記の金沢21世紀美術館、松江県民会館、那須の二期倶楽部、ギャラクシティの公演は開催機関からの依頼公演です。
最後にもう一度、お願い!
日本の伝統文化を新しい形でよみがえらせ、次世代に伝えていこうという活動です。芸能の誕生と継承の場にお立合いください。皆さまのご支援をお待ちしております!
そして、お近くの方は、そして遠くの方も、この祭礼の場にお出ましください(観覧料は無料です)。
最新の活動報告
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【感謝】『つたがも』奉納上演に、地元からも多くの感動と感謝の声を頂きました。
2025/12/22 14:00プロジェクト・オーナーの海谷英明です。まずは、みなさん、多大なご支援とご協力、本当にありがとうございました! (また、上演後すぐに、みなさまへのご報告と感謝をお伝え出来なかったこと、大変申し訳ございませんでした。)今回は、みなさまへの感謝を込めて舞台の裏話や、地元の反響を交えながら、今後の動きについてお話させて頂きたく思います。(少しマジメくさくなってしまうかもです。)何はともあれ、この「超素人運営」+「超赤字企画」+「超一流出演者」といったイベントが、事故もクレームもなく無事に終えられたことに本当に感謝しております。舞台の撤収が終わる正にその瞬間まで、がむしゃらな緊張の中"天球儀を抱えるアトラス”のような気持ちでした。(良く知りませんが。^_^; ) 実施日を迎えるまでも、途中、いくつかの理由で準備が一ヶ月ほど止まってしまったり、出演者の変更、想定以上の各種メディアへの対応などなど、一軒々戸を叩いて回ったあの日々が懐かしく思えるほどいろんなことがありました。多くの思いや考えがありながらの、イベントの企画・運営でしたが、わたしの個人的な思いは、土地(&土地の神様)への感謝と参加者(出演者+オーディエンス)の真に楽しげな雰囲気、これらをこの地で呼び起こすことでした。そして、その意味ではそれらはほぼ100%叶ったのではないか、と(勝手にも)思っております。見に来てくれた方々の表情、舞台を観ていた親子のやり取り、出演者のみなさんの次の日になっても消えない笑顔、何にも替えることができない体験をさせてもらいました。本当にありがたいです。地元からの粋なプレゼントそんな中、常に実務をスケジュール通りこなし、関係者をまとめていってくれたのは賀茂神社の役員の方々でした。彼らの力がとても大きかったのは言うまでもありません。実は、(いっていいのかな、いやダメかも…。)東京雑戯團の主要メンバーは、(いや、安田登さんが!)大の蟹好きなのです。どのくらい好きかというと、好きな食べ物の1~10位までは、全て蟹(10種のカニ)だそうで、因みに、11位以降はエビが来るそうです。驚きですね!?なので、我々としては香川と言えば、うどん!、ん~、それだけじゃ厳しいかぁ?、じゃあ、“骨付き鳥”!!、…といってもなかなか心躍ってくれそうにありません。そこで、賀茂神社総代の倉本氏が仕込んでくれたのは、地元、瀬戸内海産の大きな“ワタリガニ”でした! それも、地元に伝わる調理法で手早く仕込んだ調理したての蒸し蟹です。もう、美味しくないはずがありません!リハーサルの終わったメンバーの前に出された1匹づつの大きなワタリガニ!さー、みなさん喜びに沸いたカニ晩餐のはじまり、はじまり~、と思いきや、もう、そこは試験会場のような静けさ。時折聞こえるのは少し邪魔っけなわたしの蟹の説明と、“蟹奉行”と化した安田登氏の的確な蟹食アドバイス。鉛筆やシャーペンの音の代わりに、蟹スプーンの音が響きます。噂にたがわぬ蟹食のプロフェッショナルズでした。(お見それいたしやした~。)多分、これが本番での芸術性の更なるシフト・アップに繋がったのかもしれません。 倉本さん、そして、その場を用意してくれた吉田さん、塩田さん、ありがとうございました。さて、奉納舞台を終えた仁尾の町ですが、実はわたくしその直後に、親族の葬儀後、(そしてその足で空港へ)インドでのチベット文化取材などが入っており、戻って地元のお話を伺うのが一ヶ月後になってしまいました。賀茂神社のある仁尾町に戻ると、とにかく、あのイベントをみなさんがどんな風に感じたのか、そればかりが気になります。自分からは中々切り出せない中、お会いする方お会いする方、皆がみな、“素晴らしい舞台だった!”、“あんなの観たことなかった!”、“まちの文化度が一気に上がった気がするわ~。”、と感動と感謝のお言葉ばかりでした。更に、“行きたかったのに何で言ってくれなかったの~!”、と知らない人からも。また、まちのビジネスリーダー、まちおこしリーダー、校長先生、の方々にも、とても良い評価と感謝のお言葉をいただきました。本当にうれしい限りです。(僕がやったわけではないのに、これは役得ですね。ニヤニヤ )そして、これからのお話です。 安田さんを含め、私たちが描いているのは、細々とでも長く続いていく伝統や文化の伝承です。多くの観客や華やかなゲスト陣とは関係なく、根をはった活動です。それには、ちいきのこれからを担う小中学生の存在が欠かせません。彼らがこれからの活動にどう興味を持ってもらうか、その導線をいかにつくるか、が次の鍵となります。 ・少子化 ・伝統芸能の担い手や、興味を持つこどもがいない。 ・神社仏閣の行事が一般の人から遠ざかっている。 ・神社仏閣の管理・維持が、年々難しくなっている。こういったことは、一部を除き全国共通の課題です。これらを逆に地域全体の課題と捉えて、それらに興味をもって参加してもらう装置(機能的枠組み)を現在議論・検討中です。例えば、「部活」や「お祭り」、「マルシェ」、「“キッザニア”的芸能体験」、等々、『つたがも』に限らず、こういった取り組みに寄与できる枠組みや施策は実現の可能性は十分あると思います。まだ、内容をご報告できる準備はできてないのですが、今後、行政や他の地域との連携を含め、いろんな実験を行いながら進めていきたいと考えています。もし、ご興味ある方いらっしゃいましたら、一緒にやりませんか!? そして、三豊や香川に移住してたりして…。(⌒∇⌒)<返礼品について>現在、みなさまのご協力に対する返礼品につきまして、データの集計とその制作を順次進めております。12月中でのお届け、ということで、スダッフ一同、東京と香川での分業体制で頑張っております。みなさんからの各種必要事項のご回答(Tシャツのサイズやパンフレットへのお名前の掲載等)をお待ちして、集計の後、それぞれ制作の手続きに入っております。特に、Tシャツの制作につきましては、プリントの柄合わせを(微妙な図柄なので)手作業と個別対応のやり取りで行ってもらっているため、想定より時間が掛かっております。お待たせしてしまうことになり大変恐縮ですが、納品(12/27予定)され次第、梱包~発送に入らせていただきます。また、「Tシャツ+印刷物」のパッケージにつきましては、もう少しだけお時間いただくことになりそうです。大変申し訳ございません。お手元に届くまで、もうしばらくお待ちくださいませ。最後に;四国の上にある右側の角(?)がここ三豊市です。その角(⇒荘内半島)の中には、 ニューヨークタイムズが「2019年行くべき52カ所の旅行先」の世界で7番目として掲載した「紫雲出山(しうでやま)」からの景色があったり、https://www.mitoyo-kanko.com/mt-shiude/⇧(前回もお伝えしました)持続可能な観光の国際認証団体 Green Destinations により「TOP100 ストーリーズ(世界の持続可能な観光地100選)」に選出された「ちちぶヶ浜(父母ヶ浜)」があります。https://www.mitoyo-kanko.com/green-destionations2025/ここも、持続可能性に真正面から挑んだ昭和・平成の先達に守られ、令和の現代に大きく評価された場所です。(ここから本イベントの『つたがも』の舞台である「つた島」がすぐ近くに見えます。)このような「地」の力と雰囲気を感じ、味わいながら、古の知にふれる、そんな豊かなことが日常にできるまちです。ご縁がありましたら、是非、このまちにいらしてください。そして、一緒に、この地(自然)と知(文化)を味わい楽しみましょう!(蟹も⁉) ご案内いたします。それでは、その時まで。(⇧つた島の中腹にある賀茂神社の元宮/出演者の皆さんが講演翌日お礼参りに行かれました。)みなさま、この度のご支援とご協力、本当にありがとうございました!『つたがも』奉納上演プロジェクト・オーナー海谷英明 もっと見る
無事終演しました:ご支援ありがとうございます!
2025/10/05 23:19▼無事に終演いたしました!ご支援いただいた皆さま。皆さまのおかげで目標額を達成することができ、『蔦島の大蛇』を賀茂神社において無事に終演することができました。本当にありがとうございました。現在、撮影をお願いした人からの写真や動画が届くのを待っております。それが届き次第、写真付きの活動報告をいたします。会計報告も準備をいております(ただし、CAMPFIREさんからの振り込みが11月下旬ですので、会計報告は少し先になります)。また、リターンの制作も部門ごとに開始しております。ここら辺も進捗状況をこちらに書いていきます。地元の方たちには、とても喜んでいただき、終演後には子どもたちもやって来て「あれやりたい」、「これを持ってみたい」と大騒ぎをしていました。▼いろいろありましたが…さて、無事に終演はしたのですが、実はいろいろありまして…。まず、これを書くのはプロジェクト・オーナーの海谷英明のはずでした。が、海谷の身内に突然の不幸がございまして、作品の創作責任者の安田登が代わりに書いています。海谷の身内に不幸があったため、海谷が神社内に入ったり、皆さまの前でご挨拶することができませんでした。本来は終演後に会場でクラウド・ファンディングに関するお礼を申し上げる予定でしたが、それができずに本当に失礼いたしました。さらに!衣装を送ったスーツケースが行方不明になるという事態が発生し、安田ら、出演者一同は、出演直前にそちらの対応に追われ、海谷の代わりを務めることができませんでした。荷物は、東京から香川に送ったものなのですが、紛失したもののひとつはなんと羽田空港で止まっていました。しかも、宅急便屋さんは「確かに送り状はあるけれども、どこにあるかわからない」というつれない返事。それをこちらでさまざまなリサーチをして、羽田にあることがわかり、急いで送ってもらいました。そして、さらにもうひとつ紛失したのですが、それは上演時にはなく、まだ出て来ていません。足りない衣装で、どうやったらいいかをあれやこれや考え、開演ギリギリまであたふたしていました。すごいでしょ。衣装のスーツケースが2つない。こういうときに、音楽のヲノサトルさんは、必ず「面白くなって来たぜ」と言います。そして、何とかするのが東京雑戯團です。しかし、それでもやはり「とほほ…」ではあります。だってまだ出て来ていないのですから。「東京トホホ團」とも言われています。▼天候にも祝福され?さらに、始まった途端に雨が降り出しました。電子音楽の楽器は濡れると音が出なくなるかもしれない。太鼓も革がダメになるかも。装束も着物も絹です。雨は大敵です。しかし、もう始まっています。やめるわけにはいきません。「これは龍神さまからの祝福だ!」と(無理やり)思い、そのまま続けていたら5分ほどで小雨になり、15分後の「龍」や「別雷(わけいかづち)の神」が登場するころにはやんでいました。しかも、終演時には美しい月が中天にかかっていて、みなさまを祝福しているようでした。いろいろありましたが、土地の方にも、そして天候にも祝福された奉納上演でした。▼蔦島への参詣そして、今日(上演の翌日)は、出演者たちで蔦島に渡り、プチ山登りをして「沖津宮」に参詣し、いとうせいこう、玉川奈々福、ヲノサトル、安田登、そして出演者みなで謡を奉納いたしました。めでたし、めでたし…。…と思ったら、香川から東京に戻る電車(新幹線)が遅れ、今日中に東京に着けるかと最後の最後まで「とほほ…」です。 もっと見る
『蔦島の大蛇』詞章(セリフ)
2025/10/03 10:10皆さまのあたたかいご支援のおかげで目標額を達成することができました。心より御礼申し上げます。本プロジェクトのオーナー、海谷英明は今日は賀茂神社で椅子を並べたり、テントを張ったりの力仕事、私、安田登は新幹線で賀茂神社に向かっております。さて、明日の上演の詞章を掲載いたします。下記《ナレーション》部分は、当日、浪曲師の玉川奈々福さんと落語家の笑福亭笑利さんとのインプロ掛け合いになります(笑)。リターンでプログラムをお選びの方には、後日、製本した台本をお送りいたします。またプログラムには、この「活動報告」に書いた文章も載せようと思っております。音声部分はダウンロードができるようにします。お楽しみに~。《物語》《龍の頭:山下昇平作》 讃岐の仁尾にある神社が、都の賀茂の御分体だという夢を見た都の賀茂神社の宮司が、仁尾の賀茂神社に来た。参拝していると不思議な女性が現れ「この沖にある蔦島という島には、むかし大蛇(オロチ)が住んでいて、人も近寄れず、島は蔦と蔓と雑草と棘で覆われていた」という。 ある日、都の賀茂神社の神様の御分身である白木の祠が着いた。鴨田、河田、吉田、塩田、倉本の「四田一本」の人々は神様をこの地に勧請し、仁尾の人々は真摯に拝した。すると大蛇は海に消え、蔦島も仁尾の町も豊かになった、と。 都の宮司がさらに大蛇の姿を尋ねると「目はほおずきのように真っ赤で、山が八つもあるようなとても大きな蛇で、お腹も血で真っ赤になっていました」と答える。 すると時間が巻き戻されて「今は昔」になり、昔の蔦島がよみがえり、大蛇も現れた。 そこに島を守る神、別雷の神が現れ、剣で大蛇を斬り刻んだ。が、切られた大蛇は六体に分かれ、また神に向かって来た。神がさらに力を振るうと、龍は退治されて、海中の龍宮に帰っていった。『蔦島の大蛇』上演詞章【前半】《ナレーション》都の賀茂神社の宮司が登場する神官「仁保てふ浦の宮柱(みやばしら)。 仁保てふ浦の宮柱。 加茂の古跡(こせき)を尋ねん。 そもそも是は都の内。 加茂の宮の神主則之(のりゆき)とは我が事也。 さても我不思議なる御霊夢を蒙(こうむ)り。 只今讃州(さんしう)仁保の浦。 加茂の明神に参詣(さんけい)仕り候。《ナレーション》都の賀茂の神社の神主が不思議な夢によって、仁尾(香川県三豊市仁尾町)の賀茂神社に参詣することを決め、仁尾に向かう神官「急ぎ候程にこれははや。 讃州仁尾の里。 加茂の社(やしろ)に着きて候。 心閑(しず)かに参詣申さうずるにて候。 何事の。おはしますかは知らねども。 忝(かたじけな)さに涙こぼるる。 あら有難(ありがた)や候。《ナレーション》そこにどこからともなく女性がひとり現れる海女「なうなう何とてその社(やしろ)へは立ち寄らせ給ふぞ。神官「さん候これは都の加茂の社人にて候が。 当社の御神(おんがみ)と。 都の加茂の御神とは。 御一体との御霊夢を蒙り。 只今参詣申して候。海女 「仰せのごとく当社の御神は。 都の加茂の御分体(ごぶんたい)にて。 別(わけ)雷(いかづち)の神(しん)にておわします。神官 「さて御身はこの浦の海女にてあるか。海女 「さん候この浦の潜(かづ)きの海女にて候。神官 「さやうに候はば尋ねたきことの候。 まず近う御入り候へ。海女 「心得申し候。 さてお尋ねとは。 如何(いか)やうなることにて候ぞ。神官 「承り候へば。 この島の名をば蔦(つた)島(じま)とこそ申し候へ。 何とて左様には名付けられて候ぞ。海女 「さん候昔この島は。 蔦(つた)や葛(かづら)が島を覆い。 雑草(ざっそう)荊棘(けいきょく)生ひ茂り。 住む人も無く。 浦漕ぐ船も見えざりしにより。 蔦島とは申し候。神官 「あら不思議や。何とて左様にはなりたるぞ。海女 「往昔(むかし)より恐ろしき大蛇(をろち)の棲(す)むにより。 さて左様にはなりて候。《ナレーション》そこに白木の祠がひとつ流れ着いた。それは都の賀茂神社の神様の御分霊であった。四田一本の人たちがそれを祀ったら大蛇は海に消えた。海女 「則ち四田(よた)一本(ひともと)の人々勧請(かんじょう)申し。 此の浦の氏神(うぶがみ)とは祀(まつ)りしなり。神官 「いわれを聞けば有難や。 扨々(さてさて)さきに承(うけたまわ)る。 大蛇(をろち)のとがは如何ならん。海女 「其の後(のち)山河(さんが)鳴動して。 遂に退(た)ちしも此(この)神(かみ)の神官 「神慮(しんりょ)の程と海女 「聞くものを地謡 「玉藻よし。 讃岐の國はむら鳥の。讃岐の國はむら鳥の。 仁保の小里に宮柱。 敷(ふとしく)たてて御殿(みあらか)に。 神を納めし昔より。 天(あま)の羽衣稀(まれ)に来て。 撫(な)づとも尽きぬ平石(ひらいし)の。 堅き誓いぞ有難(ありがた)き。堅き誓いぞ有難き。神官 「猶々。大蛇の謂(いわ)れ委(くわ)しく御物語候へ。海女 「さても蔦島に棲みける大蛇は。 ただの大蛇にてはあらざるなり。神官 「さて其の形はいかならん海女 「その目は赤かがちの如くして神官 「何と。赤き鬼灯(ほおずき)の如しとや海女 「また八頭(やがしら)八尾(やお)有りて神官 「其の身の上には海女 「蘿(ひかげ)と檜(ひ)椙(すぎ)生ひ纏はり神官 「さて其の長(たけ)は海女 「谿(たに)を八谷(やたに)神官 「峡(を)八尾(やお)に度りて海女 「其の腹は神官 「悉(ことごと)く血に爛(ただ)れたり【後半】《ナレーション》すると突然、空が真っ暗になり、時が遡った昔の仁尾の町になり、大蛇もやって来た。神官 「あら不思議や空かき曇り。 波も逆巻き時も渦巻き。 いまは昔になるかと思へば。 大蛇の現れ出で来るぞや。《龍の登場》オン・アロリキャ・ソワカ地謡「海風暗く水は渦まき。 雲は地に落ち波立ち上り。 山河も崩れ鳴動して。 現れ出づる大蛇(だいじゃ)の勢ひ。 年ふる角(つの)には雲霧かかり。 松柏(まつかや)そびらに生ひ伏して。 眼(まなこ)はさながらあかゞちの。 光を放ち角(つの)を振りたてさも恐ろしき。 勢ひなり。《ナレーション》神官 「あら不思議や箱の岬より。 波風頻(しき)りに鳴動するは。 別雷(わけいかづち)の。 来現(らいげん)かや。《別雷の神、登場》別雷 「そもそも是は。 この島を護り國を治むる。 別雷の。神なり。神官 「神は十握(とつか)の神剣を携へ。 遥かの空より下り給へば。《ナレーション》別雷 「すわ大蛇よ。もの見せんと。地謡「大蛇(だいじゃ)は驚き怒りをなせども。 神威(しんい)にいかで叶ふまじや。 大蛇は地に伏し通力(つうりき)失せて。 山河に身を投げ漂(ただよ)ひめぐるを。 神剣を振り上げ斬り給へば。 斬られてその尾は雲を穿(うが)ち。 ぐるぐるぐると。ぐるぐるぐると。 八重(やえ)九重(ここのえ)に神を巻かんと 覆へば飛び違ひ。 巻き付けば斬(き)り払(はら)ひ。 廻(めぐ)ればめぐる。廻(めぐ)ればめぐる。互ひの勢ひ。 神は威光の力を現し 左右(ひだりみぎ)りに剣(つるぎ)を振(ふ)って。 大蛇を斬(き)り伏(ふ)せば。 斬られて大蛇は六体(ろくたい)に分かれ《ナレーション》《龍、六体に分かれる》 《ラップ》以下、2回繰り返す海風暗く水は渦まき/雲(い)は地に落ち波立ち上がり←山河も崩れ>鳴動して/現れ出づるその大蛇(だいじゃ)の年ふる角(つの)には雲霧かかり松柏(まつかや)そびらに生ひ伏したり←眼(まなこ)はさながらあかぢちの/←光を放つと角(つの)を振りたて/さも恐ろしきはその勢い←大蛇は驚き怒(いか)れども/神威(しんい)にいかで叶ふまじや←大蛇は地に伏し>通力(つうりき)失せ←山河に身を投げ>漂(ただよ)ひめぐるを神剣(しんけん)振り上げ斬り給ふと/斬られたその尾は雲を穿(うが)ち←神を巻かんと覆(おお)へば飛び違ひ巻き付けばそれを斬り払(はら)ひ廻(まわ)ればその輪めぐりゆき/互ひの勢ひ増しまさば 神は威光の力を現す 地謡「空も俄にかき曇り。 山は頻(しき)りに鳴動し。 波は逆(さか)巻(ま)き打ちよせて。 岩かみくだき山つひへ。 其の止むべくも見えざれば。 流石(さすが)大蛇(だいじゃ)も棲(す)みかねて。 海底(かいてい)深く飛び入りて。 龍宮(りうぐう)へ失せてぞ消えにける《ナレーション》別雷 「天津空ゆく日の如く。地謡 「天津(あまつ)空(そら)ゆく日の如く。 末(すえ)の世守る。神(しん)徳(とく)を。 天地(てんち)に誓ひて。海(うみ)幸(さち)と。 仁(にん)を保(たも)つの仁保の浦を。 永久(とわ)にやすらにとこしへに。 栄(さか)えゆくこそ。めでたけれ。《出演者》都の賀茂の神主 安田 登海女(実は観世音菩薩) 金沢 霞別 雷 神 本郷 智龍 名和紀子(笙も) 大島淑夫(笙も) 村田活彦 安達茉莉子 西村明子 占部まりラ ッ プ いとうせいこう(地謡も)ナレーション 玉川奈々福(地謡も) 笑福亭笑利(地謡も)真 言 上戸暖大(海岸寺住職)音 楽: ヲノサトル(電子楽器) 森山雅之(打楽器) 五味佐和子(シンギング・ボウル)地謡:龍も(五十音順) [流れの会]足立真穂、井上迅、宇野澤昌樹、小山(岡本)悦子、 杉井道子、中山ひとみ、福井沙季、門戸大輔[海岸寺寺子屋]加藤尚子、左柄伸哉、高橋香織、福田倫丈 振り付け :大﨑 緑美術・照明:山下昇平 もっと見る






小さい頃に仁尾の昔話で読んだ、弁天さんの下がり松に出てくる蛇の話。ずっと弁天さんを守っていた蛇やと思ってたんですが、蔦島にいたのですね。