はじめまして、今回のプロジェクトを運営するプラットフォーム「AWRD」のサービスをやっている金森と申します。企画段階から一緒に走ってまいりましたが、さていよいよはじまりましたね!ーというわけで。展覧会初日のキックオフトークで伺ったたくさんのお話を今日はレポート!
会場では、受賞作品の現物だけでなく、作家さんそれぞれの世界観を伝える丁寧で繊細な展示が。さすがOFS!ここは、ただのお店でもないし、ただのギャラリーでもない。トークの前後には来場のみなさんにもご試着いただき、和気あいあいとした雰囲気で楽しい夕べでありました。
グランプリ作品は、偶然の気泡がトレーシングペーパーにつくりだす鉱物のようなフォルムが魅力のかろやかなジュエリー
トレーシングペーパーを熱することでおきる物質の変化に着目してジュエリーに昇華している作品の上島珠恵さんが今回のグランプリ!偶然にうまれるふくふく気泡のような形は、二つとして同じ形状がなく、オーガニックなフォルムで、軽やかな原石や鉱物を思わせます。
展示では、応募作品以外にもさまざまなデザインの作品や、気泡が発生する過程の動画が壁面に投影され、ぷつぷつという音も会場に小さくはっきりと響きわたり、静謐な緊張感とやわらかさが優しいバランスです。
「アイデアと加工とすべてあわせた完成度が高い!」
ジュエリーデザイナーで今回の審査員である薗部悦子さんは、後ろ側のブローチピンがすごくよく考えられている、ぺたっと服につかなくて服からフワっと浮いて身につけられるという点にとても感激したとのこと。言われて確かに裏側をみると、かたちに沿って湾曲した銀色の細い線が美しく丁寧な弧を描いており、繊細さを保つための強度というのは果たしてエレガントなものだ!と感銘。
↑わたしのスナップで失礼!なのですが、U原さんもご試着!男性でもつけられますね!とのコメント。 ふわっと自然に白いTシャツにニュアンスを与えております。
自らの内にある物質感をかたちに。七宝や赤銅などで描き出す、絵画のようなブローチ
準グランプリ、小室えみ香さんの作品は、七宝で描き出した絵画のようなブローチ。ドローイングとブローチが対になって並んでいる展示もすばらしい。ドローイングは決してジュエリーの図案というものではなく、「ある一つの感覚に到達しようとしている異なる手法でのアプローチ」と感じられ、造形上の揺るぎない物語世界を感じさせます。
「ドローイングからとても自然にジュエリーが形になっているところに魅力を感じました」
幼少期から感じていた自分の中にあるごろっとした物質感を形にしたかったという小室さん。そこからは自然な流れでジュエリーの濃密な魅力とその手法に出会ったとか。ドローイングのときは10秒とか30秒で描きあがるが、でもジュエリーを作るのにはとても時間がかかり、この段階で再びドローイングを描く感覚だとのこと。薗部さんからの評価も、ドローイングから自然と形になっていることに魅力を感じたという点でした。
↑僭越ながら!なのですが、わたくも試着!テキスタイルとの対話でまた新しいストーリーがうまれそう。どれも1点物なので、いまこのタイミングをどうかお見逃しなく。
というわけで、レポート第一弾でした!明日は第二弾をお届けします。OUR FAVOURITE SHOPで現在開催中のエキシビジョン。ぜひこの期間中にいってみてください。
会期:8月15日(水)ー9月2日(日)
時間:12:00-19:00 月・火定休(祝日を除く)
ただし、最終日9月2日は17時まで
会場:OFS Gallery
新しい才能を支えて送り出すためのこのプロジェクトがこれからも盛り上がっていきますよう、「AWRD」も非力ながら応援しております。たくさんの支援が集まりますように!次回は優秀賞とOFS賞のみなさんをご紹介いたします。おたのしみにー。
金森香(AWRD編集長)