12月13日(土)、東京品川病院にて開催された第7回シーティング連携マトリクス研究会にて、電動姿勢調整車椅子「ハイネル」と並び**「背中で座る椅子 trone」**を展示させていただきました。ハイネルが「一見して凄さが分かる」車椅子だとすれば、trone は「さりげなく凄い」椅子。そうご説明しながらご案内しました。理学療法士・大渕の誘導で身体を trone に当て込んで座っていただくと、多くの方がその違いを実感され、共感やお褒めの言葉を多数いただきました。写真は、trone に座るハイネル製造者・浅見さんと、ハイネルに座る大渕氏の様子です。
いつも温かいご支援を賜り、誠にありがとうございます。 このたび「背中で座る椅子 troneチェア」の独自の背もたれ構造が、正式に実用新案登録として認められました。これまで歩みを支えてくださった皆さまのお力添えがあったからこそ、ここまで辿り着くことができました。 心より御礼申し上げます。今後も、多くの方に“座る喜び”をお届けできるよう、丁寧に取り組んでまいります。 引き続き、温かいご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
『椅子の背もたれと高齢者』皆さんは、椅子に座るとき「背もたれ」を意識したことがありますか?ダイニングチェアのように背もたれが低い椅子では、背中をどっしり預けることはあまりありません。一方、リビングチェアや新幹線の座席は背もたれが高く、背中全体を支えて長時間でも安楽に座れるように設計されています。ところが——高齢の方の中には、この“高い背もたれ”が身体に合わなくなるケースがあります。それどころか、低めのダイニングチェアでさえ姿勢が崩れてしまうことも珍しくありません。その背景には、加齢による・筋力の低下・背骨や骨盤の変形・円背(背中が丸くなる)といった変化があり、若い頃とはまったく異なる身体状態になってしまうためです。本来なら、高齢者の身体に“ぴったり合う背もたれ”こそ必要です。しかし、これまでの家具椅子の世界には、そのような椅子がほとんど存在していませんでした。この課題を何とかしたい——。そんな想いから、私たちは「背中で座る troneチェア」を開発してきました。高齢の方が、もう“座るのがつらい”と言わずにすむ未来のために。
ご縁をいただき、2022年の初めから「新しい虚弱高齢者向け家具椅子の開発」が具体化しました。しかし「これまでにない椅子を作る」という挑戦のため、まずは関係者にイメージを共有することからじっくり時間をかけ始めました。写真1・2は最初に作ったミニモデルです。写真1は不採用、写真2は「troneの原型」ともいえるモデルで、すでに座面ティルト機能を盛り込みました。写真3は“魔改造で作った実物大イメージ”で、既製品よりも姿勢が改善されることを確認し、既存製品がニーズを満たせていない現状も改めて実感しました。多くのミニモデルや試作椅子を経て、見た目は粗くとも機能性の可能性を感じました。そして、稚拙なアイデアを宮本さんの技術で見事な製品へと仕上げていただきました。今は、一人でも多くの方に「trone」を体感していただき、座る喜びや快適さを実感してもらえることを願い、活動を続けています。
“吉田茂の懐刀”として知られる 白洲次郎氏。彼が愛用した椅子を長年つくり、修復し続けてきたのも“椅子の神様” 宮本茂紀氏です。「人は朝と夕方で身体が違う。だから椅子も“変わらぬ心地”を届けなければならない」。「老いと向き合い、椅子と共に歳を重ねる」その思想に、理学療法士 大渕哲也氏の想いが重なり、円背の方でもまっすぐ安楽に座れる“背中で座る”まったく新しい椅子“ troneチェア”が誕生しました。椅子ひとつが座る人の尊厳を守り、介護予防につながる未来を目指し、試座・展示の場を広げるため CAMPFIREで挑戦中です。皆さまの温かいご支援が力になります。ぜひその座り心地を体感してください。






