
お世話になっています。トイミッケ代表理事の佐々木です。
2025年も本当にお世話になりました!ご存じの通り、年末年始を含むこの時期は困窮者支援の「繁忙期」にあたり、昨日も今日も、そして明後日も対応が続いています。改めてのトピックはまた後日にするとして、取り急ぎ、振り返り&ご挨拶となります。
【12月の「せかいビバーク」等 緊急支援状況+トイミッケ年末年始臨時相談会の状況】
年末年始も毎日稼働し、住まいを失った方の支援を行っています。12月は暫定で新規宿泊対応18名、のべ相談対応89件(いずれも速報値)となりました。
また、12月29日の臨時相談会(第一回)にも複数の方にお越しいただき、いずれも宿泊支援につなぐことができました。こうした宿泊支援が実現できているのは、クラウドファンディング等で支えてくださった皆さまのおかげです。心より感謝申し上げます。
内訳としては、やはり変わらず20代〜30代が大半を占めています。不安定な就労を続けながら不安定な居場所にいる方のうち、公的支援の利用を望まず(次の仕事へ移り続ける形になりやすく)、まずは「今日明日だけでも何とかしたい」という切迫した状況で、せかいビバークにつながる方が多い印象です。一方で、(暫定ですが)1年以内の再相談率は約4割で、状況の改善が十分に追いついていないことも実感しています。
また、いわゆる貧困ビジネスを自覚的に選択し、炊き出しや公的支援にもつながらないケースもやはり多く、現場から見える「支援へのアクセス」の分断は、来年さらに強まっていくのではないかと懸念しています。
【トイミッケの今年】
トイミッケとしては、今年は激変の年でした。対応数があまりに増え、初めて「せかいビバーク」の新規受付を停止せざるを得ない局面もありました。
その後、SVP東京をはじめ複数の方々の助力や助成の段取りをいただき、年末までに新規再開と事務局体制の再編に向けた道筋を立てることができました。
私自身、これまで複数団体を兼務する中で「トイミッケの佐々木」として前面に出ることがあまりなかったのですが(少し照れもありつつ)、今年はその名で動く場面が多い一年でもありました。
一方で、ローンチ予定だった新規事業が年内に間に合わなかったことなど、悔しいことも多くありました。やるべきことや効果の見込みが見えているのに、実装や運用が追いつかない……そのもどかしさを強く感じた年でした。支援に対応するテックのアイデアもいくつか検討しましたが、まだ形にできていません。
財政面・人的リソース面も含め、課題は山積みです。それでも、できる限りよい形で前に進めるよう、引き続きご支援・ご助力をいただけますと幸いです。
【「支援業界(?)」の来年について(私見・雑感)】
※ここからは私の私見です。聞き流していただければ幸いです。
来年の大きなテーマも、やはり柱のひとつはAIだと感じています。すでに「私は○○の状況です。どうしたら?」という形式の相談において、制度の選択肢や伝え方の精度が、少なくとも市民相談会の相談員レベルを上回る場面が出ています。
たとえばNotebookLMのPro版で、保護手帳や運用集など信頼できる副読本を数冊読み込ませるだけでも一定の水準に到達しており、コストも月額+書籍購入費+PDF化程度で済んでしまう。この流れは、避けがたいのではないかと思っています。
また、市民相談会的な場に寄せられる相談は、制度利用中の方からの「それでも苦しい」といった内容が増えており、相談員が制度面で追加的にできることが限られる場面も少なくありません。その結果、現場の提供価値が「①食料等を渡す」「②傾聴する」に寄っていく、という変化も起きうるのではと見ています。もちろん、食料支援や傾聴の意義は揺るぎません。ただ、ボランティアで支えられてきた相談活動が、役割の再定義を迫られ、担い手が減っていく可能性は考えておく必要があると思います。
一方で、都市と地域を移動し続ける不安定就労・不安定居住層は、こうした枠組みにアクセスしない層として、より「暗数化」していく懸念があります。そうした方々をキャッチするには、緊急対応を含むアウトリーチの技法に加え、依存症や精神疾患など複合課題への対応、宿泊リソース、そして数年単位の伴走支援が不可欠だと痛感しています。さらに、外国人支援も含め、専門性の高い相談対応の訓練と知見の蓄積が必要で、一定の専門チームがなければ支援が成立しにくい……その現実を、今年とくに強く感じました。
もちろん「支援」は外部から評価されにくい領域でもあり、実際の効果が十分でない状態でも「やれている」と言い張れてしまう側面があります。ただ、現実として支援の二極化が進んでいく可能性は高く、そこにどう向き合うかが問われる年になると思います。
だからこそ、トイミッケとしては、広域的な専門チームをきちんと形にしたいと考えています。現状も専門家・プロの方々にボランティアベースで助けていただきながら、綱渡りで現場に入っている状況です。来年は、これを持続可能にするための道筋を作り、維持できる体制にしていきたいです。
またAI活用についても、いわゆる「相談チャットボット的なもの」は、この時点でコストと品質が見合わなければ成立しにくくなっていくと思います。そうではない形で「今必要なプロダクト」を、来年はきちんとお見せできるようにしたいと考えています(本当にできるかな……という不安もありますが)。
ともあれ、来年もがんばります。クラファンも目標まで残り81万となりました!どちらも引き続き応援よろしくお願い申し上げます!





