
アートスペース油亀の柏戸です。 2025年も残すところあとわずかとなりました。
クラウドファンディングを通じて皆様からいただいた温かいご支援と、背中を押してくださるお言葉のおかげで、油亀の改修工事は無事にスタートを切ることができました。心より感謝申し上げます。

今回は、1月31日から始まる「珈琲のための器展」を再びこの建物で開催することを目指し、激動の12月を駆け抜けた建築チームの皆さんと私たちの歩みをご報告いたします。
140年前の土と、地域の記憶を混ぜ合わせて
12月、建築チームの皆さんは連日、侵食された壁一面の柱と土壁を残せる部分を大切に残しながら取り除き、木を継ぎ合わせながら新たな構造を組み上げるという難工事に挑んでくれました。


取り壊した土壁の土は、すべて大切に保管しました。その土に、近隣で惜しまれつつ取り壊された「光岡助産院」さんの土壁の土を混ぜ合わせ、新たな壁の下地として再生させたのです。油亀のスタッフも現場に立ち、職人さんとともにその土を塗り込みました。
140年前からこの場所を支えてきた土と、地域で新しい命を育んできた場所の土。 それらが混ざり合い、再び油亀の壁として呼吸を始めたことは、私たちにとって大きな希望となりました。

職人の手仕事が宿る、新たな意匠
建物を守るための工夫も、素晴らしい作家さんや職人さんの手によって「作品」へと昇華されています。
柱を補強するための筋交い(すじかい)には、木工作家さんの手による美しい仕上げが施され、単なる補強材ではない、油亀らしい装飾へと生まれ変わりつつあります。 さらに、これ以上の雨の侵食を防ぐための雨樋は、建築チームの皆さんがガルバリウム鋼板を一打一打、手で叩き出して制作してくれています。

皆様から寄せられた「油亀を存続させたい」という想い。そして、その想いに応えようと、古いものを大切にしながら元に戻していく建築チームの情熱。 その両輪のおかげで、工事は大変順調に進んでいます。
2026年、ふたたびこの場所で
年内の工事は、ひとまずここまでで無事に終えることができました。 新しい年が始まるとすぐに、工事の続きが再開されます。

新しい壁が出来上がり、1月31日の「珈琲のための器展」で、皆様にその姿をご覧いただけることを目標に、来年も全力を尽くしてまいります。
激動の2025年、皆様とともにこの一歩を踏み出せたことを心より幸せに思います。 どうぞ、良いお年をお迎えください。
アートスペース油亀
代表 柏戸 喜貴
スタッフ一同



