クラウドファンディング、残り5時間となりました。 気がつけば、100名以上の方にご支援いただき、80%以上を達成しています。 本当にありがとうございます。 このプロジェクトに対する期待をひしひしと感じるとともに、やっぱりこういう場がないんだな、という事も感じています。 私達のできる事は小さな取り組みですが、各地でそんな動きが出てきて、もっと支援のバリエーションが増え、利用者さんが自分に合う場所を見つけられるようになったらいいなと思います。 私達の施設は障害のある方を対象にした就労支援施設ですが、来られる方の多くは精神障害、発達障害の方を想定しています。 もちろん、そうでない方も受け入れられる限りはするつもりですが、精神、発達障害の方が、独特の思考回路や感覚の為、見た目以上に社会での困り感が大きい上、支援の網目からこぼれ落ち易いからです。 それはうちの子を見ても明らかで、知的障害がない場合は、大人になるまでその特性を甘えだとか、怠けだとか、わがままだと言われてしまいます。 法的にも発達障害が支援の対象になってからまだ歴史が浅く、これから公的な支援は少しずつ増えていくでしょう。 でも、ダンスや音楽の世界、アートの世界には、結構、そういう感じの方が多く存在します。 私の友人達も、そして私自身も一般的には社会に対応できないタイプですが、自分のコミュニティでは本当に安心して自分の思った事を言ったり、やったりしています。 そして、そういう人ほど魅力に溢れ、独自の世界観を持っていて、素敵な作品を作ります。 時間に来ないとか、本番直前にふわ〜っといなくなってしまうとか、挑戦的な発言とか、空気読めないとか、私生活最悪とか、、、いろいろあるけど、創作の現場ではびっくりするようなアイディアを出してくれる事も多々あります。 多分、困難の原因でもある独特の視点が、社会を別の角度から見ることが必要なアートや舞台の世界では利点となるのでしょう。 オドリバには様々なスタッフがいます。 全然、タイプの違うダンサー2人、写真家、セラピスト、罪を犯してしまった方の更生に携わっていた社会福祉士など。 息子を見ていて思うのは、結局、出会いだと思うのです。 みんなと仲良くできなくてもいいし、うまくやれなくてもいい。 誰か、安心する人に自分の事を話す。そして、ちょっと体を動かしてみる。あわよくば、踊ってみる。 そのうちに、その方が”こんな自分も悪くないかも”と思えたらいいなぁと思います。 施設の性質上、いつでも誰でも来てくださいとは言えない事もあるかもしれませんが、できるだけオープンにしていきたいと思っています。 デリケートな方も多いので、日にちを決めたり、イベントとして休みの日に一般の方も利用者さんも当事者さんも、できたらご近所さんも混ざって、お食事会とか、得意な事がある人は披露したり。 そんな場になる事を、心から願っています。 そして、それに向かって進んでいくつもりです。 本当に、ご支援ありがとうございます。 中沢レイ 写真は一昨年、台湾で踊った時のものです。 みんなで踊っている写真を探したんですが、ここに掲載する許可をとる時間がなく、自分の写真を載せました。 即興で1時間くらい踊ったのですが、途中で思いついて、そこにあったテープでぐるぐる巻きになってみました。。即興では、独特の思いつき力、大事です。武器になっていると思います。 photo by kiyomi sakuma
オドリバのあいです。 いつか投稿しようと思って、いろいろと書きたいことを考えていたんですが、気がついたらあと1日となってしまいました! 10/30現在、もう少しで100人を超えるほどたくさんの人に支援していただき、本当に感謝しています。ファンディング期間が終わるまでは、私たちもパトロンの皆さんの詳しい情報がわからないので、ユーザ名から推測してご連絡したりしていますが、ご自分も辛い思いを経験している当事者の方々や、そんなに生活に余裕があるとも思えない友人たちが、応援のメッセージとともにパトロンになっていただいたりしていて、本当に感謝の気持ちが溢れて泣けちゃいます。泣いている場合ではないんですが、本当に皆さまありがとうございます! さて、書きたいことというのはなんだったのかというと、オドリバで取り入れてみたい「コンタクト・インプロビゼーション」についてです。この名前があまり馴染みがないという方も多く、「コンタクト・インプロビゼーションってどういうダンス?」「日本語でいうと何?」などなど、まず最初に聞かれます。 最近では、そう聞かれた時には「言葉ではなく、身体を使った対話・コミュニケーションです」と答えようかなと思っています。またその時々で変わっていくとは思いますが。 もっと詳しく知りたいという方には、こんな感じで。 「コンタクト(相手の身体との接触、または空間・時間との関わり)から生まれる即興パフォーマンス。コンテンポラリーダンスの主要な要素のひとつと考えられており、また合気道や東洋思想(禅など)からの影響を受けたとも言われています。アート、演劇、ボディーワークやセラピー、福祉、教育の分野など、各方面から高い関心が集まっている注目のムーブメントです。」 コンタクトの中心は、相手の身体に触れる、相手とつながる、ということ。身体と心の両面からのアプローチによるいろいろなワークがありますが、やればやるほど奥が深く、単に身体のワークとして捉えることも可能ですが、その考え方を普段の生活に生かしていけるようになると、生きづらさも少しは軽減したりすることもあります。 ただ、私も本当はそうなんですが、オドリバに来ようと思う人の中には、パーソナルスペース(他人に近づかれると不快に感じる距離)が広い人が結構いらっしゃるんじゃないかと思います。そういった方々と、どのようにして「一緒に踊ろう!」ということになるのか、正直に言ってまだ私も想像がつきません。 以前やっていた放課後デイでは、子供たちと「一緒に踊ろう!」と言っても、ほとんどの子がまず「いやだ!」という否定から始まるのが普通でした(笑)。もともと歌ったり踊ったりするのが好きなホビットさんたちのような陽気な子供たちは、もちろんどんなダンスでも一緒に踊ってくれますが、普通学級にいるけれど本人たちにしかわからない生きづらさを抱えている子供達ほど、一緒に踊るのは難しい感じでした。 それでも懲りずに誘ってみたり、陽気な人たちと一緒に踊るのを続けたり、その子達がやってみたい振り付けを私が一生懸命覚えて踊ってみたり、と、いろんなことを試してみました。 そのうちついに「入ってこないで!」と言われて、部屋を締め出されるようになったのですが(笑)、何やってるんだろうと思ってこっそりドアの隙間からのぞいてみたら、いつも絶対に踊らない女の子たちが、何やらおしゃれな曲をかけて、部屋を暗くして、コンテンポラリーダンスのようなダンスを踊っていたのでした! 残念ながらその放課後デイは閉めてしまったので、その子達が今もそうやってこっそり踊っているのかどうかはわからないけど、何か少しでも生きづらさを回避するためのヒントを伝えられることができていたらいいな、と思っています。 放課後デイを閉めた後、同じ場所(アトリエクーゲル)で、今はコンタクト・インプロビゼーションをやっています。中には、「当事者達の生き辛さは、自分の体の感覚と上手く付き合えていないことからきているのではないか、と考えるようになり、現在では「からだの感じ」と向き合うことに集中的に取り組んでいます。」という、生きづらさを抱えている当事者の方々も参加していただいたりしています。 私自身もコンタクト・インプロビゼーションを始めてからまだ2年も経っていないくらいで、まだまだわからないことがいっぱいです。自分の身体とじっくり向き合って、まずは自分の足でしっかりと立ち、相手のことも思いやりながら、自分の主張と相手との協調を共存させるということを、普段の生活の中にも取り入れていけたら素晴らしいなと思っています。 オドリバの皆さんと一緒に踊りながら、引き続き自分も探究を続けていきたいと思っています。
オドリバ、中沢レイです。 タイトルの”ダンスと福祉って、何をするんですか?”とこの間の缶バッジ作りの会でもたくさん聞かれました。 具体的に私なりに考えている方法もあるのですが、基本的には、その人とじっくり向き合う作業全てがダンスだと思っています。 この写真は、ダンサーで大学教員の小笠原大輔君が、私がヨガクラスをしていた高齢者施設に来てくれて、対話とダンスの活動を行った時のものです。 もともと、施設を作るというよりは、ダンスを通じてコミュニケーションをするという活動のために、ダンスと対話を使って福祉や教育の現場に飛び出したいと、ダンサローグ(ダンスとダイアローグの造語です)のNPOを作りたいと思ったところから、この施設の話につながりました。 小笠原君がなぜ、こんな顔をしているかというと、その少し前に、認知症の方に、ひどく責め立てられて、(開始時間に始まらなかった事で、怒りが湧いてきたようで)ワークではほとんどその方の話(怒り)を聞くだけの20分を過ごしました。 ですが、最後にみんなで輪になった時、その方はとても楽しそうに一緒に踊り?始めました。 それで小笠原君のこのいい顔です! 彼はその方と話している間、ずっと泣いてました。多分、専門職的にはありえない対応なのでしょう。 あとで聞いたら、”怒られて泣いていたんじゃなくて、自分のおばあちゃんを思い出した”とのこと。 だけど、その方は、泣く彼を見て、態度が軟化し、慰めはじめて、一度は他の方に怒りの矛先が向いたりもしたのだけど、最後は、誰よりも楽しそうに踊っていました。 多分、専門職的には(バイスティックの7原則とか、、、)クライアントの感情に飲み込まれてはいけない、、などと言うことになるのでしょうが、私達の立場は違います。その方と彼との一人の人としてのやりとりです。いけないのかもしれないけれど、この時は、それが、こういう奇跡を起こしたのです。 私たちは、心理や医療や福祉専門職ではなく、あくまでも一人の人として、その方と向きあって、その人から出てきた言葉や動きを”ダンス”ととらえたいと思っています。 なので、グループでの活動というよりは、一人一人と対話して何かしらの動き(ダンスでもジェスチャーでも日常動作でも)を一緒に見つけていけたらいいし、見つけられなくてもいいと思っています。 私は今、社会福祉士の資格を取るために大学で勉強していますが、勉強をすればするほど、専門家として知っておくべき事を得ますが、逆に援助の自由度が失われていき、本当のその人にたどり着けない感じを味わっています。 オドリバでは、支援員、相談員として利用者の方と関わっていくのですが、まだ、答は出ていません。始まってもいないですしね。来た人をよく見て、たくさん話して、動いたり、遊んだりしながら、私ならでは、私たちならではの方法を身につけていきたいと思っています。 ファンディングもあと4日。 たくさんの人にまず、情報が届いて欲しいなと思います!
10月19日、名古屋のアトリエクーゲルで、缶バッチを作ってしゃべろう会をしました。 支援者の方にいただいた三重県のこだわりの新米、鹿児島の酒粕でつくった甘酒、手作り味噌の具沢山味噌汁のご飯や、みんなが持ち寄ってくれたおやつで、たくさん話しました。 当事者の方や、古い友人、いつものアーティスト仲間、みんなが好きな時間に来て、帰ったり、また夜に戻ってきたり。 オドリバでも、こんな時間が流れたらいいなぁ。 中沢レイ
オドリバのレイです。 昨日、オドリバに行って進行の様子を写真に収めてきました。 半分、外みたいになってたよくわからないスペースを取り壊ししていました。 裏にあったスペース↓ この枠組み?柱を取り壊してトタン板と屋根を取り除きました。 昨日は裏は壊して、封鎖されていました。 そしてむき出しになった部分に壁と扉をつけます。 防災工事はこれからのようでした。ここを綺麗にしてからでないと、整備できないようです。 あと、中の様子を少しご紹介しておきます。 真ん中に砂利みたいなのが敷いてあるところが、水道管を通したところです。 二階の相談室はこんな感じで、商店や近くの定食屋さん、中華屋さん、ガソリンスタンドなどが見えます。利用者さんが迷っても、窓から手を降ったら気がついてもらえそう。 こちらは休憩室です。 こちらは事務所です。 その他に2階には小さいキッチンとトイレがあります。 どこでダンスをするの?と思われそうですが、、、私達の考えるダンスは体操のようなものではないので、小さな動きや演劇的な切り口、対話なども行ってやるものなので、そんなに大きなスペースは必要なく、大きな動きや音が必要な場合は近所のダンススタジオ(徒歩3分)や公民館、公園などでやろうかなと思っています。 とにかく、工事は進行中で、早く終わるのを待つしかありません。 ファンディングもあと15日となりました。 支援していただいた皆様、ありがとうございます。 また、情報をシェアしていただいたり、興味を持っていただいた方、利用してみたいという方からもコンタクトがありました。 全ての支援を、進む力に変えて、頑張ります。