
日本に到着して
日本に到着してから、ウルコルのメンバーはさっそく日本の街の空気に触れています。
整然とした街並み。静けさの中にある温かさ。行き交う人々の礼儀正しさ。
キルギスとは異なる風景でありながら、どこか共通する穏やかさも感じているようです。
そして、日本の食事もまた、彼らにとって大きな楽しみのひとつです。
丁寧に盛り付けられた料理を囲みながら、ゆっくりと味わい、語り合う時間。味について言葉を交わしながら、自然と笑顔がこぼれるその様子が印象的です。
異国でありながら、どこか落ち着いた表情を見せる姿。
文化をただ体験するのではなく、きちんと向き合い、受け取ろうとしている。そんな誠実さが、静かに伝わってきます。
日本に触れるメンバーの姿
街を歩きながら、日本の文化や日常に静かに目を向けるメンバーたち。看板や建物を眺め、行き交う人々の様子に視線を留める姿は、とても穏やかです。
建物や風景だけでなく、人々の在り方そのものに関心を寄せているようにも見えます。多くを語らなくても、その眼差しからは確かな敬意と親しみが感じられます。
キルギスには、日本人とキルギス人がかつて兄弟であったという考え方があります。その話を以前から何度も聞いてきましたが、実際に日本で過ごす彼らの姿を見ていると、その言葉が単なる伝説ではなく、本当に心の奥に息づいている感覚なのだと感じます。
遠い国に来た、というよりも、「ようやく会えた」というような静かな温度。それは大きな言葉ではなく、何気ない表情や佇まいの中に表れています。
文化の違いを楽しみながらも、どこか懐かしさを覚えているような空気。そんな姿を見ていると、彼らが日本で奏でようとしている音の背景にある想いが、より自然に伝わってくるように思えるのです。
ウルコルの日本公演への想い
日本公演について、カンバルさんやエミルさんは、これまで何度もこう語っていました。
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キルギスには、「日本人とキルギス人は兄弟のような存在である」という考え方があります。私たちにとって日本の皆さんは、遠い国の人ではなく、家族のような温かい存在です。
キルギスの文化は、言葉だけでなく、口伝や音楽を通して受け継がれてきました。祖先から受け継いできた想いや歴史、自然とともに生きてきた精神を、音の中に込めて次の世代へと伝えてきたのです。
その大切な伝統を、音楽というかたちで日本の皆さんに直接届けられることを、私たちは大きな喜びと誇りに感じています。今回の公演が、国と国をつなぐだけでなく、心と心を結ぶ時間になることを願っています。
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この言葉を聞くたびに、今回の公演は単なる海外公演ではないのだと痛感させられます。
伝統を守るだけでなく、今の時代に響くかたちへと更新しながら、次の世代へと手渡していく営み。楽譜の中にとどまるのではなく、音そのものの中に息づくキルギスを、日本の皆さんへ直接届けること。そのことを、彼らは心からの喜びと誇りとして受け止めています。
公演当日、もし胸に響く瞬間があったなら。
それは、単に音が美しいからではなく、そこに込められた「受け継がれてきたもの」に触れているからかもしれません。
どうか、その想いを感じながら、耳を傾けていただければ幸いです。
きっと、音の奥行きが少し違って聴こえるはずです。




