
先週11月29日(土曜日)に、DF66試作機と日本メーカー製65mm3枚玉フローライト望遠鏡を使用して、月や土星、木星などをサイドバイサイドで眼視観察しました。
2機種とも焦点距離400mmでFナンバーもほぼ同じなので、倍率などの条件を統一して純粋に眼視性能だけを比較することができました。
3xバローレンズを介し、焦点距離5mmの接眼レンズで倍率240倍という超過剰倍率で見ましたが、2機種ともコントラストが良く、しっかりした像が見られたのには驚きました。
比較結果の詳細はここでは割愛しますが、色収差の違いが僅かですが木星の縞のコントラストに違いを与えており、回折像の乱れがガリレオ衛星のシャープネスに影響していました。
先日このプロジェクトの本文に製造誤差についての記述を追記しましたが、それをこの観察で再確認できたことは何よりの成果だったと思います。
今回使用したDF66試作機は、当時の加工上の都合で対物レンズに面当て構造の間隔環が採用できなかったもので、更に試作から8年経っており、特に去年アメリカ日食に持って行った際は、輸送時に段ボールが原型を留めないほどひどい扱いを受けたのですが、それでも何とか回折像の乱れが少ない状態が維持できていることで、高い性能を半永久的に維持できる可能性が実証できたのではないかと考えております。



