有効口径66mmフローライトアポクロマート天体望遠鏡DF66システム

DF66天体望遠鏡システムは、有効口径66mmのフローライト(蛍石結晶)アポクロマート対物レンズを採用した高性能な天体望遠鏡と、高度な光学設計による高性能な補正レンズを組み合わせることで、高い眼視観察性能と写真撮影性能を両立するフォトヴィジュアル天体望遠鏡です。

現在の支援総額

691,000

17%

目標金額は4,000,000円

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有効口径66mmフローライトアポクロマート天体望遠鏡DF66システム

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DF66天体望遠鏡システムは、有効口径66mmのフローライト(蛍石結晶)アポクロマート対物レンズを採用した高性能な天体望遠鏡と、高度な光学設計による高性能な補正レンズを組み合わせることで、高い眼視観察性能と写真撮影性能を両立するフォトヴィジュアル天体望遠鏡です。

去る12月2日、DF66システムの金属部品を加工していただくアーウ精機製作所さんにお邪魔させていただきました。
アーウ精機製作所さんは、東京都板橋区にある創業1953年の老舗機械加工屋さんで、以前私が在籍していたPENTAX本社があった場所が近くにあり、東武東上線ときわ台駅からとても懐かしい街並みの中を徒歩で向かいました。

アーウ精機製作所さんの創業はアストロ光学さん(昭和世代にはとても懐かしいですね。)の天体望遠鏡が始まりで、現在も高橋製作所さんをはじめ、多くの天体望遠鏡メーカーや精密機器メーカーの高精度部品を手掛けられているそうです。
旋盤やボール盤、フライス盤などの設備は、最新のものではありませんが大切に使い込まれており、深く馴染んだ設備を手足のように使いこなすことで、超高精度な加工を実現されているようでした。

特に感銘を受けたのが下の写真にあるチャックとネジゲージで、天体望遠鏡の鏡筒のような薄肉パイプを加工するときは、パイプの歪みを抑えるため左写真のチャック(通称ヤトイ)でパイプを固定して旋盤加工するのですが、これほど多くのヤトイを保管している加工所は今ではすっかり少なくなっており、8年前にDF66を試作したときにはヤトイを持っている加工所が見つからず、パイプ加工のコストが高騰して製品化を断念した経緯があります。
あのときアーウ精機製作所さんと出会えていれば違う展開ができたという気もしますが、今回はその問題の解決が明確になりましたので、もう憂いはありません。
右写真のネジゲージも手作り感満載で使い込まれていますが、0.5という細かいピッチまで沢山の径のものが整然と保管されており、様々な難題に対応できるのも、こうした細かな設備の蓄積の賜物であることが理解できました。

DF66システムの最大の肝は、美しい回折像を実現する対物レンズの間隔環の面当て構造なのですが、間隔環の形状と精度が厳しいために他の加工所に相談して断られることが何度もありました。
しかしアーウ精機製作所さんの平林常務は、図面を一目見てあっさりと引き受けてくださいました。これくらいの形状と公差なら全然問題ないと言われて驚いたのですが、それが膨大な経験に裏打ちされた回答であることがヤトイやネジゲージの蓄積からも容易に想像でき、DF66の高品質は保障されたも同然と安堵した次第です。

そして、何よりも平林常務のものづくりに対する熱い思いに心を打たれました。
私もDF66システムには強い思い入れがありますが、実際に製品化する上ではコスト優先で妥協してしまうことも多々あります。しかし平林常務は「良いものは必ず受け入れてもらえる。そのためには妥協してはいけない。」とおっしゃいました。
そしてDF66システムに対する私の思いにも共感してくださり、DF66という「夢」の実現に惜しみないご協力をお約束してくださいました。

アーウ精機製作所さんを後に、ときわ台駅へ向かって懐かしい街並みを歩きながら、いろいろ惑っていた自分を思い返していました。DF66のような最近のトレンドではない望遠鏡が受け入れられるだろうか、とか、クラウドファンディングが成立しなかったらどうしよう、といったことばかり思い悩んでいた自分です。
しかし、「良いものは必ず受け入れてもらえる。そのためには妥協してはいけない。」という平林常務の言葉を反芻しながら、回折像がきれいな望遠鏡こそが本当に良く見える。良く見える望遠鏡はきっと誰かに受け入れてもらえる。そのためにDF66システムを更に良くすることだけを前向きに考えよう、という思いがだんだん強くなり、熱いものがこみ上げてくるのでした。

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