AORでジャジーなサウンドというとマイケル・フランクス、ベン・シドラン、マーク・ウィンクラー、ヘンリー・ギャフニーあたりが思い出されます。中でも私のお気に入りはデイン・ドナヒューです。夏や冬を連想させるミュージシャンが多い中、秋口にぴったりなイメージです。
ジャズって大人な音楽ですよね。アドリブも多く、コードもポップスからすると難解。
何かポップスの起承転結やルールがあっての自由さとはまた異なる、演奏の自由さがあり、分かる人には分かるという拘りの熱烈ファンに歓迎される要因でしょうか。
クラシックのようにアコースティック楽器の集合体を操るプレイヤーをその道のスペシャリストとしているのと同様にジャズもアコースティック楽器が基本的に主体となります。
さて、ポップスにジャズを混ぜ込むとプレイヤーもスペシャリストでない限り「それ風の」楽曲が出来上がります。
ロックなプレイヤーがジャズをやってもジャズにはらないのと似ていると思っているのですが(逆も然りです)、作曲でジャズな曲を作っても、それはあくまで「ジャジー」な曲であってジャズそのものの曲ではない・・・「ジャズっぽいよね」と言われそうなテイストを取り入れたと言った方が分かりやすいでしょうか。
何故ならば、私自身がジャズのプレイヤーではないからです。
前置きが長くなりましたが、「大人な」という意味ではAORと共通しているので、組み合わせとしては悪くないはずです。お洒落で大人な音楽、それにポップスの起承転結があっって歌モノとしての分かりやすさ。
それこそが、私が書きたい「ジャジーなAORサウンド」でした。
そして、この曲を歌ってくれるのは五十嵐さやさん。
約6年ぶりぐらいにご一緒させていただきますが、その時から彼女にあくまで私の中だけの構想で「こんな曲を歌ってほしいな」と思っていて、それが今回実現するという経緯があります。
少し大人な雰囲気を纏った曲というのも悪くはないのではないでしょうか。
ぜひ、ご期待ください。



