【マジメな毎日に、ひとさじのパンクを】DIY作家が人生を懸けた小説の増刷を応援!

<40代おっさんの無様なチャレンジ>小説本文はもちろん表紙デザインや版下データまで自分でつくるDIY作家「児玉ロウ」。初のヒット作品『LOVE IS [NOT] DEAD.〜おやじパンクス、恋をする〜』の増刷(第2刷)を応援

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【毎日更新】第7回『LOVE IS [NOT] DEAD.〜おやじパンクス、恋をする〜』

 外の風景ったって、別に特別なもんが見えるわけでもねえ。上半分は空で、下半分は向かい側に建つ古いマンションだ。

 だが、俺はその何の変哲もない風景に、なんていうか、見覚えなんて言葉じゃ足りない、「焦り」みたいなもんを覚えたんだ。

 いきなりハッとしてさ、視界とか意識とかがスローモーションになるときあるだろ。ああいう感じで、俺はその瞬間、その「焦り」がコマ送りみてえなスピードで俺をぶん殴ろうとしてるのを感じた。

 ああ、そうか。

 これだったんだ。

 よく考えてみれば最初から何かおかしかった。

 普通なら、店に入った瞬間に、いや、ロゴを見た時に、あるいはビルの外観を見た時に「うわあ、ここだ」って感動っつうかさ、そういう驚きがあってもよかったはずだろ。だが、俺はそうはならなかった。何となくこんな感じだったけど、でも違ったような気もする、そんな曖昧な感じだった。なぜか。

 これだったんだ。

 俺がこのレストランを覚えていた理由は、これだったんだ。

 その時、四人分の水を盆に乗せたおばちゃんが近づいてきて、「何にしますか?」と、伝票とボールペンを用意しながら言って、俺は現実に引き戻された。

 CDの歌詞を熱心に読んでいた涼介が一番に、「ナポリタン」と言って、「俺もそれ」とボンが続き、タカが嬉しそうに「ハンバーグセット」。ほらやっぱそうじゃねえかよ。ともあれ、俺はちょっとした動悸を感じながら、だが努めて冷静に「マカロニグラタン」と言った。

〜第8回に続く〜

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本日はここまでです。

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それでは、また明日。

児玉ロウ

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