尼崎朝鮮初中級学校のアボジ(父の)会の会長キム・チョルギュと申します。
アボジ(父の)会は、先生だけではできない校舎や運動場整備のお手伝いをしたり子どもたちにサッカーを教えたりしています。
子どもを朝鮮学校に通わせ、民族教育を受けさせているアボジとして、より豊かな民族性を育み、そしてそれを以って日本と朝鮮の友好親善を図ることができればとの思いからプロジェクトを立ち上げました。
まずは3枚の写真をご覧下さい。
この3つの楽器名をお分かりでしょうか?
左は中国の伝統楽器 古筝(コソウ)。秦の時代からすでに2800年以上の歴史を持つそうです。
真ん中は朝鮮半島で広く伝わる伽耶琴(カヤグム)と言い、中国、唐の筝(そう)をモデルに作られたとの記録があります。
そして右は言わずと知れた日本の伝統楽器 お琴です。
お琴は弥生時代(紀元前10世紀頃から紀元後3世紀中頃)に作られたそうです。
お琴は中国の筝と区別するために“古琴”とも呼ばれ、2009年に「世界無形文化遺産」に認定されましたね!
3枚の写真は、素人には区別がつきにくいほどよく似てると思いますが、皆様はいかがですか?
それではプロジェクトの主役カヤグムについて ご紹介いたします。
カヤグムの記録は「三國史記」の<樂志>に初めて登場します。
「三國時代」は紀元前1世紀頃から紀元後10世紀と言われますが、「三國史記」によりますとカヤグムは紀元後6世紀中頃に作られたとされています。
しかし、4世紀以前のものと推察される土偶からカヤグムが見つかり、また三韓時代(紀元後1世紀から5世紀頃)にすでに固有の弦楽器があったとの記録から、カヤグムは、民族楽器が筝(そう)の影響を受けて発展していったとの見方が、いまでは通説になっています。
つまり、姿形がそっくりなこれらの楽器がそれぞれ独自に作られていたということで驚くばかりです。
お琴にも弦の数に種類があるように、カヤグムにもいくつかの種類があり、現在は21弦や24弦が主流になっています。
またカヤグムはお琴に比べて柱が高くなっていますが、これは弦を押さえ込んで1弦で3音ぐらいの音程を作るからだそうです。
お琴の優雅さに比べ、カヤグムは情熱的な表現もできると思います。
参考
https://www.youtube.com/watch?v=9x-Z0w5UKVs
https://www.youtube.com/watch?v=zQqg55g7f_Y
日本の伝統楽器・和楽器もたくさんありますね!
文化教室やカルチャーセンターなど、和楽器を習う機会があると思いますが、在日コリアンが民族の伝統楽器を習える機会はあまり多くはありません。習える教室もほとんどありません。
でも、だからこそ学校で朝鮮の民族楽器を子どもたちに習わせてあげたい!との思いからチャレンジしました。
本校には「朝鮮舞踊部」があり、芸術公演や地域のお祭りなどに出演する機会があります。民族衣装をまとって踊る子どもたちの姿に多くのご声援を頂いています。
本校の民族楽器は種類も台数もまだまだ少ないので、日本のお琴のように、民族楽器の代表格であるカヤグムで“朝鮮学校らしさ”をよりアピールできればと思い、今回のチャレンジに至りました。
私たちはスポーツ交流や芸術交流をもっと広げていきたいと思っています。
先日、サッカー日本代表の本田圭佑選手が横浜の神奈川朝鮮中高級学校をサプライズ訪問され、生徒たちに『仲間』と書かれた自筆の色紙をプレゼントして下さったことを知り、深く感動しました。
今年1月には、韓国の民音音楽博物館で「韓日伝統弦楽器『カヤグムと琴の共演』がありました。このようにお互いを知って・ふれあい・話せばきっと理解が深まると信じています。
そのためにもカヤグムで伝統芸術・伝統文化をご披露したいと思います。
参考サイト https://www.min-on.or.jp/sp/topics/detail_821.html
▼資金の使い道について
カヤグムは入門クラスで4万円前後、高級品は数十万円にもなります。
今回は入門クラスで、1台5万円×10台で50万円(韓国からの送料込み)のご支援をお願いしたいと思います。
カヤグム10台、CAMPFIREへの手数料
5万円×10台=50万円
50万円×14%=7万円
合計 57万円
今回10台を目標にさせて頂きましたが、目標に達しない場合でもご支援いただけた台数分のカヤグムを揃えさせていただきます。
超緊縮財政が続く本校からは多くのリターンは出来ませんが、子どもたちのカヤグム演奏をご披露し、日朝友好の架け橋になることで恩返しをさせていただきたいと思います。
目指すは日本の児童たちとのお琴との共演です。何卒、応援よろしくお願い申し上げます。
最新の活動報告
もっと見る花壇の整備を行いました
2018/09/14 17:31たくさんの方々のご支援に心より御礼申し上げます。 募集期間も残すところ少なくりましたが、私たちアボジ会の活動についてご紹介したいと思います。 アボジ(父の)会では先生だけではできない校舎や運動場整備のお手伝いをしたり子どもたちにサッカーを教えたりしていますと冒頭でご紹介しましたが、“子どもたちのため、ハッキョ(学校)のためならなんでもやります。 9月1日に花壇の整備を行いました。まずは土の入れ替えです。この日は掘り起こしだけをし、15日に新しい土を入れ、10月に花を植えます。 この日は作業が順調で予定以上の作業ができました。運動場の草刈りや側溝の掃除など、普段なかなか手が回らない作業を“アボジたちのマンパワー”でこなしていきました。 この日参加したあるアボジに感想を聞くと、『子ども達の笑顔と明るい民族教育の未来(花壇の花)を想うアッパ達で、ポラム(やり甲斐)を感じながら、礎を整備しました。』と顔に似つかぬ素晴らしいコメント! 環境整備として行われた、過去の活動の様子もご紹介します。 これは遊具周りの整備の様子です。土を掘り起こし砂に入れ替え、みんなが安心・安全に遊ぶことができるように、との願いを込めました。 それ以外にも、毎年おこなわれる愛校祭での売店活動、昨年はポン酢やハンガーなどの物販しました。 お陰様でアボジ会の活動は多くの同胞やオモニ(母親)から支持を頂いており、物販などにも惜しみない協力を下さります。 ウリハッキョを応援して下さるすべての人々の熱い思いを、アボジ会活動に集約するかのように、日々ポラム(やり甲斐)を感じています。 今年の愛校祭は10月21日(日)です。全国の皆様、この日、尼崎でお会いしましょう!お話しましょう!そして一杯呑みましょう!! もっと見る
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