この絵本を、どんな人に届けたいのか
昨年ニュージーランドに滞在していたとき、僕は休日に図書館を巡るのが楽しみでした。ニュージーランドの図書館は日本にあるものとは少し雰囲気が異なり、カフェが中にあったり、学校の授業をしてたり、いろんな人が利用していて活気もあるし和やかな雰囲気でした。
そんななか、親子が絵本を囲んで自然に会話している風景を何度も目にしました。
言葉も文化も違うのに、ページをめくるたびに生まれるあの空気感だけは、なぜかとても懐かしくて、あたたかくて。
そのとき初めて、「絵本って、世界共通のコミュニケーションツールなんだ」ということを、心から実感したのです。
そこから、「自分も、こんな時間を生むものを作りたい」そう思って、絵本の出版に興味を持ちました。

伝えたいのは、「ごはんのあたたかさ」
今はとってもいい時代です。世界中の食べ物が簡単に手に入って、便利で、豊かで、選択肢もたくさんあります。
でもその一方で、一人でごはんを食べる子どもたちも、きっと少なくありません。
教員をしていたとき、担任をしていた児童のなかには「保護者の方が仕事に出ていて1人でご飯を食べることが多い」という子もいました。
僕がこの絵本で伝えたいのは、
・みんなで作るごはんの楽しさ
・一緒に食べるごはんのあたたかさ
・手作りの料理に込められた気持ち
そういう目には見えないけれど、ずっと記憶や心に残るものです。
一番届けたいのは、こんな人たち
この絵本を一番届けたい相手は、絵本が好き・食べることが好きな子どもたち。
でも、本当はその横にいる お父さんやお母さん にも、一緒にこの絵本を楽しんでほしいと思っています。
やまみさんが作る絵本はまさに『親子のコミュニケーションツール』としてピッタリです。
寝る前の5分でも、夕飯のあとでもちょっとした時間にページを開いて
「今日のごはんおいしかったね」「一緒に作って楽しかったね」
そんな会話が自然に生まれるきっかけになる絵本にしたいと思っています。

この絵本が目指していること
この絵本は、何かを教え込むためのものではありません。
ただ、親と子が同じページを見て、同じ時間を共有するそのきっかけになれたら、それだけで十分だと思っています。
もし、忙しい毎日の中でほんの少し立ち止まる時間が生まれたら。
もし、「一緒にごはん食べようか」そんな一言が増えたら。
この絵本は、そういう役割を担う一冊になると思います。




