
今回は、私たちが取り組んでいる「孤立・孤独」という社会問題についてお話しさせていただきます。
「孤立」と聞くと、皆さんはどんな人を思い浮かべるでしょうか。
私はこれまで、高齢者施設でのボランティアや子ども食堂での活動、多世代交流イベントの開催などを通して、多くの方々と出会ってきました。
その中で感じたのは、孤立は決して特別な人だけの問題ではないということです。
家族がいても、地域に住んでいても、ふとしたきっかけで人とのつながりが減り、「誰にも頼れない」「誰とも話さない日が続く」という状況に陥ることがあります。
実際に私自身、活動を続ける中で「話し相手がいない」「地域との関わりがなくなった」という声を何度も耳にしてきました。
まずは、孤立とは何かについて整理してみます。
孤立とは、単に一人でいることではありません。
社会とのつながりや、困ったときに頼れる人がいない状態を指します。
そして、その先には「孤独」があります。
さらに近年の研究では、孤立は精神面だけでなく身体面にも深刻な影響を及ぼすことが分かっています。
私たちはよく、
「地域とのつながりが大切」「生きがいが大切」
と言います。
しかし、その生きがい自体が年々減少していることをご存知でしょうか。
生きがいを感じている人の割合は、この数十年で減少傾向にあります。
生きがいは孤独・孤立の解決策として語られることが多い一方で、その土台となる人との関わりや居場所が失われつつあるのです。
では、実際にどれくらいの人が孤独・孤立を感じているのでしょうか。
内閣府の調査では、「人との付き合いがない」と感じる人の割合は約30%にのぼります。
これは、日本国内で約1000万人規模とも推計されています。
私はこの数字を見たとき、「孤立は一部の人の問題ではなく、社会全体の問題だ」と改めて感じました。
さらに、海外と比較すると日本の特徴が見えてきます。
日本は他国と比較して、
・相談相手がいない人・家族以外に頼れる人がいない人
の割合が高いことが分かっています。
つまり、人とのつながりが弱くなったときに支えてくれる関係性が不足しているのです。
そして、日本はOECD加盟国の中でも孤独・孤立を感じる人の割合が非常に高い国の一つとされています。
孤立は決して個人の努力不足ではありません。
地域との接点が減り、人と出会う機会が減り、助けを求めること自体が難しくなっている。
そんな社会構造の中で生まれている課題だと私は考えています。
だからこそ私は、「誰も孤立しない社会」を目指し、『つながる縁側』の開発に挑戦しています。
人と人が自然につながり、困ったときには支え合える。
そんな関係性が日常の中で続いていく仕組みをつくりたい。
今回の投稿が、孤立・孤独という社会課題について考えるきっかけになれば嬉しいです。
引き続き応援よろしくお願いいたします。
ENLINK代表 田中優衣



