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私には96歳の友達がいます。
仲良くなったきっかけは、小学校の防犯パトロールでした。
小田嶋さんは、毎日下校時間になると、地域の子どもたちを見守る防犯パトロールをしてくださっていました。
私は、毎日「おかえり」と迎えてくれる小田嶋さんと自然と会話を交わすようになりました。
話し始めると時間を忘れ、気づけば夕暮れになっていることもよくありました。
自分の知らない時代の話。
教科書には載っていない戦争体験。
今私が立っている場所が昔はどんな風景だったのか。
小学生だった私にとって、その話はどれも新鮮で、胸が躍るものでした。
気づけば私は、友達と遊ぶ時間よりも、小田嶋さんと話す時間を楽しみにするようになっていました。
そして6年生の卒業式の日。
小田嶋さんは、学校の正門まで来て見送ってくださいました。
その後、私は中学受験をして地元を離れる時間が増えましたが、バレンタインや誕生日には必ず会いに行き、交流を続けてきました。
高校生になり、制服姿を見せに行ったときには、涙を流して喜んでくださいました。
振り返ると、小田嶋さんとの時間は、私にとって単なる「地域の人との交流」ではありませんでした。
年齢は80歳以上離れていても、人はこんなにも深くつながることができる。
そして、そのつながりは人生を豊かにしてくれる。
私は小田嶋さんとの出会いを通して、それを身をもって学びました。
もし小田嶋さんと出会っていなかったら、身近で高齢者の孤立死が起きたときも、ここまで自分ごととして捉え、行動に移すことはできなかったと思います。
小田嶋さんは、私にお年寄りと話すことの楽しさを教えてくれました。そして、人とのつながりが人生をどれほど豊かにするのかを教えてくれました。
だからこそ今度は、私がその恩を社会に返したい。
この出会いは、ENLINKの活動の大切な原点の一つです。
孤立は、決して一部の人だけの問題ではありません。
誰もが歳を重ねる中で、家族や友人との別れを経験し、孤立する可能性があります。
だからこそ私は、人と人とのつながりが自然に生まれ、続いていく社会をつくりたい。
小田嶋さんから受け取った温かさを、今度は社会へ。
その一歩として、私はENLINKの活動に取り組んでいます。
応援していただけると嬉しいです。
ENLINK代表 田中優衣



