10年後も美味しいワインを飲もう!ぶどう農家を育て応援するファンクラブ第一期募集
ご支援をいただいた皆様へ
実行委員会の、NPO法人東北開墾の阿部と申します。
このたびは、本プロジェクトへのご支援、まことにありがとうございました。
目標額には遠く達しない状況とはなってしまいましたが、こうして花巻市大迫(おおはさま)町のこと、ぶどう生産者のことを知っていただき、皆様へご支援をいただいたことを大変ありがたく感じております。
先日開催した大迫での現地取材ツアーで、私自身、大迫のぶどうに対する認識が一気に変わりました。それまでは「高齢化で大変そう」と、「カンタ君が頑張っているみたい」それくらいのことしか感じていませんでした。でも現地に足を踏み入れると、ぶどうを育てるという営みの大変さ、美しさ、そして畑で過ごす時間の楽しさに、まずは魅了されました。
古代ローマ人は、ぶどう畑で宴会することを好みました。
暑い夏でも、空をおおうブドウのツルの下は、風が通り抜けて涼やか。そして漂ってくる、甘くてさわやかなブドウの香り。ここで冷えたロゼを飲みながら、チーズとハムのランチをとったら・・・。
最高にきまっています。
収穫期のぶどう畑は本当に素晴らしい空間です。
でも、大迫のぶどう農家たちにとって、そうした時間をすごすことは想像もできないこと。というのも、限られたぶどうの収穫期、広いブドウ畑の端から端までを手作業で収穫し、選別、出荷作業をしていかなければならず、目にクマをつくって作業に追われてしまうからです。実際に現地で作業を経験し、一房一房、破裂したりカビのついたブドウを取り除く作業、慎重に慎重を重ねる箱詰め作業の手間に、私もため息がでました。それを担う、生産者はほとんどが70歳以上。「こんな大変な農業、子供には継がせれなかった。」と言われると、「うーん・・・」と思わず黙ってしまいます。
なぜ、これだけ高齢化してしまったのか?
ご支援いただいた方も、疑問に感じられたと思います。
私も、まだ本当のことはまだわかりません。
栽培と収穫の手間は、確かに大変です。
ですが、同じ岩手県内でも若い生産者が育っている地域はあります。
これは私の推測ですが、大迫の方々が、ものすごく辛抱強い、ということが理由の一つかもしれません。普通であれば、自分たちだけではやりきれないような作業も、辛抱強い大迫の方たちは、自力でやってしまいます。「人に頼る」といことを「恥ずかしい」「面目ない」と感じる県民性もあって、助っ人を頼んだりすることが苦手で、自分たちで引き受けすぎてしまうのではないか・・・。
私自身は、たった2日ですが収穫を体験し、すごく大きな可能性を大迫のブドウに感じています。生産者の方たちの収穫の苦労、ですが私のような素人でもできる作業は、たくさんあります。週末、ぶどう収穫をお手伝いし、お昼はぶどうの木の下でバーベキュー、ぶどうをお土産に、家に帰ってワインを飲む。これだけで、とっても素敵な週末になります。別に、アルバイト代なんかいりません。そこに参加させてもらえるだけで、十分だと感じます。
もちろん、観光ぶどう園のように、「どんな人でも収穫OK」というわけではないですが、生産者と作業にしっかり配慮できるファンであれば、こうした「半分ボランティア、半分レジャー」というスタイルを成立させることができるのではないでしょうか。
このような形で、畑を外に開く、消費者参加型というか、ファン参加型の農業が、ここ大迫のぶどう畑の未来なのではないかと感じています。なにより、カンタ君という都市と地方をつなぐパイプ役が就農したことで、そのチャンスが拡大しくはずです。
こうした未来を実現するために、今回のクラウドファンデングは第一歩目だと考えています。ですので、たとえ目標額に到達しなくても、粘り強く、次の手を打っていきます。クラウドファンデングが成功しようがしまいが、産地の課題が変わることはありませんので。課題解決のためには5年や10年という期間が必要なはずですので、今回の挑戦はあくまで第一歩と位置づけ、ファンづくりに取り組んでまいりたいと考えています。
さて、ご支援者の皆様に、2つご案内があります。
一つは、11月3日から4日にかけて開催する、現地体験&取材ツアーです。もう一つは、今後のプロジェクトの展開について。ぜひ、お読みくださいませ。
「取材ツアー参加なし」とご回答いただいている方でも、変更してご参加いただくことは、歓迎です。
11月3日 4日 現地体験&取材ツアー
ページでもご案内しておりましたが、11月3日(土)から4日(日)にかけて、現地体験&取材ツアーを開催します。ぶどう収穫期は終わってしまいましたが、ここから生産者に一番ハードだと言われている、「ビニール剥ぎ」作業が開始されます。大迫では、ぶどう畑の上に雨よけのビニールを張っていますが、これがこの後の木の手入れで邪魔になるため、全部とってしまわないといけないのです。これを、ぜひ体験いただきたいと思っています。地上2mくらいの高さに鉄棒がわたしてあって、その上に登ってビニールをはぐのですが、85歳を超えたおばあちゃんが、平気な顔でその作業をするというのです・・・。私としては、「とにかくそれを見たい!取材したい!」という思いで今回のツアーを企画しています。
また、2日目には大迫の新興ワイナリー、「高橋ぶどう園」または「亀ヶ森醸造所」の見学も予定しています。大迫といえば、「エーデルワイン」が有名ですが、この2つのワイナリーは、個性あるワイン作りを目指し生産者がつくったワイナリーです。私自身、「高橋ぶどう園」のファンでして、海外産にはない、個性あるここのワインが大好きです。寛太くんと過ごす懇親会ふくめ、忘れられない思い出になることうけあいです。
○体験&取材ツアー 工程
11月3日(土)
13時 JR花巻駅 または JR新花巻駅集合 (どちらに集合されるか、事前にお知らせください。スタッフが迎えに行きます。)
14時 大迫内川目地区での、ブドウ畑ビニール撤去作業と、生産者への取材
17時 作業終了。大迫町内の大浴場でお風呂。
19時 懇親会 大迫町内居酒屋で、ワインを楽しみましょう
宿泊は、「カンタハウス」こと、寛太くん宅でトライアルステイ。
11月4日(日)
10時 作業開始 ブドウ畑ビニール撤去作業と、生産者への取材
12時 昼食
13時 「高橋ぶどう園」または「亀ヶ森醸造所」の見学
17時 解散
天候と作業状況によりにより、若干変更をおこなうことがあります。
○参加費
懇親会・2日目の朝食代・宿泊費 コミで、6000円。
花巻への交通費と、2日目の昼食代と入湯料はご負担をお願いします。
寛太くんや、地域の方のご協力もあり、できるだけ参加費用ご負担が少なくなるよう、計画をしております。
○持ち物
・作業がしやすい作業着
・長靴 (3足程度貸出ができますので、貸出希望の場合は事前にご連絡ください。サイズには限りがあります。)
・防寒着 (朝夜は、摂氏5度程度まで冷え込みます。)
・入湯用のタオル、洗面道具
・取材のための筆記用具
・カメラ
【プロジェクトの今後の展開について】
現地体験&取材ツアーにいらっしゃった方とも一緒に、「モノガタリ通信-花巻ぶどう編」という情報誌を制作します。大迫のブドウ栽培の歴史や、生産者へのインタビュー、現地体験記など、大迫ブドウの世界へのパスポートとなる情報誌をつくります。さらなるファン拡大のための情報誌です。2019年02月以降、支援者の皆様へのお届けを予定しております。
また、ファンクラブはより長期的活動として、募集をおこなうこととしました。現在、campfireファンクラブでの立上げを目指し、ページ作成を行っております。今回のクラウドファンディングを「第一期」と位置づけ、より多くの方を巻き込むべく、PRを継続します。
こちらは、開設後にあらためてご連絡いたします。
東京での報告&感謝会も計画中です。
まずは、一人でも多くの方に大迫を体験してもらいたいと考えております、「ツアー」へのご参加、お待ちしております!
ご参加の方は、下記へご連絡をお願いいたします。
NPO法人東北開墾 阿部正幸
abe@kaikon.jp
080-9035-8598