
エピソード④
【愛を繋ぐ、奇跡のプレゼント】
技術じゃない。
「想い」を形にするということ。
2つの忘れられない贈り物。
皆さま、こんにちは!ミサミサです。
PV109という最高の応援をいただき、本当にありがとうございます! 皆さんの温かい想いが、私の原動力です。
連載でお届けしている「忘れられないご依頼エピソード」。
第4回は、宮城県松島町と仙台市、2つの場所から届いた、愛に溢れた贈り物のお話です。
【松島町の彼女:お母様への、ちょっと変で憎めない励まし】
彼女と知り合ったのは、地元の文化祭やフリーマーケットでの活動でした。私が羊毛フェルトを始めたばかりの、技術的にはまだまだ未熟な頃です。
ワークショップに参加してくれた彼女から、ある日こんな相談を受けました。
「オーダーってできるの? 実は、母の誕生日プレゼントに、あなたの羊毛フェルト作品をあげたいの」
詳しく伺うと、最近飼っていたワンちゃんが他界してしまい、お母様がひどく落ち込んでおられるとのこと。励ます意味で、誕生日にプレゼントしたいというご依頼でした。
「あなたの作品、ちよっと変で憎めないのがものすごくいいスパイスなの。お任せでいいので、犬をお願いしたいわ」
「私なんかの技術で……」という不安よりも、お母様を想う彼女の優しい気持ちに胸を打たれ、精一杯制作しました。
お渡しした後、彼女から届いたメッセージは、私の不安を吹き飛ばしてくれました。
「ありがとうございます! 母がすごく元気になりました。毎日、お仏壇の前で幸せそうにこの子に話しかけています。元気な姿が見れて、あなたに頼んで本当に良かったです!」
お仏壇の前で、作品と「会話」をするお母様の姿。私の作品が、あの子とお母様を繋ぐ、新しい窓口になれたのだと感じた瞬間でした。
【仙台市の男性:奥様へ戻ってきた、ほっこり笑顔】
もう一つは、仙台市の男性からのお話です。
ちょっとしたきっかけで知り合いになった彼に、「どんなの制作してるの?」と聞かれ、携帯に残る作品の写真を見せました。
「すごくうまいね。……実は、1個制作してくれないかな?」
彼は、18年という長い年月を共に歩んできたワンちゃんを亡くしたばかりでした。ご自身も寂しいけれど、それ以上に奥様がふさぎ込んでしまい、遺影の前でしょんぼりする毎日を送っているとのこと。
「少しでも明るい笑顔が見れるように、作ってもらえないか?」
数枚のお写真を預かり、ぬいぐるみの温かさを残しつつ、あの子の面影を追って制作しました。
お渡しした瞬間の、彼のびっくりしたお顔! 今でも鮮明に覚えています。
「わあ~! 〇〇そっくり! この子、こんな表情するんだよ!」
「ぬいぐるみサイズなのに、すごくあったかい気持ちになるね」
後日、奥様の様子も教えてくださいました。
「妻も泣いてたよ。〇〇ちゃんが戻ってきて、いつも視線が感じられるって! ありがとう! 妻に、ほっこり笑顔が戻った! 本当にありがとう」
「いつも視線が感じられる」。それは、遺された家族にとって、どれほどの救いになるでしょう。
作る側が本気で作って、本当によかった。心からそう思えた瞬間でした。
羊毛フェルトは、単なるぬいぐるみではありません。
技術を超えて、遺された人の心に寄り添い、愛と笑顔を取り戻す「奇跡の力」を持っている。
そう信じて、私は今日も、ひとつひとつの作品に命を吹き込んでいます。
(明日の⑤へ続く……)



