POSSE(ポッセ)は、大学生・大学院生を中心に、労働や貧困の問題に取り組むNPOです。2006年の結成以来、ブラック企業で働く労働者、過労死で家族を亡くした遺族、技能実習生として働く移民労働者などから、年間約3,000件の相談を受けてきました。
普段の活動の様子(食料配布)
2008年には、現場で起きていることや、その背景にある社会問題を広く伝えるために、雑誌『POSSE』を創刊しました。「小さな声と大きな変革をつなぐ雑誌」として、現在も刊行を続けています。
そして2025年、現役大学院生の岩本菜々が代表に就任し、新体制に移行しました。
2026年2月に刊行した雑誌POSSEリニューアル号『特集:選挙以外で社会を変える/ネット以外で社会を変える』は、現在第3刷と、非常に大きな反響がありました。
今回、私たちは新たな挑戦として、ニューヨークで広がる若い世代の社会運動を現地取材します。家賃高騰や格差拡大に直面し、「自分たちの街を変える」と立ち上がる若者たちがいます。そのリアルを雑誌と書籍として届けます。
さらに交流型イベントを開催し、日本でも一歩踏み出す仲間を増やしたいと考えています。
そのために、渡航費を含め200万円が必要です。ぜひご支援をお願いします。
61号でリニューアルしたPOSSE『特集:選挙以外で社会を変える/ネット以外で社会を変える』

いま、日本でも若い世代のあいだで、労働や貧困、ジェンダー、環境などの社会課題への関心は徐々に高まっています。連合の調査では、約9割以上の若者が「社会問題に関心がある」と回答しています。
しかしその一方で、集会やデモなど、実際の社会運動に参加する人はまだ多いとはいえません。同調査によると、日本のZ世代の集会やデモなどの参加率は14.7%にとどまっています。
その背景には、自分の行動が社会の変化につながる具体的なイメージが見えにくい、関心は高いものの何をすればよいのかわからないという問題があるのではないでしょうか?
私たちは、そのような人たちに、自分たちにも社会は変えられる、というイメージを伝えたいのです。
連合の調査(2022)に基づき作成
2026年1月刊行の『POSSE』vol.61(特集:選挙以外で社会を変える/ネット以外で社会を変える)では、アメリカやイギリスで、若い世代が暮らしや政治を良くしようと動き出している様子を紹介しました。
この号は非常に多くの方に読んで頂き、現在3刷です。書店で行った刊行記念イベントも、130人以上の方にご参加・ご視聴いただきました。
読者からは、 「久しぶりに希望が持てた」「もっと世界の動きを知りたい」という声が数多く寄せられました。
そこで私たちは、「社会は変えられる」という実感をさらに広げるため、若い世代が社会問題の解決に動いている世界各地の現場を取材し、そのリアルを日本に届けます。
第一弾:NYで広がる、格差と不平等に抗する社会運動の取材
新たな挑戦の第一弾として、私たちはニューヨーク市で、若い世代が暮らしを良くしようと立ち上がる、社会運動の現場を取材します。
物価や家賃の高騰が続くニューヨーク市では、家賃の支払いに不安を抱えながら暮らす若者や家族が少なくありません。そうしたなか、「民主社会主義」を掲げる34歳のゾーラン・マムダニが市長に就任しました。
彼の当選を支えたのは、将来への不安を抱えながらも、「自分たちの街を変える」ためにドアをノックし、何千件もの家を訪ね歩いた若者たちです。
その中心の一つが「アメリカ民主社会主義者(DSA)」です。この10年でメンバーは5倍以上に増え、平均年齢は68歳(2013年)から33歳へと大きく若返りました(2021年調査)。
選挙キャンペーンの様子:最終的には10万人以上のボランティアが一軒一軒ドアをノックして他の市民を説得してまわった。
選挙が終わっても、NY市民たちの草の根の運動は止まりません。
ブルックリンのアパートの一室やコミュニティスペースでは、住民が椅子を並べて集まります。「このまま家賃が上がったら出ていくしかない」。そんな声が共有され、やがてテナントユニオン(借家人組合)という、住民の権利を守るためのグループがつくられます。連名で文書を送り、大家との交渉に臨み、市の窓口にも足を運びます。
また、若い世代の動きに後押しされる形で、看護師約15,000人が参加する市史上最大規模のストライキも行われ、安全な労働環境を求める声が市民のあいだに広がりました。
そして実際に、保育無償化の拡大や借家人保護の強化といった政策が動き始めています。つまり政府主導ではなく、市民ひとりひとりが主体となって社会が変わり始めているのです。いま、「私たちがこの街をつくっている」、「私たちが政治を動かしている」という実感が、市民のあいだで確かに広がっています。
「私たちの時代が来た」というメッセージを掲げて練り歩くニューヨーク市民たち(開票翌日)
本プロジェクトでは、ニューヨーク市で活動するさまざまな団体に2週間にわたる取材(今年4月)を行い、その成果を複数のかたちで発信します。
①岩本菜々による書籍出版
ニューヨーク市の多様な社会運動と交流し、活動に参加することで見えてきた日本社会へのヒントを探ります。
②雑誌の取材
「選挙以外で社会を変える:実践編(仮)」と題した特集号(vol.62)を刊行します。選挙戦を支えた若者たちや借家人組合、スターバックス労組などにインタビューし、住宅、医療、労働、移民支援といったさまざまな分野で広がる取り組みを掘り下げます。
③相互交流型の活動報告イベント
本プロジェクトの成果の一つとして、相互交流型の活動報告会を開催します。
単なる取材報告にとどまらず、現地で見てきた運動の広がりや組織づくりの工夫を共有しながら、参加者同士が意見を交わす時間を設けます。ニューヨークの事例を「遠い国の話」で終わらせるのではなく、日本で何ができるのかを一緒に考える場にします。
開催の時期は5月中旬ごろで、場所は都内を予定しております(参加に際しての交通費や滞在費は各自でご負担ください)。詳細はメールで連絡いたします。


○東京からニューヨークまでの渡航費・取材費用(3名・2週間)・・・170万円
※昨今の円安と世界的な物価高騰を受けて、渡航費(とくに航空券・宿泊費)が高騰しております。
○帰国後イベントの開催費・・・5万円
○デザイン委託費・・・10万円
○リターン(雑誌)準備費用・・・15万円
・・・など。
POSSE代表・岩本菜々
私は大学生の時にチェコに交換留学に行き、学生たちが政治について活発に意見交換したり、町の中心部を埋め尽くすほどのデモが行われる様子を見て「自分たちの手で社会は変えられるんだ」と感じ、POSSEで活動を始めました。そこからは、困窮者向けのシェルター拡充を求める運動や奨学金問題などに取り組んできました。
イベントや講演会で話していると、日本でも若い世代の社会問題への関心は高まっていると感じます。次に必要なのは「変えられる」という具体的なイメージです。ニューヨークの現場から、その実感を持ち帰りたいと思っています。ぜひ、ご支援をお願いいたします!
アジア各国の労働組合活動家たちとの交流の様子
応援メッセージをいただきました!
メッセージ全文は活動報告欄からお読みください!
最新の活動報告
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No Kings! 全米50州・3,100箇所以上でデモが開催予定
2026/03/28 21:04No Kingsデモは史上最大規模に? 2026年3月28日(現地時間)、アメリカ全土で「No Kings(王様はいらない)」と題した一斉の抗議行動が計画されています。 第3回目となる今回のNo Kings抗議行動では、全米50州で3,000か所以上でデモやイベントが開催され、アメリカの歴史上最大の抗議行動へと発展するとも言われています。 これまでもNo Kingsデモは開催されてきましたが、今回のデモはより広い層の人々が参加する見込みだということです。イラン戦争による原油価格高騰が、すでに問題となっていた物価高騰と生活の質の低下に拍車をかけているからです。過去のNo Kingsデモの様子(No Kings protest at Washington Street in Chicago) ミネアポリスでは上院議員のバーニー・サンダース、俳優のジェーン・フォンダ、ミュージシャンのブルース・スプリングスティーンがデモに参加し、全米でも最大規模となる模様です。 また、アラスカの北極圏内の都市でもデモは計画されており、文字通り全米規模の抗議行動になります。物価高騰と生活の質の低下への怒り もともとトランプは生活費の引き下げを選挙で訴えていました。第二次トランプ政権は、物価高騰と生活の質の低下による怒りを汲み取って誕生したところが大きかったのです。 しかし、すでに日本でも報道がなされているように、ひと度トランプが政権に返り咲くと社会と混乱は増すばかりでした。 まず手始めに、相次ぐ連邦予算の削減と政府機関の人員削減により、政府機能が大幅に低下し、社会は混乱に陥りました。たとえば社会保障庁職員の削減により、高齢者・障害者向けの福祉サービスの劣化が目立つようになった。 また、退役軍人省の人員削減により、退役軍人の医療へのアクセスが大幅に制限されました。 さらに、今年に入ると議会での予算不成立を背景に部分的な政府閉鎖が起きています。空港での保安業務にあたる運輸保安庁(TSA)職員は現在無給で働いている状況です。 そして極めつけとなったのが、今回のイランへの軍事攻撃とその結果としての原油価格の高騰とさらなる経済の混乱です。ニューヨーク市で見えてきた希望 一方で、危機のなかでも希望が徐々に広がりつつあります。ことし1月には「民主社会主義」を掲げ、社会保障やインフラの拡充をめざすゾーラン・マムダニがニューヨーク市長に就任しました。彼の「アフォーダビリティ(手頃に暮らせる)」を中心に据えた政策が強い支持を受けました。 これまでニューヨーク市では"超"富裕層を優遇する政策のもとで、不動産投機やジェントリフィケーション(再開発)が進む一方で、基本的な社会のインフラの管理が放棄されてきました。これによって治安の悪化は続き、生活の質の低下が進み、普通の人々にとっては住みづらい街となってしまいました。 しかしこうした状況を変えるために、若者や労働組合、住民組織などが一丸となって選挙キャンペーンを進めました。最終的には10万人以上のボランティアが一軒一軒ドアをノックして他の市民を説得してまわったのです。 マムダニは市長に就任1日目で、悪質な大家から住民を保護するための部局を(再)設置しました。また、長らく放置されてきた都市インフラの修繕が始まっています。演説をするゾーラン・マムダニ(Bingjiefu He, CC BY-SA 4.0) アメリカでは経済が混乱に陥り、社会が壊れる一方で、「下から」の試みによって新たな社会を創る機運が高まっています。「変わるアメリカ」を現地取材します! 今回のNYC取材プロジェクトでは、マムダニ市長の当選を支えた若者の運動や、その後にさらに盛り上がる社会運動を現地で直接取材します。日本も同様に経済が混乱し、社会が壊れつつあるなか、「社会は変えられる」というイメージを持ち帰りたいと思います。 現在、支援額が50万円を超えました。しかし昨今の円安と世界的な物価高騰によって、多くの方からのご支援が必要な状況です。また、XやFacebookでの拡散も大変助かります。 どうぞよろしくお願いいたします。 もっと見る
ジャーナリストの横田増生さんから賛同コメントをいただきました!
2026/03/24 19:00ジャーナリストの横田増生さんから応援メッセージをいただきました! この1年、朝刊を開くと、胸が痛くなるニュースが飛び込んでくることが多くなった。いつまでたっても終わらないロシアとウクライナの戦争であったり、年明けにアメリカがベネズエラに進攻して大統領を逮捕したり、と。極めつけは、先般のアメリカとイスラエル軍によるイランへの攻撃だ。 このすべての戦争にかかわり事態を悪化させているのが、米大統領のドナルド・トランプだ。しかも、4年間の任期はまだ半分以上残っている。 トランプの傍若無人な振る舞いを見ていると、戦後の日本が民主主義の手本としてきたアメリカで、民主主義が壊れそうになっているようにもみえる。しかし、メディアが映すトランプだけがアメリカの全てではない。アメリカには脈々と息づく連帯の意識や社会運動の根がいたるところに張り巡らされている。 今回、アメリカにわたる若者には、彼の国を目で見て、耳で聞いて、五感を使って吸収してきてほしい。僕らが新聞や雑誌報道などではなかなか目にすることのない躍動するアメリカ社会を救い取って、僕らに見せてほしい。横田増生・ジャーナリストクラファン継続中!すでに沢山のご支援をいただいていますが、昨今の円安と世界的な物価高騰のため、多くの渡航費が必要となっております。XやFacebookといったSNSで拡散していただけると助かります。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。 もっと見る
経済思想家の斎藤幸平さんから賛同コメントをいただきました!
2026/03/22 20:30経済思想家の斎藤幸平さんから賛同コメントをいただきました!日本社会はすでに壊れつつある。それでも私たちは、「変えられない」と思い込まされている。だが、ニューヨークでは違う。若者たちが自ら組織し、街を変え始めている。このプロジェクトは、その現実を日本に持ち帰る試みだ。想像力は現実を変える。その第一歩として、極めて重要な挑戦である。——斎藤幸平・経済思想家/東京大学准教授クラファン継続中!すでに沢山のご支援をいただいていますが、昨今の円安と世界的な物価高騰のため、多くの渡航費が必要となっています。XやFacebookといったSNSで拡散していただけると助かります。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。 もっと見る










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