空き家みっけプロジェクトメンバー
ごあいさつ
今回のクラウドファンディングは、私たちにとって初めての「実証実験」への挑戦です。
AIを活用した空き家判定システムを構築し、それが本当に機能するかを和歌山の地で実際に試していきます。
より多くの方に支えていただけるほど、このビジョンは現実に近づきます。私たちの挑戦を、どうか見届けていただけたら嬉しいです。
空き家みっけプロジェクト 代表 笠森 大輝
プロジェクトを始めたきっかけ

総務省の住宅・土地統計調査(令和5年)によると、全国の空き家は900万戸にのぼり、過去最多を更新しています。
これは、住宅のおよそ7軒に1軒が誰も住んでいない計算です。
ただし、この数字に表れているのは、あくまで統計で把握できた空き家です。所有者が不明のままになっているものや、廃屋化して住宅としてカウントされにくくなっているものなど、統計に現れにくい「見えない空き家」も各地に存在しています。実際の数は、この900万戸よりもさらに多いと考えられます。
しかし、本当の問題は「数が多い」ことではありません。
「まだ使える空き家が、誰にも見つけてもらえないまま価値を失っていく」
——これが、問題の核心です。
統計には現れにくい、この「見えない空き家」の存在こそ、私たちが解決すべきだと考えている対象です。

不動産会社も、決して手をこまねいているわけではありません。
しかし、どこに空き家があるかが分からないため、街中にチラシを撒き続けるという方法を取らざるを得なくなっています。
こうして、空き家の存在は誰にも知られないまま時間だけが過ぎていく。
その間にも家は傷み、資産としての価値は失われていきます。
和歌山県の空き家率は21.25%、全国ワースト2位。
5軒に1軒以上が空き家という現実が、この県にはあります。
私たちは「見えない空き家」を見える化し、負の遺産を「未来の資産」へと変えるシステムを作ります。
AIによる画像解析と公的データを組み合わせて空き家を特定し、所有者の同意が得られた物件についてのみ、不動産会社をはじめとした事業者の方々とマッチングを進める——それが、私たち学生チームによる「空き家みっけプロジェクト」の挑戦です。
まずは和歌山をモデルケースに、やがては全国へ。その第一歩となる実証実験に、どうかご支援をお願いします。
私たちが動き出すまで
ある日、和歌山市役所の担当者の方にこんな話を聞きました。
行政が空き家を把握するきっかけは、ほとんどが住民からの通報だということ。
「崩れそう」「危ない」という声があって、初めて調査に動けるのだそうです。
その言葉を聞いた時、こんな情景が頭に浮かびました。
誰にも気づかれないまま、ゆっくり傷んでいく一軒の家。
かつて誰かが生活し、笑い声があふれていたはずの場所が、通報がなければ誰にも見つけてもらえないまま価値を失っていく。
「これはもったいない。」
そう思ったのが始まりでした。
一人ではできないと分かっていたので、まずチーム作りから始めました。技術を持つ仲間に声をかけましたが、断られるかもしれないという不安も正直ありました。だからこそ、今のメンバー全員が「やろう」と言ってくれた時は、心の底から嬉しかったです。
そこからは、とにかく現場に出ました。オンラインではなく、実際に足を運んで、直接顔を見て、話を聞く。和歌山市をはじめ、紀美野町・田尻町・紀の川市など複数の行政担当者。不動産会社、銀行、NPO法人、税理士、司法書士、大学の専門家。介護施設にも伺い、実際に空き家を解体・耐震工事している現場にも立ち会いました。
当初3人で始めたこの取り組みですが、活動を続ける中で「自分もやりたい」と声をあげてくれた大学生が1人加わり、現在は4人のメンバーで動いています。仲間が増えてきていること自体が、私たちにとって大きな励みになっています。
元空き家の解体工事を行う様子
元空き家の耐震工事を行う様子
時には、厳しい言葉をいただくこともありました。
「法律的に無理だ」「行政との連携は学生には難しい」「そのアイデアは実現できない」——そう言われるたびに、挫折しかけました。それでも、「自分たちのスキルと発想で、できることがあるはずだ」と考え続けました。壁にぶつかるたびにアイデアをブラッシュアップし、気づけば少しずつ協力してくれる人が増えていきました。
空き家みっけのビジネススキーム
これまでにお話した「見えない空き家」を発見する仕組みについて簡単にご説明いたします(※このビジネススキームは、確定したものではありません。現在は構想段階ですのでご了承ください)。

空き家みっけのスキーム図
まず、GoogleMap APIを使いストリートビューの画像から「空き家ではないか?」という物件を洗い出します。この判定にはAIを用い、物件の所在地や外観など複数のポイントを分析することで空き家かそうではないかを見分けます。
しかし、AIの判定のみでは「確実に空き家である」と言うことが出来ません。そこで、自治体が持つ水道データを加味して情報の確度を高めます。水道データを用いることの法律的な問題点は残っているものの、行政機関等との連携によってクリアしていけるのではないかと考えています。
こうして抽出した空き家物件のデータのうち、所有者の同意が得られた物件についてのみ、不動産会社をはじめとした事業者の方々とマッチングを進めます。
複数件のビジコンに出場、落選を経て・・・初の入賞!
私たちはこのアイデアを実現に近づけるべく、これまで3つのビジネスコンテストに挑戦してきました。しかし、まだビジネス化するには実証が足りず、小さな実証実験を繰り返す必要があるとわかりました。
1.「元気わかやま」ビジネスプランコンテスト
1次選考は通過したものの2次選考では落選。チームとして初めて挑戦するビジコンということで不安もありましたが、事業計画を形にできた事には大きな手応えを感じました。
2.和歌山大学学生挑戦コンテスト
落選したものの、コンテスト後に紹介いただいた司法書士の方から「不動産業界や行政に必要なサービスだ」と前向きな評価をいただき、チームにとって大きな自信につながりました。

【関連リンク】
https://www.wakayama-u.ac.jp/edc/entre-unit/challecon/index.html(和歌山大学アントレプレナーシップデザインセンター公式サイト)
https://www.facebook.com/story.php?story_fbid=1543671714430407&id=100063627788637&mibextid=wwXIfr&rdid=W9eghAWx7QKQ6VFX#(和歌山大学公式facebook)
3.第11回 紀陽イノベーションサポートプログラム(KISP)
株式会社としてビジネスを動かしている社会人・企業チームが多く参加する中、個人(学生チーム)として唯一「部門賞(奨励賞)」を受賞。

【関連リンク】
https://www.wakayama-u.ac.jp/edc/news/2026030300017/(和歌山大学アントレプレナーシップデザインセンター公式サイト)
今後計画している実証実験
<実証実験で実施する事>
和歌山の地域を実証フィールドに、本プロジェクトの空き家判定システムが実際に機能するかを検証します。
市町村ごとに実施内容は異なりますが、概ね以下のような流れで進みます。
①システム構築
GoogleMapsAPIやAIを用いて、空き家の抽出・状態判定を行うシステムを構築します。
②システム運用
構築したシステムを稼働させ、実際に空き家の抽出から状態判定までを行います。
③システム精度の検証
②で取得した空き家のデータと、自治体の調査結果を照合し、システム判定の精度を検証します。
<連携・調整状況>
NPO法人「地方創生協会」との連携が決定しています。また、和歌山市役所の耐震・空家対策課をはじめ、複数の市町村と協力の調整を進めています。
※現状まだ未確定な部分も多く、お名前を出せない市町村が複数ありますが、確定次第順次公開してまいります。
本プロジェクトの目標と資金の用途
プロジェクトの第一目標
100万円
資金の用途
今回のクラウドファンディングで集まったご支援は、以下の用途で使わせていただきます。
■システム開発費:AIモデルのチューニング、外部ツール・API利用料、サーバー費用
■実証実験実施費用:自治体との連携にかかる調査・移動・資料作成費
■実証実験の広報活動費:成果発表・メディア向け資料作成・イベント出展費
■その他諸経費:事務用品・特定商取引法対応費など
※実証実験で使いきれない場合には、空き家みっけプロジェクトの今後の活動資金として活用させていただきます。
あなたの支援が、和歌山を変える第一歩になる。

和歌山のどこかで、今日も1軒の家が朽ちていく。誰にも見つけてもらえないまま価値を失っていく。
その現実を変えるための仕組みを、私たち4人は作ろうとしています。
資金も、経験も、まだまだ足りない学生チームです。
それでも、行政・専門家・不動産のプロたちと対話を重ね、この問題に向き合い続けてきました。今回の実証実験は、その積み重ねの集大成です。
最後までお読みいただきありがとうございます。
私たちの思いが少しでも伝わっていれば幸いです。
メンバー紹介

笠森 大輝(和歌山大学大学院 システム工学研究科)|リーダー・事業設計
空き家事業に取り組み始めたきっかけは、和歌山市役所へのヒアリングでした。まだ使える空き家が、誰にも知られないまま価値を失っていく現状を知り、「自分たちの技術で解決できないか」とチームを立ち上げました。
プロジェクトではリーダーとして、経営戦略・事業設計・タスク管理・開発を担当しています。行政・不動産関係者・大学教授・NPO法人をはじめとした各方面の方々に直接お会いしてヒアリングや相談を重ねる役割を担い、いただいたご意見をもとにアイデアを磨きながら、空き家を地域の資産として活かす仕組みづくりに挑んでいます。

髙下 舜人(和歌山大学大学院 システム工学研究科)|システム設計・開発
プロジェクトでは、システムの設計・開発を担当しています。現在はインフラのデータから空き家を抽出するアルゴリズムの開発に注力中。これまでアナログで膨大な時間を要していた空き家探しを、テクノロジーの力で「確実な発見」へと変えることが目標です。技術者として、この問題に誠実に向き合い続けます。

中本 智也(大阪公立大学大学院 情報研究科)|システム開発
大学で機械学習をはじめとする情報学を学び、プロジェクトではシステム開発全般を担当しています。「技術を社会課題の解決に活かしたい」という思いからこのプロジェクトに参加しました。現在は空き家を効率的に抽出するアルゴリズムの開発に取り組んでいます。空き家の発見・活用をより身近なものにすることで、地域の資産としての価値を守る未来を目指しています。

寺田 祐太(和歌山大学 経済学部)
生まれてからずっと和歌山で育ち、マルシェや地域のイベントに顔を出しながらこの街の人たちと関わり続けてきました。笠森と出会ったのも、みそのマルシェの会場。ゼミで出店していた私に、運営ボランティアの笠森が声をかけてきたのが始まりです。事業の話を聞いた時、「大学で学んでいることを活かしながら和歌山に貢献できる」と直感しました。まちづくりに関心がある自分にとって、空き家問題は決して他人事ではありません。和歌山を愛するチームの一員として、全力で取り組みます。



