
令和八年八月二十八日
初秋の空気漂う港町・小樽にて、ささやかながら、OTARU DistiLibrary 開所式&OHTORI GIN CLASSICお披露目会を、無事に執り行いました。
飲食店・酒販店および、蒸留所の開所とオオトリジンのリリースに関わっていただいた、約30名の方々にお越しいただきました。
ほとんどが小樽市あるいは札幌市内からでしたが、遠くは大阪からお越しいただきました。
同じような業態であれば、法人にするのが一般的と思いますが、あえて自営業というスタイルを選んだのには、もちろん意図があってのことです。
しかしながら改めて思うのは、なんの実績もない、支払い能力があるか信用に足らない、北海道の田舎の、どうしようもない31歳の若造を、信じてくださった方々には、有難いとしか言いようがありません。
この場を借りて(全く、足りないのは承知の上で)感謝を申し上げます。
この一年、いや、大学卒業時から思えば約十年の準備期間に、出会った沢山のご縁。
「生まれ育った小樽の役に立ちたい」
この思い一点で突き進んできたような気がします。
やっていることは変わっても、住む場所が変わり、家族構成が変わっても、変わらなかった唯一の気持ち。
これが今の自分を形成している根源。
“初志貫徹”“有言実行”といえば格好いいものかもしれませんが、単に頑固な性格なだけのようにも思います。
これまでは夢を追う人間でしたが、今は現実を突きつけられながら、ギリギリを攻めるしかないという、なんとも泥臭い日々であります。
こうして一日いちにちを、健全に過ごすことができるのは、神様仏様のおかげであり、理解して支えてくれる家族の存在に他なりません。
偶然ではありますが、SPIRITS(蒸留酒)を扱う場を、生まれ育った実家のお寺…すなわちSPIRITS(魂)を扱う場の地下に構えることになりました。
正直、当初(つまり、一年前には)想定していなかった場所ではありますが、これも必然だったのではないか、と思うのです。
思想・あるいは哲学的な話にはなりますが、人生というものは“仕組まれている役割を全うするだけのゲーム”と思っています。
これは、単に運命が決まっているのだ、というだけの話ではなく、むしろ“運命よ、そこをどけ、俺が通る”というような意味合いも含めた話として、です。
小樽のお寺で生まれ育ったことの意味を、現在の自分なりに受け止めているものはあるにせよ、きっと本当に理解するのは何十年後…いや、寿命を全うした後の事なのかもしれません。
話が長くなりましたが、イマココは、通過点に過ぎません。
こんなどうしようもない自分でも、2人の子を持つ親になりました。
育ててもらった恩を返していく。この土地に必要だと思ったものに全力を尽くす。そしてそれを次世代に繋いでいく。
そんな役割を、全うできたら最高な人生だと思います。
蒸留という技術が、蒸留酒という文化が、真にこの土地に根付くまで、ひたすら走り続けることを誓います。
そして改めて、家族と先祖代々の精霊、縁あって支えてくださっている皆様に感謝を申し上げます。
これからも、よろしくお願いします。
OHTORI SPIRITS
代表 峰尾真人




