
半年前、友人夫婦(NoiとAu)がバナナ農園の話を持ってきたとき、正直に言うと、私はあまりピンときていませんでした。
バナナはそこまで好きでもないし、「バナナでうまくいくの?」という気持ちの方が強かったんです。
それでも彼らは、自分たちの土地に試験的に植え始めました。2ライの小さな挑戦でした。
5ヶ月経った今、そのバナナは順調に育っています。
何度か畑を見に行く中で、あるとき、私はその根元の土に目が止まりました。
(↓そのときの写真です)
同じ村の土とは思えないほどの違いでした。
毎日、少しずつ水を与えられている土。しっとりと潤っていて、植物がいきいきとしている。
それは、キャッサバ畑の土とはまるで別物でした。
「これをやりたい」
そう思ったのが、最初の変化でした。
その後も交流を重ねる中で、彼らは何度もバナナの可能性を語ってくれました。
この村の農業を変えたいこと。キャッサバだけでは生活が成り立たない現実。
その想いは、とても強いものでした。
ただ、問題は資金でした。
バナナ栽培には水のシステムが必要で、初期費用が大きくかかります。
さらに、収穫しただけでは終わらず、出荷するためのパッキング施設も必要になります。
つまり、農園と施設、両方を同時に立ち上げなければいけないということでした。
ある日、彼らは私のところに来て言いました。
「お願いだから、出資してほしい」
そしてもう一つ、「一緒にこの農園をやっていきたい」と。
それは単なる資金の話ではなく、これからの挑戦を一緒に担ってほしい、という意味でした。
実はその前に、彼らなりにできることはすべて試していました。
銀行にも何度も相談に行き、夫も借り入れができないか動いていました。
それでも、資金を用意することはできなかった。
だからこそ、最後に私のところへ来たのだと思います。
でも、私はそのお金を持っていませんでした。
この村で暮らす中で、むしろお金は減っていく一方で、「助けたい」という気持ちだけではどうにもできなかった。
誰か貸してくれる人はいないかも考えました。
でも、納得してもらうこと、そして返す責任。
それを考えると、簡単な話ではありませんでした。
そのとき、ふと思ったんです。
「これは、ひとりに頼る形じゃないほうがいいんじゃないか」と。
調べてみると、タイには同じような仕組みはなく、日本のクラウドファンディングを使うことを提案しました。
「本気でやりたいなら、挑戦してみる?」
そう声をかけたのが、今回のプロジェクトの始まりです。
これは、ただお金を集めるための手段ではなく、
この村の現状や、これからの農業の可能性を、たくさんの人と共有しながら進めていくための選択でした。
※この話は続きます(#2へ)
- 次回予告 -
次回は、「この村の農業の現実と、なぜ変える必要があるのか」について、もう少し踏み込んで書こうと思います。



