▼ボランティアを通じて感じたこと
初めまして、東京大学公共政策大学院生の藤田香澄(ふじた かすみ)です。
7月下旬に2泊3日で、西日本豪雨で甚大な被害を受けた岡山県倉敷市真備町に行き、ボランティア活動に参加させていただきました。
現地では、倉敷市災害ボランティアセンターと、有井地区のミニサテライトセンターでお手伝いさせていただく機会がありました。
ミニサテライトセンターが設置された下有井公民館は、小田川の支流が決壊した所からたった100メートルしか離れていないような所でした。ここは、残念ながら助からなかった方もいる地区でもあり、基礎ごと流されてしまった家を見た時や、被災された方から「こんなこと(家が水に浸かってしまう)になるんだったら、自分もそのまま流されてしまえば良かった」と聞いた時は、何て声をかければ良いのか分からず、ただただ悲しかったです。
そのサテライトセンターでは、 1人の方の声で集まった10名程の若者(20代が大半)が、それぞれの過去の被災地支援経験を基に指揮を執り、ボランティアセンターを運営していました。「若者による被災地リーダーシップ」という新しいボランティアの形態が生まれているような場所でした。
そこで起こっていたのは、
1軒1軒現場調査をし、各ご家庭の被害状況を把握する→被害状況や必要な資材別などにグルーピングし、ボランティアとのマッチング準備をする→派遣されてくるボランティアをグループの特性などを考慮して、適材適所配置する→定期的に現場調査を行うことで移り変わるニーズをしっかりと把握する
という流れでした。
特に、若者が主体的に現場調査を行い、現場のニーズを的確に把握するというのは、当時のボランティアセンター本部では見られない活動(本部では、ボランティア要請のあるご家庭に派遣するという方法を取っていた )であり、注目するに値することだと感じました。
▼被災地の実情を留学生に見てもらいたい
東京に戻ってから、被災地で学び感じたことを大学院の留学生と共有すると、" I want to help too" と言ってくれました。
そして私は、日本の被災地に留学生を連れて行き、そこで起こっていることを、ボランティア活動を通じて見て欲しいと感じました。
災害発生後の国の対応、地方自治体の対応、そして現場のボランティアセンターがどのように立ち上がって全国から来るボランティアを受け入れるに至っているのかという、大きな流れを、現場で、ボランティアに実際に従事することも含めて見て欲しいと感じております。
自らも被災しているのに他の方に手を差し伸べようとしている方。猛暑でご自身もしんどいのにボランティアを気遣ってくださる被災者の方。今自分にできることは何かという一心で日本中から集まるボランティアの方々。
災害大国だからこそ皮肉にも生まれる「助け合いの精神」や、「若者によるリーダーシップの発揮」など、非常時の現場でしか感じることが出来ない「日本人の心」があると思います。
この想いを留学生と、実体験を通じて共有することで、被災地の実情、日本が昔から災害とどう向き合ってきたのか、そして日本人についてより理解を深めてもらえるのではないかと感じています。
▼企画の詳細
【実施日】9月10日(月)~9月12日(水)、2泊3日
【派遣場所】岡山県倉敷市真備町
【派遣人数】東京大学公共政策大学院の学生8名(留学生4名、日本人学生4名)。留学生1名につき、日本人学生1名が通訳としてつく。
【企画内容】ボランティア作業、ボランティア運営関係者へのヒアリング。可能であれば、NPO団体、地方自治体関係者・政府関係者へのヒアリング、現地の外国人コミュニティとの交流。
▼資金の使い道
本プロジェクトは、ご支援金額が目標金額に達成しなくても、実行いたします。
ご支援いただいた資金は、参加学生8名の移動費、宿泊費、その他必要経費として使わせていただきます。
留学生派遣を継続的に行うことも視野に入れております。もし、ご支援額が目標金額を超えるようでしたら、次回の活動資金として大切に使わせていただきます。
▼リターンについて
御礼のメールと、参加学生全員による写真付きの活動報告書(日英混ぜて表記)をお送りさせていただきます。
▼最後に
留学生にとって、自分たちで現場に行くハードルは決して低くはありません。
だけど、被災地のことを心配してくれて、少しでも被災地の力になりたいと思っている留学生は沢山います。
本プログラムを通じて、少しでも多くの留学生が、ボランティア活動に従事できる機会を作り、日本の地域と海外が繋がるきっかけとなり、留学生が日本への理解を深めることに繋がって行けば幸いです。
どうかご支援の程、よろしくお願い申し上げます。
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